tea party

 

「やぁ、セラちゃん久しぶり」
「・・・またいらしたのですか、マクドール様」
「うん。ここのお茶は美味しいからね」
英雄は爽やかにそう言った。

「セラ、それ捨ててきて良いよ」
部屋に入ったシキを迎えた第一声は、ルックの冷たい声だった。
「ひどいな、ルック。久しぶりに会ったっていうのに」
「久しぶり・・・?2,3ヶ月に一回は必ず顔を出すじゃないか」
「いいじゃないか、別に。忙しいわけでもないだろ?」
「君が来ると邪魔なんだよ」
「何もしてないよ」
「この前、セラと一緒に台所を爆発させたじゃないか!」
危うくセラがやけどするところだったと叫ぶルックに対して、親馬鹿とシキは小声で呟いた。

「お茶飲んだら、本当に帰るんだろうね」
「もちろん」
笑顔のシキを見て、ルックは思わずため息をついた。
「クッキーでも焼くよ。シナモンかナッツ、どっちがいい?」
「ナッツの方がいい」
「わかった、シナモンだね」
「・・・陰険」
「あんたに言われたくない」

「ルック様、お手伝い致します」
「じゃあ、これ混ぜてくれる?」
「はい!」
セラとルックがクッキーを作る様子を見て、シキがこう言った。
「まるで母と娘だよね」
「誰が母だ、誰が」
「セラちゃんみたいな子供がいたら可愛いだろうなぁ・・・」
「人の話を聞け」
「私、マクドール様みたいなお父様がいたら絶対嫌です」
セラがキッパリと言い切る。
「・・・中々いい教育してるね、ルック」
「当然」

焼きたてのナッツクッキーと、美味しい紅茶。
数ヶ月に一回、魔術師の塔ではこうしてお茶会が行われるのだった。