1学級通信(中3・山北淳先生)

 前年に引き続き中3の担任となった山北先生、持ち上がりでなく中3からの入る学年ということで、子ども達とのつながり作りに力を注いでみえました。3年7組学級通信『大胆不敵』は、子どもたちの輝く姿にあふれていました。修学旅行で友達の荷物を運んだB君の話がありました。B君は1,2年と元気のなかったB君が、友達のためにがんばる姿を紹介されることで、学級に居場所ができてきたとのことでした。また、「私が泣いた話」(第7号)では、体育大会の練習にために毎日1時間以上練習している友達のために、足がつっても走ろうとする女の子の話しが載っていました。涙を流しながら学級通信を打つ、なんていいですね。友達のよさについて日記に書いてくる子が増えていったそうです。そして、子どもたちの中から「こうしよう」という声がでるようになり、集会活動で子どもたちに語らせる場面を多く作っていったそうです。中学校の多感な子どもたちとの学級経営、学ぶところが多くありました。

2 問題解決学習の難しさと楽しさ (川合)

 自分が教師になってからの取り組み・実践を振り返って提案させていただきました。「子どもに問題が成立するまで」「地域素材の教材化」「単元の構想」など自分が気になっていることを話しました。以下、レジュメの抜粋です。

・「わからない」から「わからない」へ  今でもわからない
・「問題」、「課題」、「問題解決的学習」・地域素材の教材化、単元のねらい、先の見えないもどかしさ・子どもが動く姿、手応え−子どもと教材を追いかけているときが楽しみ。教師としてのやりがい
○「阪神大震災の復興とわたしたち」実践から−実践の中で感じたこと、考えたこと−
(1) 単元を構想するとき
・「阪神大震災」で子どもたちに何をとらえさせることができるだろうか
 <はじめ>被災した人  助ける行政の側の人  被災しなかった人
     @被災者への支援のあり方    行政と被災した人の人権
  ・興味・関心を引き出すことができるだろうか−情報は氾濫しているけれど遠い対象
      子どもたちとつなぐ 「身近な人に関係した人はいないか」
  ・体験的な活動が組めるだろうか
        @手紙を出す。A関係した方直接お話しを伺う。C学校祭で扱う。D仮設住宅に住      む方に電話でお話を聞く。E神戸市役所に電話する。 
(2)実践のなかで
@「問題意識」が生まれるまで<資料>
A子どもの考えをとらえながら<資料・座席表> 
ボランティアの活動→被災者へのかかわり方が大きな問題になってきた。
B子どもを太らせる 
     動き出した子どもたち→子どもの追究の筋道(考え方)を予測する
C     追究に勢いをつける体験的な活動を組む
  神戸までボランティアに行った学生さん、被災した子どもを足助に招待した西田さんに学  校に来ていただく、学校祭でバザー、募金を行う。
D話し合い →こどもたちのこだわり「わたしまだ、わからない」から  

○ 問題解決学習の方法論
(1) 単元構想 「単元は子どもの命をつなぐこと」「単元を子どものものにする」 
・子どもの思考を生かす。子どもの中にあるものを位置づける

      @ その子だけがもっている情報、その子の考え方
        A    体験→そこから生まれた考え→教師のねらいと反するものの中に真に考えるべき       問題、価値あるものがある。
            例 三河仏壇スケッチの宿題  「僕の家には、仏壇がありません。」
(2) 体験的な活動と教材
   ・整理された知識を得られる体験(資料館見学・ビデオ)よりも、生の事実をつかむ体験をさ   せる。
   ・体験によって、子どもがどんな感想を持つか予想する。出てきた感想を次につなげる。→予   想外の意見が生まれることも。平板でない授業。
   ・人との出会い、生き方に共感するところからその子の視点が生まれる。 
        <導入>「大沼にお城があった頃」 (小5)
               @山城跡見学→何もない。本当にお城があったの?
              A「大沼城絵図があった」→本当にあったんだ。調べてみたい。
        <追究>「長崎原爆を訪ねて」(中3)
             ・長崎の街で原爆に対する街頭アンケートの実施。中学3年国内研修で長崎を          訪ねる。予定は、平和記念館見学、長崎自由行動。その中で何ができるか。
            聞き取りによって→・身内に被爆した人がいる。
                   ・自分は、台湾人。「日本を許さない。」

            →アンケートの内容とともに、アンケートの体験から学ぶ。
        <追究>「日系ブラジル人の方々を訪ねて」(中2)
             ・立場の異なる人からの取材※多様な見方         
             @     豊田市の工場で働く黄地さん(日系ブラジル人)
                 給料は日本人と同じように働いても安い。
              A下山村のゴルフ場で働くキャディさん
           ・ブラジルでは、高校教師。子どもを残して単身こちらへ。

             B日系ブラジル人を雇ってみえる会社の方へのインタビュー
(3) 学習課題
  ・「みんなで話し合いたいこと」を出し合う。
   ・とらえさせたいこととのつながりを考える。
  ・子どもが持ち込む素材を手がかりに、軌道修正。
  ・考えさせる価値のある事実
     <例@>「幕府(藩)は、くわや鎌しか持たない農民の一揆をおさえるのに鉄砲を使った」          (事実)→士農工商を中心とした幕藩体制のあり方。
     <例A>「黄地さんは、日本人と同じように働いても、日本人よりも給料が低い。」(事実       )→外国人労働者の受け入れと日本の国際化のあり方
(4) 個人追究と全体追究
  ・個人追究   一人調べ。教材について自分のこだわり、興味から
  ・全体追究   話し合い 個人追究をもとに、友だちの意見から学ぶ。かかわりあい。話し         合いを活発のするためには、個人追究の中身が全体追究に生きるようにする。         自分が調べたことが、話し合いにつながるように。

○ 総合的な学習について ・期待して、初めて「総合的な学習の時間」の解説書を読んだと きの実感 「えー!?「調べる−発表する」は「入れる−出す」の授業は「うんちの授業」。そ こに思考はあるか。どんなことを考えたのか。事実と事実をつなげて考えたのか。事実と事実の つなげ方がその子らしさ。その子にとつて必要な事実を与える。

・総合的な学習の時間のねらい  問題発見力  問題追究力  発表・表現力
   各段階で 体験的活動−感想・気づきを書く−話し合いという活動があってよい。
       「授業を語る会」現職教育で4月、担任が考えている教材を出し合い、みんなで、地域の情報などを支援する。その後職員室で、実践の様子が話題になりやすくなる。

 

◎ 場 所:知立リリオホール第三会議室
◎ 日 時 平成16年3月14日(日)
◎ 参加者 酒井宏明、岩田圭司、山北 淳、川合英彦
16年3月例会報告