| こんな三井住友海上だから 金融庁が前例のない厳しい行政処分に 金融庁は2006年6月21日、三井住友海上火災保険が、払うべき保険金を頻繁に支払っていなかったとして、同社に行政処分を言い渡した。第3分野商品の新規契約を7月10日から無期限停止、新規の損保契約を同日から全店で2週間停止する。新商品の開発、販売認可も22日から1年間停止するほか、海外での子会社や支店の設置認可も22日から3カ月間停止する。保険会社に対する処分としては、昨年10月の明治安田生命への処分を超える前例のない厳しい内容である。三井住友海上へのこの処分は、医療保険などで無期限の業務停止命令を受けた損保ジャパンを上回り、既存の保険商品販売を無期限で禁じるのは生損保を通じ初めて。業界では例のない重い処分である。 金融庁によると、保険金の不払いは4万4千件以上、金額にして70億円以上にのぼるという。とくに主力の終身医療保険では、支払わなければならない対象のうちで14.8%が不当に支払われていなかったという。新規開拓に力を入れてきた「医療保険」で、契約者から請求された保険金を支払わなかったことは、保険会社の存在意義を自己否定したとも言え、契約者からの保険料獲得競争という「量」拡大を目指してきた経営を反省し、保険金を適切に支払うという保険会社の社会的使命をもう一度見詰め直し、契約者本位という「質」の向上が求められよう。 悪質な不払い例 ●社員が本来必要な医師の判断に基づかず、契約者の発病時期を勝手に判定して保険金の支払いを拒否した。(本来は医師の判断が必要なのに、社員が独断で保険金の支払いを拒んだのは「実質的な詐欺ではないか」との指摘もある。) ●契約時に申告した病歴に不備があると主張して支払いを拒んだ。 ●契約者が正当な保険金を受け取れるのに、もしそれを受け取ると次に契約を更新する際に保険料が高くなり損をするとウソをついて保険金の受け取りを辞退するよう促した。 三井住友海上はこのようなやり方で保険金の不払いを行ったのだが、契約上受け取ることのできる保険金が支払われないのであれば、払った保険料は詐取されたということになる。 ところが、植村社長は「社員の知識不足が要因。意図的ではない」と反論。不払い多発の原因も「医療保険を扱った経験が浅く、商品を作り、販売し、保険金を支払う仕組みができていなかった」と述べ、法令順守意識の低さと内部管理体制の不備をあらわにした。 このHPの開設者は、2001年に金融庁に対し「三井住友海上が大口契約者へ利益供与している」ことを指摘し、調査を開始するよう求めた。もしそのときこちらの用意した証拠を基に調査に入っていれば、今回のような不祥事を未然に防ぐことができたか、ないしは被害の拡大を防ぐことができたかもしれない。しかし金融庁は無視し続け、その結果、悪徳保険会社を保護することとなり、被害の拡大を許してしまった。 行政処分を下した金融庁もまた自らの監督責任を問われなければならない。 |
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