
要 約 |
岩盤浴の効果を、微量な放射線の効果とか
北投石の効果である、と言う人が居ます。
本場、台湾の北投温泉では、癌に効果があるなどとは言いません。
本 文 |
著作権(C) 2004年 小池 勝
睡眠がメラトニン・ホルモンの分泌と直接的な関係にあることはSaul S.Gibert,Cameron J. van den Heuvel and Drew Dawson氏らの“Daytime melatonin and temazepam in young adult humans: equivalent effects on sleep latency and body temperatures”に詳述されている。 睡眠学会では複数の教授たちがサ−カディアン・リズムと光との関係を指摘し、充分な覚醒が高照度の光を顔面で受けることで得られ、体内時計の調節が可能であることも指摘している。 そこで視覚的条件とサ−カディアン・リズムとの関係から離れ、温度と睡眠の関係について考察した。 以下はオ−ストラリア大学の論文の要約である。 体温と睡眠の間には密接な関連がある。深部体温(直腸温)と眠りやすさ(sleep propensity)の間には逆相関があり、深部体温が下降すると入眠しやすくなり、上昇すると覚醒水準が高くなる。 例えば、睡眠・概日リズム調節に関係するといわれる松果体ホルモン・メラトニンは夜間に限定して分泌が亢進するが、このホルモンは夜間に催眠を引き起こすと同時に深部体温を低下させることが知られている。 これらの事実から、我が国をはじめ世界中で広く使用されているベンゾジアゼピン系睡眠薬の効果発現にも体温調節機構が何らかの形で関与している可能性がある。 オーストラリア大学のGilbertらは、ベンゾジアゼピン系睡眠薬であるtemazepam(20mg、経口投与、日本では未発売)と、メラトニン(5mg、経口投与)の日中投与後の深部体温及び入眠潜時(入眠までにかかる時間)の推移を比較検討した。 その結果、メラトニンと同様に、temazepam投与後にも催眠作用と平行して有意な深部体温の低下作用が認められた。 いずれの薬剤でも、眠気が最も強くなる時刻と深部体温の低下幅が最大になる時刻には正の相関関係があった。2つの異なる系統の催眠物質の投与後に、深部体温低下および眠りやすさの間に一定の関係が認められたことから、睡眠導入に際して体温調節機構が関与している可能性が示唆された。
この論文を支えているのは、人体の【体温恒常性】である。 外部体温と内部体温との温度差、その温度差こそ睡眠を誘導する要件であることを突き止めて、【入眠誘導装置】を開発した人がいる。この特許を考案した人、それが滋賀県は滋賀里病院の勤務医である田中秀和氏である。 オ−ストラリア大学の研究が、睡眠誘導をメラトニンやベンゾジアゼピンなどを用いて行われた結果、睡眠時に深部体温の低下が見られた。 そこで深部体温の低下を【人体温度恒常性】を利用して実現すれば、睡眠誘導剤を用いず睡眠が得られることになる。 この仮説は、滋賀里病院の栗本院長の理解の下、石の博物館である岐阜県恵那郡の『博石館』館長、岩本哲臣氏の装置開発と提供とで進められた。 私たちは日常的に飲酒や入浴など、外部体温を高める行為が睡眠を得る手段になっていることを知っている。又、子供の居る人は赤子を抱いてあやす時、手足が暖かくなってくると、もう眠くなってきたことを知る。 そのような日常的で常識的な現象も、デ−タで証明するとなると大変な努力と時間が必要となる。然し温度と睡眠との関係は、多くの努力と協力の末確認され確立した。 意識的に付加された外部温度は仰臥した被験者の背部から与えられ、深部温度の低下を実現させ、ある特定の秒数が経過した後、次にはある特定の温度まで外部温度を低下させるのである。 この深部体温コントロ−ルでの睡眠誘導温度波形を、『入眠波形』と呼ぶ。その結果、睡眠に必要なホルモンであるメラトニンは、温度に誘発され分泌した。 若くて健康な女性被験者の直腸温計測でのデ−タ収集には大変な苦労があったようだが、視床下部や松果体が、光学的領域に留まらず、温度の影響でも各種ホルモンの分泌に一体となり影響を与えていることがこれで明らかとなった。 然し睡眠誘導剤は多種あり、メラトニンのコントロ−ルだけが要件のように断定することは早計でもあろう。しかし外部体温と深部温度との温度差が睡眠を誘導している事実だけは判明した。 しかも外部からの体温コントロ−ルで直腸温などを低下させ、結果的に睡眠を誘導したこの実験は世界で初めての事である。 薬剤以外で睡眠を誘導した功績は大きいが、『俺は毎日、酒で眠っているよ』との簡単な言葉も、科学的な証明ということになると、これが如何に難しいものであるかを痛感している。
【メラトニンの反復的分泌】 人間の睡眠を、一日を細かく分け、分割して眠った場合も一体化して眠った場合も睡眠の効果は同じだろうか? 私は自動車の運転手達が駐車した車両の中で休息しているのを見るたび、疑問を感じていました。 次に玉川温泉で5年間に、約140泊滞在した自らの経験があります。 その結果、昼間でも3回から5回、分割して眠ることがあり、しかも睡眠学者には疑問を持たれるとは思いながら、昼間5〜6時間眠っていても、それでも夜間、通常に8時間から9時間も眠れることを知ったからです。 つまり睡眠の専門家の方たちの、一定時間以上、例えば9時間以上眠ると体に害がある。なんて言う説は、私は信じません。 睡眠は多く採れば採るほど免疫力が高まり、病気に対する回復力も高まる。これが私の体験です。そして多くの玉川温泉で湯治する人の経験でもあります。 人体に対する加温は、代謝を著しく促進させます。代謝の向上はデ−タの無い部分ではありますが、老化や病気で狭くなっている『代謝領域』の拡大で、免疫力を30%程度は引き上げているのでしょう。 代謝と免疫との関係でいえば、免疫の3分の1程度は代謝がカバ−している、と実感しています。 一日に入浴で3〜4回体外から加温し、更に一日に3回程度『岩盤浴』で加温する。私はメラトニンの分泌を、ポンプで水を汲み上げる姿を連想しました。子供の頃には疎開先で井戸のポンプを押していた経験があるからです。 そしてメラトニンです。 メラトニンに関しては多くの著作、そして研究成果が在ります。 ただ日本では、健康保険の対象にもならず病院も製薬会社も儲からないようなサプリメントを、真剣に研究する人は少ないのです。 睡眠学の先生方は、例外的に医療ビジネスとは異なる次元で、睡眠の必要性と睡眠の持つ免疫効果について真剣な研究を続けておられます。 そこで結論、玉川温泉の免疫力向上効果は、『メラトニン・ポンプの効果』であろうと、ほぼ確定的に推定しています。
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