2001.4.22. 11530km
―まえがき― 購入時からインナーチューブに結構錆がぽつぽつ発生していて、「こりゃやばいな〜」って思ってはいたんですが、案の定6300kmのときに右側のフォークがオイル漏れを起こしました。 こういうのは大抵オイルシールがいかれているので、フォークをバラして交換しなければいけません。 このときは自分でフォークの分解なんか発想してなくって近所のショップに頼んだんですが、そのショップに結構えーかげんな仕事をされたもんで、「単車屋は信用でけへんから自分でする!」なんて心に決めてしまいました。
※ 以下の内容は管理人の体験に基づく記録で、手順や要領などを保証または推奨するものではありません。
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で、今回めでたく左のフォークがオイル漏れしたので、覚悟を決めて挑戦してみた次第です。
まず、第一の難関は「フロントを浮かす」ことです。ダウンチューブのあるバイクならそこにジャッキをかませれば一丁上がりなんですが、TDMにはそれが無いため、いったい何処にかませばよいやらで一悩み。 とりあえず、前輪を浮かす前にアクスルを緩め、またキャリパーを外しておきます。うかつにブレーキレバーを握ってしまいそうなので、キャリパーを外したときはハンドルとブレーキレバーの間に何か挟んでおきましょう。
実際エンジンしかかけるところがないので、頑丈そうなところを選んで恐々ジャッキアップ。 試行錯誤でようやく前輪が浮きました。 あ〜、不安定で恐ろしい...。
前輪を外して、フェンダーも外します。 で、上下の三つ又2箇所のフォークを締め付けてるボルトを緩めてフォークを引っこ抜くんですが、その前にキャップボルトを緩めておきます。このときのボルトの緩め方には手順があります。 上側のボルト→キャップボルト→下側のボルト の順です。 特にキャップボルトは上(ハンドルクラウン)のフォークを締め付けてるボルトを緩めないと絶対緩みません。

見た目にも地震が来たら一発でアウトな感じになりましたね〜。 ではではいよいよフォークの分解に入っていきます。まず、キャップボルトを外し、スプリングを取り出しますが、スプリングには上下があるので覚えておきます。 そしてオイルを抜きます。

でろでろ〜っと、半ヘドロ状になったオイルが出てきました。うげげ。もとが何色だったのかまったくわかりません。 ダストシール、オイルシール抜け止めのCリングを外し、次は第二の難関「インナーとアウターの分離」です。アウターチューブの底にあるボルトを外せば分離できるのですが、これはインナーチューブの底にあるシリンダに止められていて、このシリンダを何とか固定しないことには「共回り」してしまいます。 このシリンダの固定には専用工具が必要なんですが、大概そういう専用工具っていうものは高価なもので、なんとかここは「知恵と工夫」で乗り切りたいところです。 インナーチューブの底を覗くとシリンダらしきものに、なにやらギザギザに区切られた空間があります。 おそらくここにぴたっと専用工具が嵌るようにしてあるのでしょう。 ちょうどいい大きさの19mmのソケットがあったので現合あわせでグラインダーで削っていきます。

なかなか根気の要る作業ですが、これでなんとかボルトを外すことができました。 シリンダの嵌る形状は一辺19.2mmの四角になっているようです。
万力にアウターチューブをはさみ、思いっきりインナーチューブを引き抜きます。何度も衝撃を加えるのですがなかなか外れませんでした。恐々やってたら駄目です。
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左上から ・キャップボルト及び減衰力調整のロッド ・シリンダ・リバウンドスプリング・テーパスピンドル・キャップボルト ・インナーチューブ・オイルシール・オイルシールワッシャ・スライドメタル ・アウターチューブ |
インナーチューブやメタル類はデリケートなので取り扱いには特に気を使ってあげましょう。 しかし全部バラさないとオイルシールが外せないってのはとっても不便なもんですなぁ...。
内部をフォークオイルで洗浄したら、バラしたところですが早速組み立てに入ります。基本的にバラすのと逆にやっていくわけですが、第三の難関「メタル、オイルシールの圧入」が待ち構えています。ここでも専用工具が必要になりますが、例のごとく「知恵と工夫」で乗り切ります。 要はインナーチューブ外径以上オイルシール外径未満のパイプがあれば何とかなりそうなので、適当に作りました。
インナーチューブとアウターチューブをくっ付けたら、まずメタルを圧入します。メタルを直接打たずに間にワッシャをかましましょう。摺動の要ですから慎重に。オイルシールは向きに注意し、リップ部にグリースを塗布、こんこんと慎重に打ち込みます。即席の圧入冶具なので、斜めに打ち込まないように時々ノギスで測って微調整します。Cリングが組みつけれればOKです。これが完了すればできたも同然。ダストシールを組んでオイルを入れます。

フォークのオイル量はシビアに管理しないといけません。特に左右で同じ液面にする必要があります。 僕はメスシリンダーで測りながら入れましたが、よっぽどの乾燥状態でない限り、量はあくまで目安として考え、液面の位置で調整するほうが的を得ていると思います。 時々ストロークさせながら、空気が抜けるのを待って計ります。TDMのフォークオイル量は片側0.515g、液面位置は130mmです。
あとは、バラした逆の手順でフォークを車体に組みつけて完成です。 その後走ってみましたがオイル漏れも無い様だし、よかったよかった。
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−あとがき− 難所はありましたが結構やれるもんです。失敗といえば、オイルシール圧入冶具がしょぼかったため、またオイルを入れない状態で頻繁に摺動させたために微細傷がインナーチューブに入ってしまったこと(使用には影響ないぐらいのもんですが)。 まぁ、今度からは完璧にということで。 しかしまぁ、地震がおきなくてよかったです......。
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費用 |
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ダストシール |
¥510 |
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オイルシール |
¥710 |
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Cリング |
¥85 |
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銅ワッシャ |
¥110 |
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フォークオイル#01 |
¥1900 |
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合計 |
¥3315 |