これまでに訪問看護の仕事、在宅医療の動向、介護保険法等の訪問看護制度などについて説明してきました。
このカテゴリーでは、いよいよステーションを開設するという段階について述べていきたいと思います。
訪問看護ステーションを開設しようと考えた場合、まず始めに考えなければならないことは、人材、場所、資金に一定のメドをつけることです。
いかにこの3点に目安をつけ、確保するかが重要となってきます。
通常の商売においては、可能なかぎりスモールスタートととし、リスクを最小限に抑え事業が軌道にのるにつれ、徐々に規模を拡大していくというのが鉄則です。
しかし、介護保険や医療保険の保険適用のもとで訪問看護サービスを提供する場合、都道府県知事等に申請し許可を得なければならないことはこれまでに説明した通りです。
この条件をクリアするためには、はじめから一定の基準が求められ、残念ながらスモールスタートというわけにはいかないのです。
それではどのようにすればいいか、についてですが、この点については、別ページにある開設の成功ポイントにて述べることとし、このページでは通常の検討方法を紹介させて頂きます。
まず、人材についてですが、スタート時には必ず常勤換算で2.5人の看護師等が必要となります。
募集手順としては、就業規則に準じた雇用条件を盛りこんだ求人票をナースセンターやハローワークへ登録し、求職者を紹介してもらうという方法です。
次は場所についての確保となります。
おおまかにこのあたりで、訪問看護ステーションを開設したいという場所をピックアップします。
そして、最寄に訪問看護ステーションがないかを調査してみます。(参考までに居宅介護支援事業所、訪問介護事業所、在宅療養支援所もマッピングしておくのもいいと思います。)
あとは交通機関、広告機能としての看板やテント設置可否、人通りの流れ、周辺の店舗、駐輪場や駐車場の確保なども考慮しながら、いくつかの不動産屋にて空き店舗を確認することになります。
次に資金についてです。
一般的にサービス業では、設備資金600万円、運転資金300万円の合計900万円程度が必要と言われています。
訪問看護ステーションの事業の場合、立地や経営規模等により、開業に要する資金も大きく相違すると思われますが、これまでに開設された医療法人がバックアップした訪問看護ステーションの場合、開設費用として約700万円+当面の運転資金と人件費がかかっています。
普通のやり方をすれば、すべてトータルで1,000万円ぐらい必要ということになります。
おそらくこんな大金は普通の看護師であれば持っていないでしょうし、仮に所有していたとしても、こんなリスクをおかしてまでもステーションを開設しようと思わないのではないでしょうか。
この点については、国の政策として訪問看護ステーションの数を増やすため、開設基準を緩和する(=2.5人を1.5人にする、もしくは設備条件を大幅に緩和するなど)方向に向かっていくのではないかと期待していています。
しかし国の政策ですから、どのような方向に進んでいくかは正直誰にもわからない部分があります。
かといって、基準が緩和されるのを待っていたのでは前に進みませんので、現状でどのようにして開設するのがいいかについて、後述の開設の成功ポイントで意見を述べたいと思います。