このページでは、独立開業前の基礎知識として、人事労務管理について説明したいと思います。
訪問看護ステーションなどの事業所では、訪問看護師、理学療法士、作業療法士、事務職員などのスタッフ(嘱託、パート、アルバイトを含む)を雇用することになります。
雇用条件について明確な基準が必要であり、この基準となるものが就業規則です。
就業規則、給与規則などを作成する場合は、労働法による規制がある場合には、定められた基準に違反してはなりません。
つまり、労働基準法等の労働関係法と同じかそれ以上に労働者が優位の規則でなければならないことになっています。
就業規則を定めることによって、使用者、労働者双方にとって労働条件や職場規律が公正な条件で明確になり、労使関係の安定が図るというメリットがあります。
看護師の方にとっては、特に労務管理や経理管理といったマネージメント事項について、これまでにまったくなじみがなかったと思います。
そのため、苦手な方がほとんどだと思います。
会社を設立し、経営していく中では、あまりこれらのことについて詳細まで熟知しておく必要はありませんので安心して下さい。(熟知しておくにこしたことはありませんが、やはり限界がありますし、いかに収益があげるかなど別に注力することがあります。)
というのも、会社設立なら司法書士、労務管理なら社会保険労務士、経理なら税理士といったそれぞれの専門家がサポートしてくれるからです。
人事労務管理について、最低限、押さえておくべきポイントを以下にまとめておきますので、アウトラインだけでも理解しておいて下さい。
・賃金とは名称の如何を問わず、労働の対価として使用者が労働者に支払うすべてのものをいい、諸手当、賞与等も含まれます。
・賃金は、通貨で、その全額を、毎月1回以上、一定の期日を定めて支払う必要があります。
・労働時間とは、始業時間から就業時間までの時間から休憩を除いた時間のことを言います。
・法定労働時間は、1週間40時間で1日8時間のことを言います。
・休憩時間は6時間を超えると45分、8時間を超えると1時間与えなければなりません。
・法定休日は原則として、1週間に少なくとも1日はあります。
・週休2日を採用している場合にどちらか一方の休日を出勤させても法定休日は満たしているので休日労働とはならないが、週の法定労働時間を超えた場合は時間外労働で25%増賃金を支払います。
・年次有給休暇は6ケ月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に10労働日、その後1年ごとに一定日数の有給休暇を与えます。
なお、時間外、休日労働など法定労働時間を超えて労働させる場合は、事業所ごとに労使で書面による協定を締結して、労働基準監督署に届け出る必要があります。