このカテゴリーでは、開設後において将来どのような事業としての可能性があるのかについてみていきたいと思います。
訪問看護ステーションの可能性の1つに、サテライトによる経営拡大があります。
これまでにご覧頂いたとおり、訪問看護ステーションの人員基準は常勤換算で2.5人以上の看護職員(看護師、准看護師など)と理学療法士や作業療法士を適当数配置することとされています。
しかし、24時間体制、訪問件数の変動に対応できる体力、研修などへの参加、地域のケア会議の開催など主体的に活動できるようにしようと思えば、この人員では不可能です。
主体的に活動でき、かつスケールメリットを活かそうと思えば、10人以上の規模が望ましいと言われています。
厚生労働省の調査によると、従業者10人以上の訪問看護ステーションも約10%程度あります。
その規模拡大の際に、サテライトステーションの機能が利用できます。
サテライトとは、本体の訪問看護ステーションと同一都道府県にあり、利用者宅が散在していたり、交通が不便で多くの時間を費やし、効果的な訪問看護ができない地域において、本体の事業所の一体的運営のもとにサテライトの事業所の設置が認められています。
本体の事業所とサテライトを含めて常勤換算で2.5人以上の員数がいればいいのです。
このサテライトは交通の便が悪い過疎地などをイメージしやすいですが、都心であってもまったく開設の問題はありません。
主たる事業者が隣接しない地域においても設置可能で、同じ地域にすでに他の訪問看護ステーションや出張所が設置されていてもいいのです。
利用者の確保や医療機関との連携、交通手段などの地域特性を踏まえて、利便性の高い場所にサテライトを設置し、効率よくお客さまのニーズに対応できるようにすればいいと思います。
このサテライトによる訪問看護ステーションの規模拡大は、今後の競争激化のことも考慮すれば、事業者にとってもリスク分散になると言えます。
サテライトは都道府県知事(地方社会保険事務局長)への届出によって認められます。
なお、都道府県知事等は届出を受理した場合、訪問看護費の支払いに必要なため支払い機関である国保連合会へ訪問看護ステーションコード、コード番号、及びサテライトの住所、名称を通知することになっています。