■レミリア1
深夜のテラスで二人は紅茶を嗜む、一方は普通の男性
もう一方は普通ではなく、夜の王吸血鬼そして永遠に幼き紅い月 レミリア・スカーレット
夜の王であるはずの吸血鬼で完璧であるはずなのに今は不完全な部分が一つ
俺はそれが気になってレミリアに聞いた
「なあ、レミリア腕大丈夫か?」
そう言い俺はレミリアの腕を見る、肘から先が無く痛々しい
再生できるからといっても唯の人間の俺には見ているだけでもきついものがある
「大丈夫だこの程度、昔では日常茶飯事だった、片腕が無いのは不便だがそう困るものでもない」
そう言い真紅のティーカップを今ある右腕を使い紅茶を飲む
「そう言っても見てるこっちは腕がないには慣れないさ」
「腕を直すのは結構つかれるのだぞ?お前が血を提供してくれると言うのなら話は別だが?」
「提供したいのは山々だが、殆ど零すじゃないか零さないのなら今すぐにでも分けるさ」
俺はそう言い紅茶を一口
「そうか、それは残念だ」
そう言った後にレミリアを紅茶を一口
「所でレミリアから腕一本とって行くって事は相当強いってことだよな?」
「ああ敵は相当強いアレを落とした時を想像するととても正気ではいられない」
そう言いレミリアは妖艶な笑みを浮かべる、ゾクッとするねコレ
「流石に眠たいから俺は寝ることにするわ」
そしてすべて紅茶を飲み干す。
「そうか、では私も起きていても意味が無いな」
座ったままの状態で指を鳴らすが
スカッ
俺は苦笑しつつ
「失敗してるぞ」
「うー・・・さくやぁ・・・」
一瞬にてレミリアの背後に完璧で瀟洒な従者が現れる
ただし、綺麗な顔に赤い液体が流れていなければもっと瀟洒であっただろう
「咲夜さん、鼻血が出てますよ」
次の瞬間にはいつもの瀟洒な咲夜さんに戻っていたが時間を止めて拭いたのだろう、何時見ても便利な能力だなと思う
「○○様、指摘していただきありがとうございます。」
そう言ったあと俺のカップとソーサーを持ち、また消えた
「何時見ても便利だと思うなあの能力」
そう呟き部屋に戻ろうと思ったが
「忘れてた、レミリアお休み」
少し不機嫌そうになったが
「忘れるのはやめてほしいものだ○○、お休み」
部屋に戻ろうとしてもう一度テラスを見る、レミリアは咲夜さんと何か話しているようだ
まあ俺には関係ないだろう、そう思い部屋に戻った
〜ザクロは血の味、人の味 恋の味 そして○○の
味
なら私はどんな がするのだろう?
ソレを知ッテモライタイ〜
「ねぇ咲夜、○○はもうそろそろよね?」
「はいお嬢様、○○も日が出ている間に活動すると肌がぴりぴりするし体がだるくなると申していました。」
レミリアは両頬を赤く染め、右手を頬にあて嬉しそうにワラッタ
「咲夜、明日始めるわ」
「畏まりました、お嬢様」
そうしてレミリアは席を立ち部屋に戻りそこに残されたのはレミリアのカップとポット
そして十六夜 咲夜
「お嬢様・・・○○様・・・」
そう呟き消えた
これは○○がテラスから出た5分後の話である
〜気に入らないのよ、よそ見するのなんて私だけを見ていなさい〜
昼−紅魔館
「実に清々しい朝だ、元旦に新品のパンツを履いたような感じだな」
くだらない独り言を言いつつ半開きになってるカーテンをすべて開き窓を開ける
「風が気持ちいいな」
ふと後ろで気配を感じで振り向く
そこには着替えを置きに来た咲夜さんの姿があった
「着替えはここに置いておきますので」
そういい机の上に置き
咲夜さんにありがとうと言おうとしたがもう居ない
やることも無いので美鈴の様子でも見に行こうかなと玄関から外に出るが
「っい、痛いな・・・」
反射的に日陰に戻る
昨日より日の当たった時の痛みがひどくなっている
痛いのは嫌だなと少し思いつつもう一度忌々しい太陽の下に出る。忌々しい?
なんだ今の考えはと思いつつ今度は痛くなかったのでそのまま美鈴の所に向かう
「ういーす暇だから来たぞー」
そう言い様子を見るが
「殺人事件?」
そう思っても仕方がないような状態で倒れている人物が居た。
「大丈夫か?本当に」
流石にまずくないかと思い声をかける
「あ、○○さん大丈夫ですよ。ちょっと咲夜さんの機嫌が悪くてきつくお仕置きされちゃっただけですから」
お仕置きってレベルじゃないと思うんだがこれ
弾幕用のナイフがかなりの数刺さっている、正直ホラー映画も真っ青な状態だ
「美人がナイフに刺されてるのはあまり良い光景じゃないな、抜くの手伝おうか?」
照れた素振りもせずに
「またそんな事言って冗談は程々にしてくださいよ。それに手伝ってもらうほど刺さってませんよ」
「それもそうだな。所で美鈴昼食はまだなのか?」
聞いた途端に暗い顔になって
「お昼どころか昨日から食べてませんよ・・・・・・」
正直スマンかった。
「何か作ってくるわ、後凄く目のやり場に困ることになってるぞ」
そういい館に走っていく後ろで美鈴が何か言っているがよく聞こえない。
屋敷の中を歩き、キッチンに到着隣の食堂にて誰かが居るようだ
なぜか無性に気になりそちらに食堂に向かう
それになんだか懐かしい匂いもする。
「それ幻想入りしてたんですか?」
そこには○清のシーフード○ードルを食べる咲夜さんの姿が
「ええ」
いつもの瀟洒な姿は何処に行ったのやら歳相応?に嬉しそうだ
「何か馬鹿にされた気がするのだけど」
左手にヌードル、右手にナイフと一本だけのフォークを持ちジト目でこちらを見ている
凄く感が鋭いな
「馬鹿になんてしていませんよ所ですごく幸せそうに食べてましたが、好きなんですか?シーフード○ードル」
「ええ、外に居た時にねよく食べてたのよ。」
少し辛そう言った
「そうですか、所で咲夜さんほっぺにネギ付いてますよ?」
指摘した瞬間ネギは消えた
「何処にもネギなんて付いていませんわ」
この笑みを見たら世の男性はすべてこの女性に恋をするだろうと思うような笑みを浮かべているが
なにやら背筋が寒い、ゾクゾクする
「ハイ、何処にも付いていません・・・」
俺はこう答える以外に選択する余地が無かった。
「そうだ、それ二つ程貰えますか?」
「キッチンの中の棚にありますのでご自由にどうぞ」
ありがとうと言おうとしたが、また咲夜さんは何処にも居ず
俺、避けられてるのかなぁ?と思い少し悲しくなった。
うお、箱で1ダースもあるよ・・・・
とりあえず二つ持ってキッチンに向かう
とりあえずコレだけじゃ体に悪いなと思い
種も仕掛けもない鮮度が凄く良い野菜取り出しまな板の上に置き切っていく
なんだか妙に体が重く、意識がボーっとする
こんな状態で刃物使うのは危ないなと頭の片隅で思っていたが
やってしまった。
「痛っ」
指を切ってしまった。
そこにはアカイ液体が流れていてついナメテしまった。
ふと我に返って何をしているんだ俺はと呟いた
そして指の痛みがないことに気づき
「直ってる?・・・」
「すまない、美鈴遅くなった」
「おかえりなさいエッチな○○さん」
どうやら怒っていらっしゃるようだ
「うっ、すいませんつい」
「冗談ですよ次からは最初に教えてくださいよ。」
冗談にしては後ろに見える般若はなんなんだと
やられっぱなしは気にいらないなと
「次がないようにしたらどうだ?」
「あははは、それを言われるとつらいですね。」
そんな軽口を叩きあった
「それなんです?」
「カップラーメンだ」
頭を傾げる美鈴
「かっぷらーめん?」
「ラーメンは分かるだろ?」
「流石にラーメンは分かりますよ」
だよなぁ
「それよりも早く食べましょうよお腹減りすぎて倒れそうなんです。」
どうやら相当キてる所までキようだ。
俺も結構お腹がすいてるし片方を私二人で門の前に座り忌々しいくも清々しい空を見上げながら二人でシーフードヌードルを食べた。
「すっっっっごくおいしかったです。また食べたいなぁ」
「それは何よりだ、あれは咲夜さんからもらった物だからなそうそう食べれないぞ」
「そうですか、残念です。あれだったら毎日でもいいんですが・・・」
「こっちじゃ入手困難だから毎日食べてたらすぐになくなちまうぞ」
「そうですか・・・残念です。」
よっぽど気に入ったのだろうか?
さて屋敷に戻るか
「じゃあ美鈴、屋敷に戻るな」
「ではまた夕食の時にでも」
「おう、じゃあな」
そういい俺は屋敷に歩いていった。
友人になんか書いてーと言われ書いてみたが肝心の友人が寝てしまったのでこっちに上げてみる
○○の日記から記載
幻想郷に迷い込みさらに紅魔館に住み込んでから数ヶ月立つ
館の主に気に入られここで生活をさせてもらっているのには凄く感謝している。
レミリアに出会わず、幻想郷をさまよう羽目になっていたら今頃、閻魔様に裁かれていた事だろう
IFの話を考えるとゾッとしない。
ただ俺の事を気に入りすぎて屋敷から出るなといわれるのだけはどうかと思う
まあ元から引きこもりがちだし問題も無いだろう。
屋敷に入り次は何をしようかなと考えていると咲夜さんが現れた。
「○○様、パチュリー様がお呼びです」
丁度暇だし図書館に向かうかと返事をして歩いていった。
扉を開け中に入る
中に入ると図書館独特の匂いする
こちらに背を向け本を読む紫色の魔女にの元に歩いていく
「呼んだか? パチュリー」
「えぇ、少し手伝ってほしい事があってね」
何を手伝って欲しいのだろうか?
「それで、俺は何をすればいい?」
「私の読み終わった本を片付けて欲しいのよ」
専門の人(悪魔?)が居るからそっちに頼めば良いんじゃないか?と思い聞いてみるが
「小悪魔は今日体調を崩していてね、休みなのよそこで暇を持て余しているだろう○○の出番というわけよ」
暇じゃなかったらどうするつもりだったんだ?と聞くと
「それはあり得ないわ」と答えられた。
実際に暇だったから言い返す事もできないのだが
パチュリーが読み終えた本を膨大な数の本棚に片付けたを繰り替えしていたが
なにやらパチュリーの様子がおかしい。
「ゼーゼー……」
どうやら持病の喘息が起きたようだ
「大丈夫か?」
急いで駆けつけ背中をさすってやる
暖かい飲み物があれば楽になるのだろうが自分で作ってる間に苦しい思いをさせるのもだめだ
かといって誰かに頼もうにも誰も居ない。
そう思いながら背中をさすっていたが
「パチュリー様、こちらをどうぞ」
咲夜さんが来たようだ、流石に頼りになる
パチュリーはコップを両手で持ち飲んだ。
どうやら喘息の薬のようだ、これで呼吸が楽になればいいのだが
そう思っているうちに飲み終えたようだ
「はぁはぁ、ありがとう咲夜、○○楽になったわ」
「それは何よりです、パチュリー様」
「楽になったのならそれで良いさ」
そのあと本当に大丈夫か?と聞いたら「心配し過ぎよ」と言われた。
その後も喘息の発作も起きず何事も無く本の片付けは終わった。
片付けも終わりまた暇になったなと思っていたら思考を読んだようにパチュリーが
「どうせ暇でしょ?小悪魔の様子を見てきてくれないかしら?」
との事、二つ返事にて承諾した
「襲っちゃだめよ?」
襲ったらどうなるのやらその場でボコボコにされるのか搾り取られるのか。
どっちだろうかと考えながら
「調子の悪い人(?)を襲うなんて最低じゃないか、そんなことはしないさ」と返した。
小悪魔の部屋は図書室の中にある司書が使う部屋に居るようだ。
パチュリーから場所は聞いたがこんな場所が在ったんだなと思いながら進む
そして目的の場所、小悪魔の部屋に到着する。
女性の部屋だ失礼の無いように身だしなみを整え、ノックする
コン、コン
中から「どうぞー」という声が聞こえたのでドアを開け入る
部屋に入り目に付くのは大きなタンス、そして小悪魔が寝ているベッド
他に目に付くものと言えば窓と花瓶に活けている花くらいだろう
何の花かはわからないが綺麗な花だなと思う
想像していた女性の部屋とは違うなと思っていたら
「○○さん行き成り来て部屋をジロジロと見るのはどうかと思いますよ?」
ジト目になってこっちを見る小悪魔
これはこっちが悪いなと思い謝罪する
「すまない、想像していたの部屋とぜんぜん違っていたのでつい見てしまった」
「○○さんは女性の部屋に入ったことがないのですか、ふーんそうですか……」
妙に意味深にいう小悪魔、謎だ
目を輝かせ、童のように
「それで、どうして私の部屋に来たんですか?」
「ああ、パチュリーが様子を見て来いって言ってな、やることもないしこっちに来たわけだ」
そう言った後、ムスっとした顔で「そうですか。私は元気ですのでもう大丈夫ですよー」
と言った後眠るので出て行ってくださいと小悪魔に言われ部屋から出ることにした。
扉のノブに手が触れた時に
「それとも、一緒に寝ます?」
明らかにニュアンスが違う”寝る”発言をしたが気恥ずかしくそのまま出て行ってしまった。
「馬鹿……」
と言った。
それだけならばよかったのだろう、そのがその様子を窓から一匹のコウモリが見ていた。
自室に帰ってきたは良いがやることがなくベッドでごろごろしていた
持ち込んだIpodをなくしていなければ音楽を聴いているのにと思いながらごろごろする
そこでふと机の上にある物に気づく「Ipodじゃねぇか」
無くしたと思っていたものが見つかり喜ぶ○○だが「なんで机の上にあるのに気づかなかったんだ? 俺」
と思ったが、まあ見つかったからいいやと持ち前のお気楽な思考で考えるのをやめた。
しばらくすると扉がノックされた。
「失礼します。○○様お食事の準備ができましたので、食堂までいらしてください」
「わかりました。 準備できたらすぐに行きます。」
返事を聞いたあと咲夜さんはドアから出て行った。
「さて、今日のメニューは何だろうね この頃肉ばっかりだったからたまには野菜を食べたいなぁ」
呟きながら服を着替えだした。
前より読みやすくなってると言いなぁ……
以下おまけ
○○の日記
○○月××日
紅魔館に来て一番驚いたのは咲夜さんを見たときだったと思う。
小さい頃によく遊んだ女の子とそっくりだった事
あの子も親の帰りが遅くてよく二人でシーフードヌードル食べた事を思い出した。
そういえばあの子不思議な力を持ってるって聞いたが思い出せない。
なんだったっけな?
>>up0370 up0389
「ねえ○○、あなたは本当に帰ってしまうの?」
「本当に? 本当の本当に? 本当の本当の本当に?」
「――そう」
「そう、なのね○○。行って、しまうのね?」
――――――――――
「駄目よ○○、あなたは私のもの何だから」
「だからね、私は考えたの」
「あなたが私の眷族になれば、もうあなたは幻想の存在」
「ここで生きていくしかないわよね?」
「だけど、私は少食だからいつも仲間を増やせないの…」
「どうすれば良いか、パチェに聞いたわ」
「そうしたら、答えは単純」
『あらかじめ、対象の血を抜いておけばいい』
「安心なさい、たっぷり可愛がってあげる」
「だからね、○○」
――もう絶対放さないんだから――
1スレ目 >>91
7スレ>>638-639の補完
悠々と立ち去っていく宇宙人たちが、あれだけのことをした後でも律儀に玄関の戸を閉めて帰るのを確認すると、吸血鬼は張り詰めていたものが緩むのを感じた。
彼女があの男を攫って以来続いている襲撃ときたら、いまや、スペルカード戦のルールを侵す寸前のものとまでなっている。
連中は誰ひとり傷つけずに、あくまでルールにのっとって、流れ弾を装い館の各所を「合法的」に破壊しつづけるのだ。
ご丁寧なことに、彼の部屋を残して他はきれいに瓦礫にしていくことも稀ではない。
あの娘がいくら優秀でも、これを全て掃除するのはさすがに難しい。
半年も続いているばか騒ぎだ。
そして、それも今日終わる。
後は頼む。
メイドたちが復旧作業を開始するのを確認すると、彼女は胸に起こる正体不明の疼きをやり過ごしながらあの男の部屋へと向かった。
あの男が幻想郷にやってきてもう二年になる。
最初はどこにも寄り付かず、湖のほとりで雑魚寝をして暮らしていた。
ハクタクが里に誘ったが固辞し、閻魔に諭されても無視していた。
さすがに月の姫が足繁く通いつめるのには負けたのか、竹藪の奥の屋敷にすむようになった。
だが、それから半年ほどたったある日、突然、飛びだすように出て行ってしまった。
そこを彼女が捕まえたのだ。
月が煌煌と照る晩。
奴の黒い瞳の持つ引力に逆らいながら、彼女はこう言い渡した。
今日からお前は私の道化。私を楽しませているうちは生かしておいてやる。だが、もし退屈させたら。
相手の返事を待たず、彼女は男を連行した。
こうして、幻想郷で最も自由な人間と評された男が吸血鬼の館に囚われることとなった。
奴隷生活一日目。
男は意外とうまくやってのけた。
どこで聞きつけたことやら、早くも館に乗り込んできた薬屋に向かって思いつく限りの悪口を言ってみろとけしかけると、胸がすくほど鋭い言葉を投げかけた。
曰く。
呪われた犯罪者め。月へと帰れ。
というスタンダードなものに始まり。
ぼくに気持ちの悪い声で言い寄ってきながら、香霖堂の店主とも関係を続けるとは、いやはや、君の頭の中はどうなっているんだ。
などといった、なんだか両者の間にある暗くて深い溝を垣間見させてくれるものまで、なかなかヴァリエーションに富んだ内容だった。
人目を憚らずに号泣する薬屋を尻目に、もういいの?とばかりに視線をよこす男に彼女は深くうなずいた。
予想以上の収穫だった。
閻魔や月人がこだわるものだから、どんな男かと思っていたが、なるほど、これほどのものだったとは。
真実から目をそらさず凝視し、それを語るにあたり、誰を傷つけようとも躊躇しない。
たとえ、相手が自分の女だとしても。
そう思ったとき、かすかに、しかし鋭く胸が痛んだのだが、彼女はまだ気にも留めなかった。
それよりもあの女を見てみろ。
あの傲慢な月人がこんなに弱っているところを見たものがあるか。
いやあるまい。
それをやったのは私の道化、私だけの道化なのだ。
幾重にも歪んだ喜びに彼女は絶頂感さえ味わった。
男の首根っこをつかんで、意気揚々と長年の友人のところへと向かった吸血鬼は、薬屋の泣き声が怨嗟へと変わっていたことに気付けなかった。
最初の襲撃以降、月人の攻撃は信じがたいほど苛烈になっていったが、守りに徹すれば何とかさばき切れる範囲のものだった、
本当に嫌気がさしたときには、あの男を連れてくればよい。
それこそあっという間に逃げ帰ってしまう。
それでも、あまりの執拗さにうんざりすることはあるが、そういう時は彼に何か面白いことをやらせればよい。
男は完璧に彼女の要求を満たし続けた。
狂ったように暴れる妹を黙らせろとけしかければ、二三言葉を交わしただけで手なずけてしまうし、彼をぶつけると大抵の妖怪は尻尾をまいて逃げていく。
だが、そうそう好調は続かないだろう。
あの男は彼女が知る限り最も優れた人間だが、失敗することもあるはずだ。
その時、彼はどう言い訳するのだろう。
彼女は男のことがたいそう気に入っていたが、あの取り澄ました態度にはいつも反感を抱いていた。
こいつだって、ただの人間にすぎない。
ちょっと脅かしてやれば、すぐに化けの皮が剥がれるにきまっている。
今は色々と上手くいっているから余裕があるが、一度しくじれば馬脚を現すに違いない。
その時こそ身も心も征服するチャンスなのだ。
あの男のすべてを私のものにしてみせる。
彼のからだを手に入れた晩と同じ望月の下で、吸血鬼は高々と嗤った。
頬を伝うものに気付かずに。
そして、今晩彼のすべてを手に入れるはずなのだ。
友人の魔女を唆して、人には絶対解けないパズルを作らせた。
男にまつわる彼女の執念など知る由もないその友人は。
あいつに一遍勝ってみたくないのかい。
と、挑発すると一心不乱に新たな課題に取り組み始めた。
出来上がったものを渡したのが今日の、もうすぐ昨日の、真夜中。
あと十分で時間切れだ。
彼女には未完成のパズルを机に置いて自分を待つ男の未来が見えた。
戸を開けると、予測通り男は寝台に腰かけて彼女を見つめる。
何か申し開きはあるかしら。
尋ねると、ただただ困った顔をしている。
まだまだこれからだ。
男の首を絞めつけ、寝台に押し倒すと。
遺言くらいは聞くけど。
もちろん殺す気ない。
だが、そこで信じがたいことが起こった。
ぼくが。
何を。
どうなったとしても、それは君のせいではない。
この男は。
だから。
何を言っている。
君が苦しむことなどないんだ。
うるさい。
吸血鬼はわけもわからぬうちに相手の喉笛にかみついた。
うっといううめき声が耳に入り、平静になると、様々なことがうんざりするほど明確にわかってくる。
つまり、と吸血鬼は男の肉を噛みちぎりながら考える。
つまり、こいつはこちらの考えていることを全てお見通しで。
私がこいつの、人間の持つうまく言葉にできない輝かしい何かが好きで、でも嫉妬していることを知っていて。
それでいて、私のやることなすこと黙って付き合ってくれて。
でも、今回ばかりは私が本気になっていることに気付いたから、自分は殺されるものと思っていて。
それで、せめて自分を殺した化け物が心を痛めないように気を使ってくれたとでもいうのか。
そこまで考えが進むと吸血鬼は、自分が男に抱き締められていることに気がついた。
私に触るな。
男の両手をはじくと、それは肩のあたりからちぎれ、飛んで、壁にぶつかってつぶれ。
その音を聞くと吸血鬼は一心不乱にすすり始める。
すべてが終ると、吸血鬼は一人で泣いた。
目の前には自分と同じになってしまった男が恭しくひざまずいている。
吸血鬼が心の底から惹かれた人間はこの世から消えてしまった。
目の前にいるのは本当に自分の言うことを聞くだけの、ただの奴隷。
たまにこちらを見上げるその眼の濁っていることが悲しかった。
しばらくすると、吸血鬼は考えることを放棄した顔で服を脱ぎ、男にまたがった。
1スレ目 >>22-23 >>25
「お嬢様。そろそろ寝るお時間ですよ。」
『やだー!ばだばだあぞぶの゛ー!』
従者は幼き主の行動に戸惑う。
いつものことだが慣れないものは慣れない。
「寝る前にお話も聞かせてあげますよ?」
その言葉に少し落ち着いたようだ。が、
『○゛○゛のおばなじがききだい。』
まただ。
「…わかりました。少しお待ちを。」
次の瞬間、消えた。
やはり次の瞬間戻ってきたが。
『○゛○゛は?』
「すぐにこちらに来るかと。」
・
・
・
少し経って執事服を来た青年が部屋に入ってきた。
『お待たせしまし、わっ!』
執事は倒れている。
その胸元には抱きついている主。
従者は居心地が悪そうに部屋を出ようとすると。
『ありがとーしゃくやぁ。』
主は満足そうに笑っている。
それを見た従者は口元に笑みを浮かべながらも、
少し複雑な表情で部屋を出た。
・
・
・
『ねぇ、ねるまえにおはなしきかせて』
執事は少し古めかしい本を持ち、
『図書館で借りました。どんな話が聞きたいですか?』
執事が目次を見ていると、主は首を横に振った。
『○○のおはなしがききたい』
数瞬、執事の動きが止まる。
『…どんなお話ですか?』
主は少し不機嫌そうに、
『もー。はなした○○がわすれたの?』
『ほら、かいぶつとにんげんのはなし!』
『…わかりました。』
『うー☆』
執事は寂しそうな顔をしていたが、
嬉しそうな主にはわからなかった。
『むかし、むかし、あるところに。』
『大きいお屋敷に住んでいる怪物がおりました。』
・
・
・
・
・
『むかし、むかし、あるところに。』
『大きいお屋敷に住んでいる怪物がおりました。』
『怪物はとてもとても強くて、逆らう奴はムシャムシャバクリ。』
『すごくかりすまで召使もたくさんいました』
『そして欲しいものがあれば無理やり手に入れていました。』
・
・
・
・
・
『すごーい!わたしだったら、けーきにましゅまろにぷでぃんに…』
主は手を叩いて笑い、指を折って数を数え始めた。
『…この話を何度も話していますが』
『あきないですか?』
『ううん。だっておもしろいもん。』
『わたしもこのかいぶつみたいにつよくてかりすまだったらいいのに。』
『…そうですか。』
『……』
『?、どうしたの?』
『○○、はやくつぎはなしてよ。』
『つぎはおとこがでてくるんでしょ。』
『あはい、続きを読みますね。』
『ある日の夜、怪物は散歩に出かけました。』
『飛んでいると怪物は歩いている男を見つけました。』
『怪物はその男を食べようと、男の前に降り立ちました。』
・
・
・
・
・
『帰った怪物は考えましたがわかりません。』
『怪物はとりあえず男を食用として館に連れてきました』
『男を前にするとやはり顔が熱く、胸は痛みます。』
『怪物は男の首に牙を刺し、血を吸いました。』
『しかし男の血はとてもまずいものでした。』
『怪物は口を離し、男をジッと見ました。』
『少し考えたあと怪物はまた血を吸いました。』
『次の日から召使に男の血を出すように言いました。』
・
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・
・
・
『なんでまずいものをのむの?』
『おいしいものを吸えばいいのに』
『手元に置く理由が欲しかったのかもしれません。』
『?』
『なんでりゆうなんかいるの?』
『なくったっていいのに。』
『とてもプライドが高かったから、』
『いつものような気まぐれだと思いたかったんでしょう。』
『○○のゆーことむずかしくてわかんない。』
『…あなたなら、きっと分かるはずですよ。』
『?』
『血なんておいしいのかな…』
『次、いきますよ。』
『怪物は男を手に入れました。』
『しかし、それでは怪物は満足できませんでした。』
『そこで怪物は男を自分の思い通りにするため、』
『男を自分の眷属にしました。』
『これで『けんぞくってなに?』
・
・
・
・
・
そう言って主は話を遮った。
『うーん。』
『自分と似たような体にして無理やり召使にしちゃうことかな。』
『へぇー。』
『わたしもかいぶつだったらなぁ。』
『どうしてです?』
『○○にずっとそばにいさせるのに。』
『…そんなことしなくても一緒に居ますよ。』
『続きを言いますよ。』
『これで男は怪物の命令に逆らえなくなりました。』
『自分が人間でなくなった。』
『それを知って男は心を閉ざしてしまいました。』
『これで男は怪物の命令に逆らえなくなりました。』
『自分が人間でなくなった。』
『それを知って男は心を閉ざしてしまいました。』
『怪物は男の体も手に入れました。』
『しかし、それでも怪物は満足できませんでした。』
『怪物は男の心も欲しくなりました。』
『怪物は魔法使いに惚れ薬を作るよう頼みました。』
・
・
・
・
・
『○○、ほれぐす
『その人が好きじゃない人を好きにさせる薬です。』
『う゛ー。』
『まだなにもいってないのに。』
『毎回、毎回、同じ質問ですからね。』
『全て憶えていますよ。』
『それじゃあ次に…どうしました?』
『おもったんだけどさ、』
『ぱちぇもほれぐすりつくれるのかな。』
『…作れると思いますよ。』
『魔法使いですし。』
『つくってもらおうかなー。』
『使うお相手がいるんですか?』
『そうだなー。』
『どうせだし○○に使おうかなー。』
『残念ですが私に使っても効きませんよ。』
『えー、どう『それは秘密です。』
『続きへいきますよ。』
『魔法使いは反対しましたが、』
『怪物の強い希望で渋々作りました。』
『怪物は早速、男に惚れ薬を飲ませました。』
『すると心を閉ざしていたはずの男は』
『急に怪物に抱きつき大好きだと告げました。』
『怪物は男の体だけでなく心も手に入れたと喜びました。』
・
・
・
・
・
『ふぁ〜〜う』
主は眠そうに目蓋をこすった。
『お話は今度にして寝ますか?』
『ううん。』
『さいごまできく。』
『だって、いつもそうだもん。』
『わかりました。』
『しかし、だんだん怪物は男が怖くなりました。』
『自分が男を抱きしめても、痛い目に合わせても、』
『男が言うのは大好き、愛してるなど愛の言葉だけ。』
『自分が好きだったのはこんな人形ではない。』
『怪物は魔法使いに男を元に戻すよう頼みました。』
『魔法使いは一度歪めた心は二度と元には戻らないと言われました。』
『怪物は自分のしたことを後悔しました。』
『怪物は男を避けるようになりました。』
『男を見るたびに罪の意識がおこるからです。』
『男は大好きな怪物のために愛を囁きます。』
『それを聞きたくない怪物は男から逃げます。』
『傍からみればそれはそれは、おかしな光景だったでしょう。』
・
・
・
・
・
『ウトウト…』
『やはり寝たほうが』
『ヤダ。』
『きょうこそさいごまできくのー…。』
『……』
『ある日のこと。』
『ついに怪物は男に捕まり抱きしめられました。』
『男は耳元愛してると囁きます。』
『耳を塞いでも聞こえる声。』
『怪物は男を突き飛ばしました。』
『壁に叩きつけられた男はバラバラになりました。』
『バラバラになった体は元の一つの体に戻っていきます。』
『それを見て今まで目を逸らしていた、』
『目の前にいるのは好きな人と同じ姿の違う誰か。』
『男は体も心も変わってしまった。』
『そうしたのは自分だ。』
『怪物はその事実に耐えられませんでした。』
『怪物の心はこれ以上、心が傷つかないようにしました。』
『男の体が元通りになったとき、』
『目の前に居た怪物は、』
『記憶を無くし、心も幼くなっていました。』
・
・
・
・
・
『スゥ…スゥ…』
主は寝息を立てながら横になっている。
『やはり寝てしまわれましたか。』
『スゥ…スゥ…』
『そろそろ朝になりますね。』
『スゥ…スゥ…』
『私も寝るとしましょう。』
・
・
・
・
・
『そうして怪物の館では。』
『自分が怪物だと知らない幼い主に』
『昔のように怪物に愛を囁きたい眷属が』
『今でもお世話をしているそうです。』
『おしまい』
>>up0676 0679 0683 0685
欲しい物を手に入れるのに手段もクソも無い。
私は何をやっても許されるし、むしろ非道でもそういう手段をとるべきなのだ。
じゃないと、心を繋ぎとめておけないから。
だから○○の運命に手を出したのはすぐだった。
それから自然と○○が紅魔館を訪れる回数が増えて、私と話す機会も増えた。
なに、終着点は既に決まっているのだ、
焦らずともゆっくりと関係を作っていけばいい。
毎日の紅茶の時間が楽しくなった。
ただ、
次第に、○○がフランのいる地下室に行くことが多くなった。
不愉快だ。
そんな事をしても無駄なのに、
フランは貴方に振り向かないのに、
私しか貴方を愛する人はいないのに。
「咲夜、今日のフランの晩御飯は私が持っていくわ」
「え・・・お嬢様、妹様は・・・」
「良いから、私の言うことが聞けないっての?」
「いえ・・・わかりました」
咲夜は一瞬困ったような表情をして消えた。
直後にはトレイに乗った夕飯が用意されていた。
咲夜にはきつく言っておいたから着いてくる事は無いだろう。
私は地下室に向かわず・・・食事をトイレに流した。
暫く食事を抜いてやろう。
メイドや咲夜はどうとでも騙せるだろう。
ただ一つ怖いのは、
正体の分からない、黒い影が私を後ろから見ていた事。
運命が見えない、弾幕も通らないそれは、まるで幻みたいで、
不信感を煽りそうで咲夜に相談する事もできなかった。
○○がフランの元に訪れるのは止まなかった。
私は地下室を封鎖した。
咲夜は黙っていた。
私の気持ちを察してくれたのだろうか。
フランが○○を好きになる訳無いのだから、
向こうが扉を閉ざしたと言えば○○は地下に行かないだろう。
後は、パチェも美鈴も、司書も、
私が何を考えているか既に知っているから、
○○を受け入れたりする事は無いだろう。
ただ、
黒い影は少しずつ私に近づいてきた。
だからといってどうにかなるものではないが、
四六時中何者かに監視されるような感覚は苦痛だ。
強い違和感から日中に深く眠る事も出来ず、
閉ざした地下へ毎日訪れる○○を見るのが辛かった。
フランの運命が見えない。
直接弄ってやろうと思ったのに、
○○と絶縁させてやろうと思ったのに、
あいつはいつも私の邪魔をする。
○○は私の物になるのに、
私から○○を奪うなんて、もう我慢出来なかった。
「お嬢様、お止め下さい」
咲夜と、黒い影が行く手を遮る。
「これ以上は、壊れてしまいます」
館が?そんなものは直せばいい。
フランが?元より壊すつもりだ。
○○が?私の物にさえなれば元通りになる運命にしてやる。
「どけ」
「・・・お断りします」
「どけって言ってるのよ!」
幾ら時を止めて細工をした所で、
避ける事が出来ない弾幕構成からは逃げ切れない。
だって、禁じ手だもの。
あくまで相手を倒す為の、魔法の延長線上にある物だもの。
被弾しきれずに咲夜は地に着いた。
影は黙って私を見つめていた。
地下室は静まり返っている。
話し声くらい響く構造なのに、
何をしている、
私の○○に何をしているんだ、
もしも汚していたのなら、簡単に殺しはしない。
もうお前は、妹じゃない。
扉の先には、誰もいない地下室が広がっていた。
「あ、あぁ・・・・・・」
探さなきゃ、○○を探して、
フランを殺さなきゃ、どこか、
どこだ、どこに、なんで、
なんで居ないの?
黒い影は悲しそうな表情を浮かべていた。
ああ、あれは、私だったんだ。
私は気づいていたんだ、本当は。
○○とフランは、とっくに外の世界に行ってしまった事を。
「・・・・・あは」
存在しない物の運命なんて見える訳が無いのに、
いっそ壊れてしまおうと自らの運命をたどってみても、
後にも先にも、ただただ空虚で。
正気を失っていく事を客観的に理解していた。
「咲夜、ごめん・・・」
道化でいる事があまりに苦しくて、
私は、何も、
感じる事に疲れてしまった。
最近、○○がフランの所に通っている。
○○は私と結ばれる運命なのに・・・・・・
ジョバンニ氏
「はい、持ってきたよ咲夜」
自分、○○は幻想郷という異世界に居る。
この世界は自分の居た世界とは異なり、
妖怪やら人外やらがウジャウジャいる為、自分の様な外来人は相当危険らしい。
しかし、自分は紅魔館という館の主、レミリア・スカーレットに保護され、
安全を保障され、此処で働きながら快適な生活を過ごしていた。
「はぁ… 持ってきてくれたのはいいけど、呼び捨てはやめてくれないかしら…」
「あっ、すいません、自分の癖で…」
「……出来れば…ずっとそう呼んでほしいけど…」
ここに住んでる人たちはみんないい人ばかりだ、オマケに可愛いし。
門番さんは元気で強く、ちょっとうっかり者だし、
図書館にいるインドア派な魔法使いさんも、数少ない面白い本を教えてくれるし、
仕えている悪魔さんは悪魔なのか分からないぐらい優しい、
メイド長さんは凄いしっかりしてる人で、怖い時もあるけど本当に良い人だ、
そして、この館の主は幼い風貌だが、
吸血鬼で相当強いらしい。少し子供っぽい一面もあるけど。
妹さんはちょっとくるっ…変わり者だけど本当は寂しがりやの無邪気な少女なのだ。
「ん?咲夜さん何か言いました?」
「えっ!べっ別になんでもないですよ!」
「? そうですか」
「いいから早く!仕事しなさい!」
「えっ、ああ分かりました」
「………もう…」
今日も良い日だった。
門番さんとちょっとした話で盛り上がり、
魔法使いさんと悪魔さんと一緒に面白い本を探したり、
咲夜さんの役に立つことが出来た。
そしてもう夜になろうとしていた、
そろそろレミリアも起きる頃だろう。
にしても、みんな今日は機嫌が良かったけど何かあったのだろうか。
「○○」
突然後ろから声がした。
「ん?おはようレミリア…?」
咄嗟に振り向くとレミリアが居た、しかし様子がおかしい。
後ろにはレミリアだけではなく、
門番のはずの美鈴さん、いつも図書館にいるパチュリーさんと小悪魔さん、
メイドの咲夜さん、そして、いつもは地下に居るはずのフランまでが居た。
「や、やあレミリア、どうしたのみんな揃いに揃って…」
「○○さん」
美鈴が僕に笑顔で近づいてくる。
「ちょっとすいませんね」
ドガッ
何かに殴られたような音がした途端、僕の意識はみるみる消えていった。
「んっ…?」
僕が起きた部屋は何もない殺風景な部屋だった。
「んっ…身体が動かない…?」
床を見てみると紅く光る魔方陣の様なものが罹っていた。
「どう○○…動けないでしょ?これ、私が創ったのよ」
声のした方を向くと闇の中からパチュリーさんと他の皆が出てきた。
「パ、パチュリー…皆…一体何をしてるんだ…?」
すると、魔方陣の光が一層増し、僕に電撃のような痛みが伝わる。
「うわぁぁぁ!」
必死に抵抗するものの身体が動かない。
しばらくすると、ナイフを持った咲夜さんが近づいてくる。
「駄目よ○○暴れないの」
咲夜さんが僕の腹部にナイフを突き立てる。
そして
「うがぁぁぁ!あぎぃ!があああああ!!」
露わになった自分のナカミ。
しかし、僕は痛みに屈することはなく、さらに抵抗は増した。
「○○さん、駄目ですよそんなに暴れちゃ」
美鈴が僕の腕を掴み、異常なまでの力を入れ、鈍い音がした。
「―――! ―――!!」
声すら出せなくなる程の痛みが僕を襲う。
自分の頭が色々なモノを拒絶しようとしている。
「ダメだよメーリン…おててをいじめたら○○がかわいそうだよ……」
フランがそう言って手に力を込めると、僕の両腕が吹き飛んだ。
もう、抵抗どころか考える事さえも出来ない状態だった。
いや、もう何も考えたくなかったのかもしれない。
奥の方からレミリアのついに姿が現れた。
何か喋ってるようだ。
「どう?こんな事をしても分からない?皆こんなに○○が大好きだったのよ?
それでも気づかないなんて…酷いじゃないの……
だからね、もう、絶対に離さないから」
よく聞こえなかったが、最後の言葉だけは僕の頭にしっかりと響いた。
ああ、僕が悪かったのか。
そして、レミリアが僕の首筋に歯を立てる。
一瞬何かが刺さる感覚がして、どんどんぼくからいしきとがなにかがぬけて
ある館のある部屋に、大きなベッドが置いてある
そこには一人の男と六人の少女が寝ていた。
男の腰には抱きつくように紫髪の少女が
そして彼女の使い魔は男の足を掴んで眠っていた
男の右手には銀髪の女性が腕を組み寄り添うように眠っていた
男の左手には赤毛の女性が腕を抱くようにして眠っていた
男の胸部には抱きつくように金髪の幼き少女が
そして青髪の幼き少女は男と熱いベーゼを交わしながら幸せそうに眠っていた
そして、男はどこか嬉しそうな表情を浮かべながら深い眠りについていた。
4スレ目>>685
「ねぇ○○、私は間違ってないかしら、貴方を紅魔館に受け入れたこと…」
「…私の口からは何ともいえませんが…お嬢様の判断なら、正しいはずです」
「ねぇ○○、貴方を私専属の執事にしたのは、間違いだったかしら」
「計りかねますが…お嬢様の判断なら…」
「○○、あなたの死を恐れて、貴方を眷属にした私は、間違っているかしら」
「お嬢様の判断に間違いはありません」
「ねぇ○○、貴方と契りを結んだのは、間違いだったかしら」
「お嬢様は後悔していますか?」
「少しもしてないわ」
「なら、正しいでしょう」
「ねぇ○○、従者が消え、友が消え、肉親が消えてもなお、貴方と私だけがここに残る…おかしいかしら?滑稽かしら?」
「滑稽でしょう、でも、私はそれを望みます」
「ねぇ○○…いつも私と貴方だけのマンネリの生活…貴方は幸せかしら」
「…お嬢様が幸せなら、私は幸せです」
「…ねぇ○○、貴方すら私から消えることを恐れ、貴方を自らの手で殺し、食らう姿は滑稽かしら?」
「ねぇ○○、私は滑稽かしら、間違ってるかしら」
「一人だけで赤い牢獄に閉じこもって、哀れかしら、惨めかしら…ねぇ、○○…」
4スレ目 >>881
〇〇「「あなたはコンティニューできないのさ!」って、何か変じゃないか?」
フラン「そう? かっこいいと思うんだけどなぁ」
〇〇「もっといいの考えようぜ。「いよいよもって死ぬがよい」とか「そしてさようなら」とか」
フラン「そんなのやだよ。かっこわるいし」
〇〇「なに言ってんだ、裏ボスに挑む前の由緒正しいセリフだぞ」
フラン「えー」
夢を見てる
〇〇とわたしが一緒にいる
だからこれは夢
とっても楽しい夢
〇〇「よくもここまで来たものだ
貴様らはフランを怒らせてしまった
これは許されざる反逆行為と言えよう」
霊夢「反逆って、この館に仕えた覚えはないんだけど」
魔理沙「同感だぜ」
〇〇「この最終鬼畜嫁をもって貴様らに処罰を与える」
フラン「死ぬがよい!」
〇〇「痛っ! なにすんだ!?」
フラン「怒るべきか恥ずかしがるべきかわかんないよ!
最終鬼畜って何! あと嫁って何!?」
〇〇「最終鬼畜っていうのはノリで訂正がきかなかっただけなんだが……
嫁って何か問題か?」
フラン「あたりまえでしょ!」
〇〇「ん〜 俺はフランが大好きだぞ」
フラン「そっ それはわたしだっておんなじだけど……」
〇〇「じゃあ何か問題あるか?」
フラン「……ない」
〇〇「じゃあ嫁ってことで。式の日取りは近日中に公開するぜ」
フラン「まったく……強引なんだから」
〇〇「それが俺だからな」
魔理沙「私たち、完璧に忘れられてるぜ」
フラン「忘れてないよ。お邪魔虫がいるなぁって思ってたよ」
霊夢「いきなり目をつけてくるのもどうかと思うけど」
〇〇「涙と鼻水の準備はよろしいか?」
魔理沙「正に恐悦至極……なわけがないぜ」
そうそう、この二人を追い払った後、わたしたちは結ばれたんだった
変な人間だとは思ってたけど、まさか人間と吸血鬼で結ばれるなんてね
〇〇「レミリアにボロクソになじられた」
フラン「わたしたちのこと?」
〇〇「ああ。吸血鬼と人間が相容れるわけは無いだの、未来は暗いだのさんざんだ」
フラン「そっか……」
〇〇「気にすんな。ガツンと言い返してきてやったぜ」
フラン「なになに、なんて言ったの?」
〇〇「ならば、君の強い命をもって我が未来改竄素敵計画を完遂する って」
フラン「……で?」
〇〇「レミリアとメイド長にフルボッコにされた」
フラン「酷い目にあったのは見ればわかるよ。アザだらけ」
〇〇「少しくらい容赦してくれてもバチは当たらないってのになぁ……
だが俺は諦めんぞ。我々の未来をより輝かしいものにするためにな!」
フラン「うん、わたしも頑張るよ!」
お姉様は、私たちの仲をぜんぜん認めてくれなかった
人間となんかうまくいくわけがない、って口癖のように言われたっけ
だけど、わたしも〇〇も諦めなかった
〇〇「寝るがよい」
フラン「……は?」
〇〇「いやスマン、言葉が足りなかったな」
フラン「足りなさすぎ」
〇〇「これからレミリアと、俺たちの交際について長い長い話し合いなんだ
フラン、不安になると暴れちゃうかもしれないだろ?」
フラン「だから寝るの?」
〇〇「そうだよ。部屋に戻ってゆっくり休むがよい
……なにも知らぬまま……」
フラン「……〇〇」
〇〇「いやいや、今のは軽いジョークだ」
フラン「冗談になってない! 次やったら怒るよ!」
〇〇「すまんね」
フラン「反省の色が見えないけど……まあいいや
それじゃ、終わったら起こしてね」
〇〇「おう。起きたら俺たちは恋人として認められてるぜ。乞うご期待」
フラン「じゃあ、私が寝る前に、キスして」
〇〇「ああ、いくらでもどうぞ。お姫様」
フラン「………んっ
ありがと。おやすみっ!」
〇〇「ああ、おやすみ」
そうだ
だからわたしは寝てるんだった
まだかな?
早く〇〇が起こしに来てくれないかな……
もうすぐ来てくれる……
会いたいな……
もうちょっと待ってみよう
レミリア「おやすみなさい
美しくて、気持ちよくて、楽しい夢を見ながらおやすみなさい……
あなたが何を見ているか知らないけれど、それはみんな夢
登場人物も、過去の出来事も、何もかも、みんな夢……」
地下室、安らかな顔で眠る少女の棺の前で、歪んだ笑みを浮かべる当主
〇〇「レミリア、何があったんだ!? この館の中にいたやつはみんな眠ってるぞ!」
そこに飛び込んできた青年。当主の思い人
レミリア「わからないの! 私の目の前で、みんなっ……!」
偽りの涙を浮かべる当主
〇〇「俺は眠ってない、大丈夫だ! 俺じゃ頼りないだろうがここにいてやる! 落ち着け!」
館の全員と引き換えに、青年の同情を買った当主
レミリア「〇〇、抱いて。怖いの」
青年の胸に顔を埋める当主
〇〇「……ああ」
小さな体を抱きしめる青年
その腕の中でほくそ笑む当主
「……計画通り」
あなたは今 幸せですか?
その幸せは夢ではないと 言い切ることができますか?
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