ストーリー&感想(第1楽章 7〜12話)

第7話 後継者・ハーメル
第8話 パンドラの箱
第9話 勃発!第二次スフォルツェンド大戦
第10話 《人》と《魔》の狭間に…
第11話 真実の鏡
第12話 旅の終わりに


第7話 『後継者・ハーメル』
ストーリー
その力を合わせモンスターを倒した一行の前に、後継者探しを急く魔界軍王・幻竜王ドラム
が現れる。同じく魔界軍王・妖鳳王サイザーも現れ、ハーメルに容赦ない打撃を加えつつも、
『パンドラは生きている』と密かに告げる。やがてスフォルツェンドの大神官・クラーリィ
とコルネットの兄妹がそれぞれの元へ駆け付け、五人は難を逃れるが…。
個人的感想
◆錯乱するフルートを必死になだめるハーメル。押し殺した声、疲れ果てた姿。主役二人が
こうも追い詰められ、無力を晒け出すしかない惨めさ。もし「コワいもの見たさ」の延長上
に「ヒドいもの見たさ」があるとしたら、『もう止めてやれよ〜!』と『もっとやれ一!』
は紙一重になり得る。早計は危険だが、やはり確信的に残酷美のトーンで描いているのでは
…。となると、キャラにマトモに感情移入をしていては心身健康持たんが、ストーリーの波
を楽しむ分にはこんなゼイタクな心地好さって…。
◆雨の中のハーメルとサイザー。回を追うごとにハーメルの悲鳴は痛みを増し、『母さん』
というセリフも10割増で重くなるが、見ていて『あぁもう頼むから…』よりは『待ってま
した〜っ!!』の方が正直、デカいというか…。
♪ワーグナー『ワルキューレ騎行曲』
◆遂に第三の魔曲使い、サイザーの登場。その飛来するイメージを踏まえたかの如く浮遊感
タップリにアレンジされた曲と、実際の絵のドンピシャリ!なマッチ感がタマリません!
◆3話でのライエル登場時もそうだが、キャラが姿を見せるまでの焦らせ方・盛り上げ方が
とにかくニクい!特に、傷付き倒れたライエルの後方から精霊が迫り来て、その顔を掠め過
ぎる辺りはもう、このアニメならではの絵の快感!この間に通常量の動画が有ったり、髪が
一筋でも靡いたりしてみ!?…表情の落差はぬるま湯のように薄められるぞ!?


第8話 『パンドラの箱』
ストーリー
遂に旅の終着点・スフォルツェンド公国に到着した一行。フルートは、女王ホルンの娘一次
期女王として。そしてハーメルは、忌わしい魔族の血を受け継ぐ者として…。雨の降りしき
る町は、疲れた旅人たちを余りに冷たく迎え入れる。フルートは再会した母の命で恥辱を受
け、ハーメルはバイオリン無しに魔族との決闘を強いられる。一そして、母パンドラの罪を
知る。自分に大魔王・ケストラーの後継者としての道がある事も…。
個人的感想
◆これも相当キッツい回だが、いちいちヒドいエピソードに、ただのスタカット村の住民に
過ぎなかったハーメルとフルートの存在が、実はいかに世界全体の在り方に深刻に関わって
いたかが思い知らされる。でもやっぱり、「それにしても…」と息を飲むヒドさ…。そこま
でやられる気持ち良さ(あぁ…)。何のオブラートで包み隠す事もない、ムキダシの悲劇の
キビシさ。…心酔〜。
◆そんな中でもフルートのマイペース振りは健在。遂にハーメルの正体が知れ、一同ガク然
と固まってしまった中、一人だけ『こんな所に連れて来ちゃってごめんね…!』と謝り泣く
姿。世界全体の危機よりハーメル一人の危機の方が目下の問題である、愚かしいまでの視野
の狭さ。「当たり前の恋する女の子」の存在感は、生々しく、痛々しい。
◆そして初めて魔曲演奏の無い回であり、やっと辿り着いたこの地で最大の危機を迎える五
人を、ただ降り続ける雨音が包む。
◆アイキャッチの一人草原に立ちつくすor木の下で休むハーメルが、どんどん30分唯一
の和み映像化してきてるよ〜…が、その本編が決してただの重苦し〜いしんど〜いアニメ
にならないのは、全てを徹底して第三者の視点でサラッと描くからだと思う。何より、一番
エラい目に遭ってるハーメルに、一番心理描写が稀薄。ごくマレなモノローグでも最低限の
アイソ無いコトしか言わんし、カラダは苦悶しても、ココロは苦悩しない。「ナイーヴ」を
絵に描いたような容姿してからに、実はあまり物事に動じないタクマしい性格?説も浮上中。
それはともかく、視聴者が同情に溺れんよう配慮して?見えるのは、やはり個々のキャラよ
り「悲劇」という(受け入れられにく〜い)物語の肯定を狙ってではないかと…。


第9話 『勃発!第二次スフォルツェンド大戦』
ストーリー
世界の命運を賭けた戦いの始まり。魔界軍がスフォルツェンドに迫る中、女王ホルンの指揮
の下、魔法兵団も全軍が動く。トロンとコルネットは雨の中ギータと共に消えたハーメルの
消息を追うが、魔族の巣窟でその顛末を目撃する…。一方、大神官・クラーリィは幻竜王ド
ラムとの一騎打ちを申し出、圧倒的な力で幻竜軍もろとも壊滅に追い込む。_だが、その時
聞こえて来る不気味なバイオリンの音は…。
個人的感想
◆何なんだ〜、このラスト3話!?的な異常な盛り上がりは!?…これでまだ9話?まだ半
分行ってない?…スゲエ…ホントにスゲエよこのアニメ…(感涙)。
◆遂に、魔界軍王の元に自ら勇み出た後継者・ハーメル!…このオイシすぎるネタを、冒頭
のナレーションのカゲでセリフも無くアッサリ済ますとわ〜…!!
◆さらに、トロンとコルネットが見てしまう衝撃の事実!ハーメルにセリフが全く無い回だ
が、この一瞬のシルエットのみの登場が全てを語るセンス…これ以上ショッキングな見せ方
って、無いと思う。
◆クラーリィ・コルネット兄妹強え強え。そんなスフォルツェンドの人々もそれぞれに諸々
の事情を抱えている事が明かされますが、それより全てのキャラを飲み込んでいきなり段違
いにスケールデカくなるストーリー展開に唖然…。今まであんだけ驚愕の連続だった全エピ
ソードが、ちっぽけな事に思えてくるほどの迫力!夜明け前から開戦、そしてラストに至る
までボルテージ上がりっ放し!…今まで好き好んで多くのSFリアルロボット路線アニメ見
てきましたが、この古色蒼然スタイル異世界ファンタジーアニメが醸す鮮やかな「戦い」の
臨場感の前にアレもコレも霞む〜!ウソ〜!でもホント〜!…助けて〜っ!
♪マーラー『交響曲第六番 悲劇的』
◆シリーズ初、魔族の為に奏でられる魔曲!…それを目の当たりにするキャラ達以上に、こ
っちが絶句。姿なき演奏者の存在が、もうイヤというほど見えてしまう…助けて〜っ!


第10話 『《人》と《魔》の狭間に…』
ストーリー
ハーメルの魔曲演奏で幻竜軍は蘇る。そして戦いの決着をつけるクラーリィ対ドラムの大将
戦の火蓋が本格的に切って落とされる。クラーリィは肉弾戦の中で魔法陣を描き、その渦に
ドラム、幻竜軍の全てを封じ込める事に成功する。ハ一メルは、「命を懸けて」自分が人で
あるか魔であるかを確かめたくこの渦に向かおうとするが、ライエルがそれを制す。全てが
終わったかに見えたが、敵はまだクラーリィの足元に眠っていた…。
個人的感想 
◆9・10話共に、主役は明らかにクラーリィ(とドラム)。6話のトロンもそうだったが、
本来なら主役はまんまこういうキャラがハマるよな、と思わせる一点の曇りもない闘志・生
命感漲る強さ・人を想う心。苦戦していても、華がある。
◆それに引きかえ、自分の事さえ分からずフラつくハーメル。立場は既に魔界軍王を従えた
「後継者様」でありながら、自信持ってやれんのは、クラーリィに加勢しようとしたスフォ
ルツェンド軍にそれ禁止やんけ!と因縁ツケる事ぐらいてな、小市民ぶり…。が、こういう
地味〜な感覚に、ああこの人ほんの少し前までは名もない農夫だったのよね…とホッとした
りそって、ここはかなりショッキングな場面でもあるのだが…もう見ていて、一つの感情で
対処し切れない場面が多すぎるんですよ〜。逆に、そんな妙なトコで肝座ってる人間臭さが
哀しすぎたり…とか。TVアニメに「アンチ・ヒーロー」と呼ばれるキャラは多々居ますが、
この人の救い様のない存在感って、もうそんな次元越えてる(泣)…だから好き〜…。
◆元・水車小屋番人の他のキャラも、元・村娘や元・芸人がこの期に及んで意識させられる
のは、スフォルツェンドの現職バリバリの人達との対比からでしょうか。
◆元・村娘とことんマイペース!いやはや世界を揺るがす戦争中において、頭ん中はスタカ
ット村でのハーメルとの日々で止まったまんま!…でも益々キツい展開に付いてけないこの
キャラが実は見てるこっちに一番近いよ〜(泣)と思ったら、展開のキーマン・ホルン女王
様のお言葉は『ただじっと見ているのです…何が起ころうとも見届ける事…それが視聴者の
務め…』と私には聞こえました(読まれてる…絶対心を読まれてる…)。
◆とにかく全キャラ好き勝手に行動起こして、大変なコトになってます。それでもあっちゃ
こっちゃ混乱せずスッキリと見られるのは、やはりポイント絞る上で描いても良さそうな所
もバッサリ省略する英断ゆえでしょうか。コルネットは最初から縛り入ってるし、ライエル
とパーカスの共同作戦も全行程描かない。それがまた意表を突くんで30分間「えっ!?」
「えっ!?」が止まらず画面にクギ付けになってるうちにあのラスト〜!↓
♪田中公平『思い出のアンセム』
◆次第に慣れてきたもんで、ラストは「このまま終わる番組じゃないよな…」と期待と不安
に胸バクバクさせてた折、案の定、いやそれ以上!の絵が…。いやこの回、魔曲は完全にワ
キ役に回ってるんでたまにはオリジナルBGMについて。
◆悲しくしんみり切ないスローな曲なんスが、これをわざわざ最後最大の見せ場、これでも
かあ〜っ!てな恐ろしい絵で使う(4話でも同じニュアンスで使われてます)。何度も言い
ますが、画面と異質な選曲をコワいくらいキめてくれる。5話でのシュリンクス王が魔族を
次々打ち倒して行く強気な場面、普通ならオーケストラバンバンのメリハリある曲使いそう
なもんを、敢えてギターのみがスカスカゆえに寂しい『二つの道』を使ったり、このイジワ
ルなまでの選曲センスが益々こっちの「これはどう対処すればいいの〜!?」を刺激してく
れます。そういや24話も『あの名曲をこんな風に使う、このアニメは一体…!?』で魅了
された記憶が…。

(98年8月13日)


10話から実に4ケ月以上の間を置いて、やっと12話まで見ました。ハーメルンを1話
進める度に、「うっひゃ〜!早く続き見ようゼ!」と「ダメ!これ以上見たら心臓に負担デ
カいだけでなく、又ひとつこの世で最大のお楽しみが失われてしまうのよ!」のせめぎ合い
で苦しまねばなりません。幸わせです。もうできるだけ!l日でも長く!リアルタイムでい
たい…俗に言う『ハーメルンモラトリアム』、略してハーモラー、今流行ってんだってね。
空気感染するらしいよ!


第11話 『真実の鏡』
ストーリー
ドラムの体内から伸びた竜はクラーリィを捕らえ、スフォルツェンド軍は窮地に陥る。フル
ートは幼い日自分を捨てた女王ホルンに背くが、真実の鏡が映し出す十五年前の母と自分の
姿に、全ての事情を把握する。そしてホルンが命を代償に再び結界を試みた時、娘の心は母
と共に在った…。
個人的感想
◆このクラーリィ様こそ体ん中に30匹のゾウを飼ってんのよぉ〜!…心ゾウ!肝ゾウ!す
いゾウ!腎ゾウ!大チョウ…!?…しまったぁ、これではやはり虫ケラかあ〜!(マンガ描
こうとして、絵のグロさゆえにボツったネタ。下らねえ)
◆元・村娘ついに展開を乗っ取るマイペース振り最高潮!積もり積もった心情をパクハツさ
せます、思わずドラムさえ動きを止めるパンピー感覚ほとばしる言葉の数々…空しい、あま
りに空しすぎる(泣)…千億分の一の非力さ。だからって、ヒロインに『私も虫ケラなのよ
…』発言までさせるか〜(泣)!?フツウ!?ちょっとヤバいんでないの、…最高だけど。
やはりパンピーがキレると一番コワい、というか。
◆そんな少女と母親が命懸けで心を通い合わせる、このアニメでは超レアな「イイ話」。ラ
イエルも命懸けでハーメルを守り、他のキャラも他人を想うがゆえの言動に満ち、人間だけ
ができる『自己犠牲』、その心の熱さには素直に感動いたします。
◆…しかしキャラがウェットに染まらない、ロコツな感情劇をメインに据えない点が逆に悲
劇展開を研ぎ澄ませてたのに、もしかして番組の路線変更…?(イヤイヤこれが実は!)
♪チャイコフスキー『交響曲第5番 第2楽章』
◆『しみったれた曲』。魔界最強の破壊の王・ドラムのこの正直さ、天真爛漫な性格は結構
貴重かも…。どんな切迫した場面でも、ドラムの飾らない率直なセリフで意外と和めたりし
てたもんな。間違いなく、このアニメで一番明るいキャラ。実にニクめないヤツだけに、ナ
レーターにもこんなに愛されて別れを借しまれたのね、次回予告(涙)。
◆確かにしみったれた、あイヤ、これまでの魔曲と違って明確な力を発揮しない、ハーメル
自身にも目的の分らない演奏。しかし世にも恐ろしい姿で迫り来るドラム、戦場で血を流す
人々、魔族と刺し違える覚悟に出たホルンを、子守歌のように限りなく優しく穏やかな音楽
が包み込む、この特有のムードは健在!


第12話 『旅の終わりに』
ストーリー
ホルンとフルートが心を合わせ張った結界。ドラムさえ石に変えた光の中へハーメルは自ら
歩み入り、やがて人々が見守る中フルートの前にその変わらぬ姿を現す。しかし未だに不死
身であったドラムは最後の姿で復活を果たし、スフォルツェンド軍もハーメルの魔曲演奏と
共に戦いの終盤に臨む。そしてハーメルがその手で魔界軍王を倒し終えた後。人々はそこに、
何を見たか…。
個人的感想
◆…言語を絶します。5話の比でない…。いやもう、これ見た後はあの凄惨極めた5話なん
てまだカワイイ悲劇過去最高値。
◆綿密な前置きが、より悲劇をサンゼンと輝かせます。まず、石にならなかったハーメル。
9話以来水面下に潜んでた主人公が、やっと表舞台に登場!後光差す中フルートの前に下り
立った勇姿…こんな陰りなきヒーロー然としたハーメル、l話のステージ衣装姿でキメッ!
以来じゃねえか…(感涙)。そして悲劇エスカレートな展開上、もう二度と使用されない
のでは…と思ってたこの時のBGM『凛々しきその姿(もうズバリ)』がまさか再び聞けよ
うとは…(感涙)。
◆『俺は…人間だ!』ハーメルのこんな歓喜極まる叫び声もまさか聞けようとは…。でも、
『(フルートの)心が通じればあの人はすぐそばに』な成り行きが典型的な「愛の力」オチ
臭くて、…え〜?やっぱり番組路線変更?の不安も…。(イヤイヤこれが実は!)
◆そしてドラムが巨大なヒドラと化して幕を閉じる前半。何と、遥か1話冒頭のプロローグ
はこの舞台をより劇的に垣間見せたものだった…(もちろんBGMも同じ『スフォルツェン
ド大戦』!)。やはり地に足のドッシリ着いた構成力には感服!随所に1話を坊彷佛させる
仕掛けが散りばめられており、あのラストまで行かなくてもこの回が何か重要なターニング
・ポイントとなる気配が充満してます。でも後半は24話にも雰囲気似てる気が。
♪べートーヴェン『交響曲第7番 第2楽章』
◆『まるで運命をも足蹴にするような生命力を持つ曲』オーボウ談。…私には何だか諦念漂
う哀しい曲に聞こえるんですが、もうこのアニメで使用される曲は全てあらかじめそういう
ニュアンスを与えられるっつ一、俗に言う『ハーメルン・マジック』のせいかしら…。(イ
ヤイヤこれが実は!)
◆これまでで最も演奏時間の長い魔曲が後半響き渡ります。その効力は確かにスフォルッェ
ンド側を力付け…てはいるが、キャラが頑張れば頑張るほど満ちてくるこのえも知れぬ悲壮
感は、どうしてもラスト2話テイスト〜!…実に9話辺りから毎回ラスト3話やってますが、
この回はもはや…ひとつの最終話として受け取ります、実際にこれが最終話だったとしても、
私は別に構わんです。(謎は全て説き明かされ、問題も万事解決、キャラも適当なサヤに収
まった所でエンドマーク、ってのはオーソドックスな「最終話」の一つのスタイルにすぎな
いと思ってます。)
◆リュートも遂に表舞台に登場。…もう、この物語に哀しき運命に翻弄されない人間なんて
一人も居ないじゃないか!…ちくしょう、あまりにムゴい!ヒド過ぎる(号泣)!…全部ハ
ーメルで固める予定だった、前半で好きな場面ベスト3入り決定。
◆そして今までの沈黙を打ち破る、長きに渡るハーメルの独白。周囲の人々に想われながら
も自暴自棄であった態度への反省、そして「二つの道」の間でもう迷う事はない、今こそ人
間の道をしかと選んだ決意。…しかし前回のフルートにしろ、何故に突然こんなせき切った
心理描写を?しかも何もこんな長ゼリフで…あの高速展開をあの最小限のセリフで乗り切る
潔さが作品の純度を高めてたのに、やっばり番組路線…変更?
◆イヤイヤこれが実は!…l1話からの、やけにしつこく人間と魔族の差別化を計るヒュー
マニズム大プッシュ描写の全てはこの回のラスト、あの絵で人を絶望のドン底へ突き落とす
ため…(絶句)。毎回事態が悪化した所で終わる番組だし、特に5話や10話
でヤワな夢とか希望とかをかんぷ無きまでにプチ壊してくれる凄絶ラスト(最高!)には慣
れてるつもりだった。…しかし今回はさすがに私も限度を越えました、一体どうしてここま
で骨の髄からヒドい話なんだ!?…最高すぎる!!感無量だ!
◆大体、音楽が魔曲から『二つの道』に切り替わった辺りで、何だかイヤ〜な…ステキな予
感はしてました(泣)。だって普通のヒーローアニメなら最大のヤマ場、いくら大仰に盛り
上げたって構わん素手の主人公と超巨大な敵の1対1の決着戦でこんな迫力ゼロのスカスカ
BGMなんて、もうどうせロクでもない最高のオチに決まってます。
◆とにかく30分間に重要場面、名場面、劇的隣間の数々がてんこ盛り状態…こんなの普通、
2・3話ぐらいに分けてやるだろうよ〜(泣)!?ああ、もったいないお化けが…しかも全
てがドデカく印象に残る…もはや神技に近い濃縮悲劇、あの1話を凌駕するジェットコース
ターを鼻で笑うコンコルド展開。文句なしに、今までで一番好きな回です。
◆久々の室井ふみえ作監がまたステキ(感涙)。時折ギャグタッチスレスレのカリカチュア
された画風、オモチャの様なキャラ(特にハーメル)であの陰惨な話やられた日にゃ、中毒
もええとこです。…そもそも1話から毎回、「このキャラデザでやる話かよ〜(泣)!?」
のパニック&エクスタシーに陥り続けてこの道半年間…。つくづく、反発し合う要素同士を
見事融合、消化し切るセンスに長けたアニメである。

(98年10月10日)



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