多様な霊界が*交錯する
この世の中は先が見えません。その原因の一つは、さまざまな霊界と接しているところにあります。それぞれの霊界は、その主張も、何を尊ぶかも違っているのです。例えば、術を尊ぶ*妖怪の世界では、術の力こそが大事で、知恵や正義や腕力は二の次にされます。その世界からこの世に転生した人は、知恵は術のために使い、腕力は術を生かすものと考えます。人を騙すことは当然のことなのです。また、*餓鬼の世界から来た人は、取り込めるものは何でも取ろうとし、正義を踏みつぶしても何とも思いません。自分のものにすることが大事で、他人の迷惑もお構いなしです。
力こそ全てとしている世界、快楽を*至上とする世界、美しさを求める世界、実に多様な世界があるのです。しかも、それぞれの世界の中にも主張があり、どういう力か、どんな快楽か、どのような美しさかで、別々の世界を造っています。美しさを求める世界同士でも、主張が違えば、諍いは起きます。汚いものが集まる世界もあります。彼らは、汚れその物として、また、社会の汚れややくざなどと関連して、この世と関わります。人間を食料とみる世界もあります。人間は、他の生物を食べていますが、その人間を食べるのです。その世界は、紛争や戦争を起こし、人間をかき集めようとします。*理念として、戦争*撲滅を訴えても、なかなか達成できないのも、こういう事情があるのです。
だから、死後の世界も、単純にはいきません。天国と地獄のような、二分法では片付かないのです。転生してこの世に来た人は、元の世界へ帰れれば、ほっとします。あるいは、徳を積み、上の世界へ上がれれば、申し分ありません。逆に、幽霊となって、この世に留まったり、生前の縁に因って、とんでもない世界に引き込まれたりもします。悪いことをしていない、あるいは墓参りをした、というだけでは良い世界への橋渡しとはならないのです。安易に「*成仏」とか「悟りを開く」とか言いますが、人間が積み上げたわずかばかりの徳で、到達できる位ではないのです。私達は、人間の小ささそして力の無さを理解すべきです。先ほどお話しした霊界は、それぞれが、人間と比べれば、ずっと大きい。そして、人間より強い力を持っています。この世は、そういう様々な霊界が交錯し、*混沌に近い状態と言えます。
私達は、束の間の幸せや自分だけの幸せを求めていて良いのでしょうか?正義をつぶすことなど何とも思わない霊界の存在を知るべきです。霊界の多様さや大きさを考えるとき、私達の幸せなどすぐに崩れるとは思いませんか?しかし、確かにちっぽけで非力な私達ですが、その私たちにも出来ることがあります。それは、法を伝える*導点になる事です。法は、もともとここにありました。多くの霊界は、その中で*派生してきたのです。しかし、分裂していくうちに、法から離れてしまいました。これくらいは大丈夫と思えたのですが、いつのまにか大きな隔たりが出来てしまいました。意図したものではなく、それぞれがそれぞれの道を突き進んだ結果でした。だから、さまざまな矛盾が起こり、争いが起きてしまうのです。ここで、求められるのは、法に回帰することです。芥子粒のような私達ですが、私達が、法の導点となり、法を広げる拠点になれば、法は浸透し、*錯綜した霊界に秩序をもたらしていきます。もちろん、さらに膨大な時間がかかりますが、成仏や悟りを考えるよりも、有効な一歩となります。
お経や御法を唱えたり、祈る事を通して、法にアクセスしましょう。法につながれば、私達も生きやすくなり、他の人々にも波及します。そして、結局は、私たち自身の幸せにつながるはずです。
この世の実体を知ろう
*の意味
交錯
入り混じる事
妖怪
化け物
餓鬼
いつも空腹と渇きに苦しむ亡者
至上
この上ないこと
理念
頭で考えた理想
撲滅
無くすこと、絶やすこと
成仏
悟りを開き仏になる事
混沌
何が何だか分からない状態
導点
導きいれる点
派生
元から分かれて出てくること
錯綜
入り乱れた状態