PLANET OF THE APES 謎を検証する

      
●セードの父が持っていた銃について ●磁気嵐に飛び込むと時間が逆転? ●セモスって誰?
    
●デイナ、カルービ、バーンなどの猿の惑星の人間は宇宙ステーションにいた人間の先祖?

●猿の惑星は地球? 別の惑星? ●ラストの謎

●ラストの予想1 ●ラストの予想2 ●ラストの予想3
      
   

●セードの父が持っていた銃について
カリマの中でデータベースの映像日記を再生したときにアレクサンダーが「猿たちが反乱を。セモスという雄の猿が彼らのリーダー格」「こっちには銃があるけど劣勢」というセリフがあります。このアレクサンダーが映像で話していた銃のうちの一丁と考えるのが妥当ではないでしょうか。

           
●磁気嵐に飛び込むと時間が逆転?

磁気嵐に飛び込み「猿の惑星」に着いたのは3機です。アルファポッド(ペリクリーズ)デルタポッド(レオ)宇宙ステーション(オベロン号)の3機です。

しかし「猿の惑星」に到着した順番(歴史)は完全に逆転しています。宇宙ステーション(オベロン号)デルタポッド(レオ)アルファポッド(ペリクリーズ)の順番になっています。

詳しく説明しましょう。宇宙ステーションで磁気嵐を発見します。キャプテンが「有人飛行は禁止だ」と言うため、最初にペリクリーズがアルファポッドに乗って出発します。しかしペリクリーズのアルファポッドは行方不明で戻ってきません。ペリクリーズからすぐ後にレオがデルタポッドに乗って磁気嵐に飛び込みます。映画として見るかぎりはペリクリーズが出発して5分後ぐらいにレオが出発したと思いますがあくまでも映画なので、ある程度ペリクリーズが戻ってくるのを待ってからレオが出発していたとしても30分以内ではないかと思います。その後は映像化されていませんが、宇宙ステーションが一人のパイロット(レオ)の身勝手な行動に対して、宇宙ステーション本来の目的や仕事などもあるでしょうから、ある程度の時間がたってから宇宙ステーション・オベロン号はレオ救出に向かうことに決めて磁気嵐に飛び込んだのではないでしょうか。

映画はレオを中心にして進んでいきます。しかし映画の流れから廃墟になった宇宙ステーションがでてきます。宇宙ステーションが不時着して猿と人間が闘ったことが猿の惑星の文明のそもそもであることは映画の中にでてきます。なのでまず最初に猿の惑星に宇宙ステーションが不時着します。そして数百年経ってからレオがデルタポッドで猿の惑星に辿り着きます。レオは逃亡してカリマに向かうといった行動は猿の惑星時間で数日かかっています。理由はアリたちと逃げている間に何度か夜になったり朝になってりしているからです。そしてレオが猿の惑星にいる最後の日にペリクリーズ(アルファポッド)が到着します。

つまり先に磁気嵐に飛び込んだ機体ほど猿の惑星への到着が遅れています。しかも数分のズレが数日になっていたり数時間(これは僕の想像)のズレが数百年になっています。磁気嵐に飛び込むと順番が逆転してしかも大きな時間差になるという法則があるのではないでしょうか?


         
●セモスって誰?

PLANET OF THE APESではセモスという名前が何度も出てきます。サンダーの食事会の時にセモスに祈りを捧げてから食事をする場面、キャンプ基地でトランプのようなものをやっている猿がセモスのカードを持っていたりです。猿の神のような存在となっています。

しかしレオがカリマに辿り着きデータベースの映像日記を見てセモスのことがわかります。中年男性(誰か不明)とレオが最初の場面で話しをしていた宇宙ステーション内での仕事仲間のアレクサンダーと思われる女性が映像日記で話しています。

中年男性「SOS!SOS!緊急指示を!落下する!」「磁気嵐で行方不明になったパイロットの捜索を・・・・」「我々はここに不時着。いまだ連絡なし」「航宙図にない無人の星だ」「連れてきた猿たちが予想以上に役立っている、利口で力がある」

アレクサンダーと思われる女性「猿たちが反乱を。セモスという雄の猿が彼らのリーダー格」「こっちには銃があるけど劣勢」「利口だってことは分かっていたのに油断を」「あ〜〜〜!!!!!!(という悲鳴)」

この映像から分かることはセモスは宇宙ステーションの中に乗っていた猿であるということです。アレクサンダーがお婆ちゃんになっていたのなら、ある程度、時間が経過してから撮影された映像ということになりますがアレクサンダーの容姿は変わってなかったので、宇宙ステーションが到着してから割にすぐにセモスの反乱が起きたと思われます。


     
●デイナ、カルービ、バーンなどの猿の惑星の人間は宇宙ステーションにいた人間の先祖?

これは非常に微妙です。微妙というか2つの説が考えられます。

1.先祖ではない。

理由は簡単です。宇宙ステーションにいた人間は全滅したと思われるからです。アレクサンダーはコメント映像を残す時の最後の悲鳴は殺された声だったと思われます。そこまで追いつめられたわけです。そう考えると人間が生きていて子孫を繁栄してデイナ達につなげていったと考えるのは無理ではないかという説です。

映画の話ではなく我々が住んでいる地球も恐竜の時代があったり人間の時代に変わったりと、どうして人間が地球上に発生したのかという疑問があります。まあ専門的な説とかはあるんでしょうが、それと同じように猿の惑星でも人間が自然発生したのかもしれません。いわゆるホモ・サピエンスだのクロマニヨン人だの社会科の授業でやったような人間の原点のようなやつです。馬がたくさん出てきましたが、あの馬に関しても同じことが言えます。猿の惑星に住んでいる人間達はレオが到着するまで反乱を起こそうとはしない程度の低い人種だと思われるのも根拠の一つです。

2.先祖である。

先祖であるとしたら宇宙ステーションからうまく逃げた人間達がいて猿に目立たないように生活して子孫を繁栄していったことになります。個人的にはこの説はちょっと厳しい気がします。理由はセードいわく猿と人間の比率は1:4です。それで猿に支配されているというのはどうかなっていう疑問があります。ただ猿の惑星に住んでいる人間達の形などがごく普通の人間であることを考えるとこっちの説が正しいのかもしれません。馬についても元々、宇宙ステーションの中にいたのかもしれません。映画を見るだけでははっきりしないというのが結論です。


       
●猿の惑星は地球? 別の惑星?

これをどう考えるかによってラストの意味も大きく変わってきます。単純にパンフレットの「STORY」を見ると

「ふたつの太陽が輝くその謎の惑星は知性を持った猿に支配され、人間はその奴隷として扱われていたのだ!」

とあります。なので地球は太陽が一つしかないので地球ではない、と結論づけてしまえば簡単なのですが、猿の惑星がもし地球だったらと考えると、また色々と考えてしまいキリがありません。はっきり言ってわかりません。それによってラストの意味が変わってきますので両方の説について書いてあります。


     
●ラストの謎

映画のラストにセード将軍の像があります。石版に書かれていた内容です。

IN THIS TEMPLE

AS IN THE HEARTS OF THE APES

FOR WHOM HE SAVED THE PLANET

THE MEMORY OF GENERAL THADE

IS ENSHRINED FOREVER

と書かれてあります。日本語の字幕では

「我々猿のために。この惑星を救ったセード将軍をここにまつる」

となっています。英語の方を翻訳ソフトにかけてみたんですが意味はほとんど一緒でした。どういうことなんでしょうか。これについて考えてみたいと思います。

まずレオは最後にペリクリーズが乗ってきたアルファポッドに乗って磁気嵐に突入します。カウンターがいつの時代を表すかが重要という意見もあると思いますがカウンタは猿の惑星を2700年ぐらいの未来と表示して地球では映画の設定通り2029年を表しているようです。要するに地球にいる時は2029年を表示するし猿の惑星にいる時は2700年ぐらいを表示するのではと考えています。

ラストの場面ですがリンカーン像の替わりにセード像がありました。集まってきたのも猿たちでした。猿がレオを珍しがって写真に撮っていました。リンカーンメモリアル(セードメモリアル)の形、バトカーや消防車、制服のデザインなどから見て猿と人間が入れ替わっていること以外は普通の2029年の地球に戻ってきたのかと想像されます。

とりあえず事実としてはこれだけです。これだけの情報からラストの意味を考えてみたいと思います。


        
●ラストの予想1

セードが地球に行って支配する説(地球と猿の惑星が別の星の場合)
        

           
地球と猿の惑星は別の星という考え方で想像していきます。あくまでも想像ですので根拠はありません。

まずは上に書いた磁気嵐による地球と猿の惑星の時間の逆転の法則から考えます。地球を先に出発すればするほど後で猿の惑星に辿り着きました。だったら逆も言えるのではないでしょうか?

つまりアルファポッドに乗って地球に向かったレオより後にセード将軍が地球に何らかの方法で向かえば、レオよりも先にセードが地球に着くことになります。磁気嵐を通ると時間の順序が逆転するからです。セードが先に地球に辿り着いて地球を支配してしまったという考え方です。

まずセードは宇宙ステーションのコクピットから何らかの方法で出ます。単純に中から開けるボタンがあったとかリンボーあたりが同情して出してやったとか色々あると思います。そして地球に向かいます。レオが湖に乗り捨てたデルタポッドか宇宙ステーションに残っていた2つのポッドに乗っていったのかと想像できます。それでなんらかの手段で地球を征服します。武力行使だったのか言葉を話す猿が大量になって自然にそうなっていったのかわかりません。数年間かけたのかもしれません。少なくても猿が石像を作る時間は必要です。レオが辿り着いた時には歴史になっているぐらいですからね。もしかしたらセードの活躍は数百年前かも?

そして猿の世界になってからレオが辿り着きます。レオは信じられない光景を目にします。


     
●ラストの予想2

地球と猿の惑星が同一のもので時間的に移動する地球内のタイムトラベル的なものだった場合
       


         

地球と猿の惑星は同じものだったとします。パンフレットは嘘を書いていたとします。当時の「猿の惑星」も、さも違う星に辿り着いたような演出で実は地球でした。なのでパンフ等の情報はあまり気にせず単純に考えてみたいと思います。

宇宙ステーションがレオを追って、まず人類もいない昔の時代の地球(猿の惑星のはじまり)に降り立ちます。記録されていた映像に「無人の星だ」という内容があるのでまだ人類が始まっていない過去の時代です。そこでセモスと宇宙ステーションにいた人間達との闘いが始まります。セモスたち猿が勝ちます。そしてその後やっと人類がでてきます。ホモ・サピエンスから発展していったやつです。ネアンデルタール人だとかです。そういう形でセモスたち猿と人間との地球での生活が始まります。そして数百年の時が経過してレオが猿の惑星(地球)にやってきます。レオが地球に着いたのはいつの時代かはっきりしませんが2029年から比べたら、とんでもない過去の地球だと思います。

レオは猿に支配されている地球の歴史を変えようとしましたがそれは一時的なものでレオがポッドで帰ってから、数百年の間に何らかの理由で地球は猿に支配されます。単純に人間が絶滅していったのかもしれません。石像の内容からするとセードが力を発揮して人間を絶滅させたのかもしれません。レオが辿り着いた地球のラストの感じからすると猿と人間が入れ替わっている以外は全く同じような世界になっているような気がするので人間は動物園に入っていて言葉を話せない動物になっているのかもしれません。

セードはレオが出発した直後から自分が死ぬまでの間の時間、猿の惑星(地球)にとって、猿にとって名誉な活躍をしていきます。そしてその活躍をたたえてセードの像が建てられます。そしてかなり未来(2029年)の地球に戻ったレオはセードの像や猿の世界に驚くというラストです。

個人的にはDVDなどで何度も見ているうちにこの説が正しいような気がしてきてます。上の説ではセードがパイロットをやらないとならないし、地球についたとしてもどうやって支配するのか?という部分で難しいことが多いからです。


     
●ラストの予想3

実は意味不明が面白いっていう不思議な映画?

映画を見たほとんどの人が言います。「どういうこと!?」っていう言葉です。実はこれこそが最高の褒め言葉だったとしたらという説です。僕は最初に映画館でこの映画を見た時「続編があるんだ〜」っていう感じがしました。それぐらい謎の多いストーリーに感じました。

見た人によって違う解釈でいいという考え方だったのかも?ということです。色々なふうにとれるようにわざとはっきりさせない、すっきりしたラストがないから、また見たくなる、討論したくなる新感覚の映画に仕上げたというふうには考えられないでしょうか。

ティム・バートンはビジュアル的な要素の大きい監督と言っていいと思います。「自由の女神」のインパクトに負けない「リンカーン像が!?」っていうことであったり猿の動きやキャラクターなどビジュアル的にも面白い映画でした。そのへんも含めて意味を理屈で考えないのが実は正しい見方かもしれません。


   
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