新・猿の惑星−ESCAPE FROM THE PLANET OF THE APES
71年米(99分)

監督 ドン・テイラー
脚本 P・デーン
制作 アーサー・P・ジェイコプス
             
●あらすじ ●登場「人物」 ●登場「猿」 ●ネタバレ・ストーリー ●感想

●あらすじ

       
コーネリアス夫婦が過去の地球へ。未来の物語が始まる。

崩壊した未来からタイムトリップして1973年の地球に逃れてきたコーネリアスとジーラの夫婦。彼らは言葉を話す猿として大衆の人気者になる。

動物心理学者のルイスとスティービーの力を借りて子供を産もうとする。

だが政府関係者は、夫婦の証言から猿に支配された未来社会の到来に危惧を抱き、彼らの抹殺を企てる。

●登場「人物」
ルイス 精神科医。動物心理学者。スティービーと共にジーラとコーネリアスの力となる。コーネリアスとボクシングの観戦にも行っていた。
スティービー ルイスの仕事仲間。ルイスと共にジーラとコーネリアスの力となる。気を失うときがある。施設から逃げようとしていたジーラ達を助ける。
将軍 宇宙船から降りてきた宇宙飛行士に敬礼しながら「ようこそ、アメリカへ」と発言。しかしヘルメットをはずした宇宙飛行士が猿だったので驚く。本名不明。
アーサー ロサンゼルス動物園の動物病院に勤務。ジーラにバナナをあげようとするが拒否される。
大統領 アメリカの大統領。猿を生かすか殺すか決定権をもつ。ハスラインに支持をする。
ジーラ達に食事を運んだ男。オレンジ、牛乳を渡す時に「チビ猿」といったためかコーネリアスに暴力をふるわれて死亡する。
ハスライン 大統領の科学顧問。頭のいい切れ者。「時」についての研究をしている。猿が人間の上に立つことを恐れる。ジーラを撃ち殺すがコーネリアスによって撃ち殺される。

●登場「猿」
コーネリアス チンパンジーの考古学者。宇宙船に乗ってきた言葉を話せる猿として注目を浴びる。軍の兵士に撃ち殺される。
ジーラ チンパンジーの動物心理学者。コーネリアスと同様に宇宙船に乗ってきた言葉を話せる猿として注目を浴びる。子供を出産し「マイロ」と名付ける。ハスラインに撃ち殺される。
マイロ(赤ん坊) コーネリアスとジーラの子供。アーマンドサーカスで生まれる。
ゴリラ 名前不明。マイロ博士の首を絞めてマイロ博士を殺す。その後、鎮静剤を撃たれて縛りつけられる。
マイロ博士 優秀な博士。宇宙船によるタイムトラベルについてジーラ達に説明していたが隣の檻にいたゴリラに殺される。宇宙船の操縦も彼が中心となっていた。チンパンジー。
エロイーズ サーカスのチンパンジー。サロメの母親。
サロメ サーカスで生まれた最初のチンパンジー。エロイーズの娘。

●ネタバレ・ストーリー

             
話は1973年からスタート。海に宇宙船が浮かんでいる。救助隊やヘリ、軍隊などがこの宇宙船を監視している。

宇宙船を海から引き上げる。3人の宇宙飛行士が降りてくる。ヘルメットを外すとジーラ、コーネリアス、マイロの3匹の猿だった。

3匹の猿は施設につれて行かれる。兵士からオレンジをもらって食器を使って食べる。猿たちを動物病院に移すことを決める。

3匹の猿はロサンゼルス動物園の動物病院の檻に入れられる。マイロ博士を中心に今の状況について話し合う。

ルイスとスティービーが動物病院に到着。ジーラのテストを行いジーラたちが言葉を話すことに驚く。

マイロ博士が隣の檻にいたゴリラに首を絞められて死ぬ。

ルイス、スティービー、ジーラ、コーネリアスは話をしてお互いに好印象を持つ。

猿の宇宙船での到着に関する大統領が大統領査問委員会が開かれる。

コーネリアスとジーラは言葉を話して傍聴人達を驚かせる。

コーネリアスとジーラは世間から注目されホテルでの快適な暮らしになる。

服を選んだりマスコミの取材、トークショー、ボクシング観戦と人間達の人気者になる。

恐竜の骨格を飾っている博物館でジーラが倒れる。ジーラは妊娠していることを伝える。

ハスラインはきびしい尋問を要求する。コーネリアスとジーラは猿が支配する流れを説明する。

委員会にて「ジーラの子供をおろすこと、ジーラとコーネリアスの生殖不可能に手術すること」と命じられる。

コーネリアスは牛乳やフルーツを運んできた男の「チビ猿」という言葉にカッときて男に暴力をふるい殺してしまう。

ジーラとコーネリアスは病院を抜け出す。大統領は生け捕りにするように命令する。

ジーラとコーネリアスはスティービーに助けられる。アーマンドサーカスに身柄を預けられる。

ジーラは子供を産む。ジーラにより「マイロ」と名付けられる。

ハスラインを中心にしてコーネリアス達を捜索が続き3匹はサーカスにいられなくなる。ルイスから銃をもらって廃船置き場に向かう。

捨てた服を発見される。ハスラインは船の中に入り3匹がいないかを調べる。3匹は発見される。

ジーラはハスラインに撃たれる。赤ちゃんも撃たれる。コーネリアスがハスラインを撃ち殺す。

警官たちにコーネリアスも撃たれる。ジーラは最後の力を振り絞って赤ちゃんを水面に投げ入れる。ジーラにコーネリアスに抱きついて死ぬ。

サーカスに場面が変わり、アーマンドはマイロに話しかける。マイロとサーカスの猿が入れ替わっていたことがわかる。

●感想

       
3作目があると知ったのは高校時代でしたので「猿の惑星」「続・猿の惑星」を見てから5年ぐらいたってからです。

まずオープニングからして意外です(笑)
宇宙船から猿が降り立ちます。警察や軍隊は宇宙船が降り立った時、テイラー達、ブレント達、最悪でも未来の人間が乗ってきている、のどれかだと推測して引き上げをしたわけで、まさか猿が乗っているとは!っていう感じです。でもいきなり面白いです。

まあマイロ博士が修理できるんだったらテイラーやブレントも修理できたんじゃないの?って言いたくなりますが、テイラーを演じたチャールトン・ヘストンは「続・猿の惑星」に出る際、これ以上、続編には出たくないから死ぬ設定にして欲しいと言ったそうなので、そういった現実的な事情もあったのかもしれません。

まあ仮にブレントが宇宙船を修理して帰還したとします。そうすると「未来は猿が支配していた。なので今のうちに猿を全部始末しよう」などと言ったかもしれません。そうすると未来の地球は猿の惑星にならないっていうオチです(笑) これだとやっぱり映画として面白くはないです。

話を元に戻しますがマイロは死にます。そしてジーラとコーネリアスの2匹が主役です。2匹は言葉を話せることで人気になります。まあそれはそうでしょう。「タマちゃん」でさえ流行語大賞になるぐらいです。

そしてルイスとスティービーに会うわけです。この2人の存在は猿の惑星に辿り着いたテイラーにとってのジーラとコーネリアスの存在にとても似ています。唯一、信頼していい味方です。そのへんも含めて「新・猿の惑星」は「猿の惑星」の逆転版のような発想が根本としてあるような気がします。

ゼイアスたちに尋問にかけられるテイラーと、ハスライン達に尋問されるジーラ達。もっと言うなら猿の惑星の未来を守ろうとしてテイラーを憎んだザイアスと、地球の未来を守ろうとしてジーラ達を殺そうとしたハスラインも共通してるように感じます。まあ「他の生物との共存」と考えるよりも「自分達が支配」と考える方が自然なのかもしれません。

それらを全部含めて逆転版「猿の惑星」という作品ととらえています。

そういう逆転した発想が面白いです。

まあ堅い話はさておき、気になる部分ですがリモコンのないテレビとかジーラが服を買う場面のファッションの雰囲気とかです。やっぱり古い映画なんですね〜。「猿の惑星」や「続・猿の惑星」は3955年の時代の話として描いてる分、まずまず古さを感じません。しかしこの作品は映画が作られた頃の時代の雰囲気を感じずにはいられません。この映画が作られた頃ってこんな時代なんだっていうのが貴重とも言えるし、ちょっとかっこ悪いとも感じてしまいます。

コーネリアスが後半、牛乳とオレンジを運んできた人間に暴力をふるって殺してしまいます。あの場面は映画的にちょっとわざとらしいというか、あの程度で死ぬかな?っていう疑問が残ります。ストーリー上、コーネリアス&ジーラを悪者にしないと、ハスラインと警察たちが彼らを殺害する理由にならないということなのか、僕にはわざとらしく感じてしまいました。コーネリアスは暴力さえもふるっていないのにハスラインが「コーネリアスが人間を殺した」と嘘をマスコミに流した、とかそういう展開なら個人的には違和感はないです。でもハスラインも地球の未来のための勇敢な行動による名誉の戦死ともとれるし微妙ですね。この映画を見るとき人間側ではなくジーラとコーネリアス側の気持ちで見ているのも不思議なところです(笑)

ラストの場面は要するにサーカスの猿とマイロ(後にシーザーを命名)をすり替えてあったという展開ですがこのラストの展開は好きです。コーネリアスとジーラにしてみれば地球が猿の惑星であるのがあたりまえです。猿が動物園に入っていて言葉を話せないというのは不本意でしょう。

まあそんなことでなかなか好きです。前2作ほど衝撃的なラストではないものの、面白いことになったな〜っていう意外なストーリーにつながっていきそうなところがすばらしいです。次の作品のことをちゃんと考えられてあるなっていう感じです(笑)

BACK