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再び平壌へ バスは山岳地帯を出て、しばらくは大きな川(清川江)に沿って走ります。道は片道2車線・計4車線の立派なものですが、相変わらず私たち一行のバス3台の他は滅多に車を見ません。たまに、やはり旅行客を乗せているらしいツアーバスや、窓に偏光フィルムを貼ったワンボックスが通るくらいです。 経路は尋ねるのを忘れてしまったのですが、おそらく順川・平城経由だったのではないでしょうか。 道路の上下線の境には通常グリーンベルトが設けてありますが、何ヶ所か、それが突然なくなって上下線一緒のダダっ広い道になることがありました。確か、ドイツのアウトバーンにもそんな所があったと思いますが、こういう場所は非常時の滑走路になるのでしょう。 車窓から清川江の眺めが消えると、農村風景が広がります。 この農村風景は、正直言ってショッキングなものでした。 バスの走っている一帯は、あまり面積の大きくない平野部や盆地と小高い丘が連続するようなところで、地形的には丁度、静岡県の「茶どころ」に多く見られるような形です。しかし、風景はそれとは似ても似つかぬものでした。山はねじけたような木が所々生えているだけでほとんど禿げ山、時折通過する大小の河川敷には、土砂が堆積し、表面は乾燥してヒビ割れています。これはまさしく、晴れれば旱魃、一雨降ればたちまち鉄砲水と言う状況を示しているのです。 山が禿げているのは朝鮮戦争の後遺症だということでしたが、それよりも開墾のしすぎだということが一目でわかります。こんな痩せた花崗岩質の土地なのに、山を山頂近くまで切り開いて耕しているのです。これではひと雨で表土は流れ去ってしまうでしょう。そうなるとそこに再び何かが生えるのは困難です。実際、高所にある耕地では、至る所で山体そのものが侵食・崩壊していました。 平野部では、白茶けた土が至る所で風に巻き上げられています。畑に何も植わっていないのは季節的なものでしょうが、とにかく、いかにも栄養のなさそうな、痩せた土です。私は農業の専門家ではないので推測なのですが、おそらく過去に大量に化学肥料を投入した時代があったのではないでしょうか。土を見ると、そんな色をしています。こんな場所に放り出され、「開墾せよ、生産せよ」と言われたら・・・。物のたとえではなく、背筋がゾッとするのを感じました。 そして、そんな大地の至る所、特に湿地や河川敷に、男とも女とも見分けの付かない格好の人が大きな袋を抱えて這いつくばっています。おそらくセリか何かを摘んでいるのでしょうが、1人や2人ではなく、とにかく数えきれないほど多くの人々が大地に這いつくばり、もはや、リさんに「あれは何?」と、簡単に聞けないような壮絶な雰囲気の光景です。 それでも、ここはまだ観光客の目に付く場所だけあって、ある程度は貧しく見えないように配慮しているのでしょう。時折トラクターやブルドーザが畑の中で動いているのが見えたり、赤旗やスローガン旗を立ててこぶしを振り上げているグループも見られます。また、沿線には巨大な工場が稼働しているのも(煙突から煙が出ている)見えました。 それにしても・・・ 正直に言って、昨日平壌だけを見た段階では、「なかなかよくやってるじゃない、この国」と思ったのですが、もはや素直にそのような気にはなれなくなってしまいました。やっぱり噂通りのハリボテ国家? 妙香山を出て1時間以上、道路に沿って線路が通るようになり、例の「ドイツ近郊駅」脇を通過しました。今日は濃いグリーンに黄色いラインの入った列車が止まっています。平壌が近づくと風景が急速に変貌していき、禿げ山には至る所にアンズかスモモらしい木が植えられています。いずれもまだ5年程度の若木に見えますが、花真っ盛りです。 (植林のつもりであれば、本当は他の樹種の方が良いと思うのですが、食糧増産という至上命題を手っ取り早く片づけようとすると、どうしてもこうなってしまうのでしょうか) 耕地や野原にも目立って緑が増えてきました。まあ、南下してきたということもあるのですが・・・。この辺りではセリ摘みの人々の服装もカラフルで、野草を摘みながらも皆立ったり座ったり、子供は走り回って遊んだりと、明らかに半ばレジャーを楽しむような光景です。先ほど見た、這いつくばる人々から漂う悲壮感はここにはありません。 やがて、バスは行きにも見た大きな立体交差をくぐり(帰りは検問所は確認できませんでした)、次第にスローガンを大書した看板や壁画が目立ちはじめ、再び高層ビルの林立する平壌市内に戻って来ました。広大なこの国で、この街は別世界なのです。住んでいる人は「天上の人」なのでしょうか。 そんなことをつらつら考えていると、私たちのバスの脇を、10kg米袋くらいの大きさの袋を満載したトラックが走り過ぎて行きました。袋にはアメリカ国旗が描かれています。それまではまったく気がついていなかったのですが、そのようなトラックをその後も市内で何度か見かけました。これは「支援物資はちゃんと流通しています」というデモンストレーションなのでしょうか・・・ 万景台学生少年宮殿 社会主義国において、王様は子供たち、というのが「宮殿」というネーミングの由来。ここには数百の研究室とサークル活動室、図書室、大劇場がなどがあり、学生が放課後に課外活動(芸術、科学、文学、スポーツetc.)で利用できるようになっている。平壌市内にはもう一つ、やはり規模の大きい学生少年宮殿がある。施設の利用は学校ごとのローテーションということになっているそうだが、添乗員のムンさんの話では、ここが利用できるのは厳しい競争に勝ち残ったエリートだけということ。 「アンニョンハシムニカ!」 児童劇団の芝居でも見ているような、天に突き刺さりそうな声の挨拶です。今度の案内はふっくらとした可愛い女の子。日本の中学2年に当たる年齢だそうですが、お姉さんちょっとつくり過ぎだゾ。 梨花オンニ:こういう発声って子供の頃やったわ(梨花オンニは朝鮮学校に通っていた)。特殊なのよ。こうハナというか頭に抜いて、アンニョンハシムニカァ 私:そういいば、こちらの大人の女性って、とっても優しい声で話しますね。あいづちの「ネー」とか、とってもかわいい 梨花オンニ:北だけじゃなくて韓国もそうよ。朝鮮民族の女っていうのは、1対1だと優しくやわらか〜く話すんだけど、大勢になるとまあ、普通になるわね。ぎゃーぎゃーというか 私:ふむふむ ちなみに私の知っている在日コリアンの女性たちはいつもギャーギャーだったです。相手(私のことさっ)がいけないのかしらん。まあいい。早速彼女の案内で宮殿を見学しましょう。 今日は日曜日で、本来は活動はお休みのはずだそうですが、今日は特別参観日だそうで、私たち一行のみならず、いるわいるわ、洋の東西を問わず、ありとありゆる国の見学者で宮殿内は大混雑です。中国や旧共産圏諸国、アフリカの共産主義国家の人々はもちろん、オランダだのスウェーデン(言葉で推測)だの、いわゆる西側諸国の客もかなりいます。顔つきからしても、赤い関係のお人ではなく、単なる旅行者のようです。みんな明日のマスゲームも見るのでしょうか。 女の子の案内で見たのは、合唱の練習風景(これは本当に上手だった)、パソコンのプログラミング教室、バレエ、もう少しカジュアルな感じのダンス、伽耶琴(カヤクム)、習字、朝鮮刺繍の教室などなど。刺繍教室では朝鮮学校出身の梨花オンニやおばさんたちが、「ああこれ私たちもやったやった」と大喜びでした。 ・・・華やかな世界です。先ほど見た農村風景がチラリと頭に浮かぶのですが、あっという間に目の前にあるものに圧倒されていきます。人間って怖い。 ところで、子供たちのこういう風景は日本でも時折ニュース番組などで紹介されますが、日本の報道でイメージさせられるような「ロボット」という感じは絶対ありません。彼らは確かに楽しんで熱中していると思います。練習は厳しく大変でしょうが、それもまた楽しいという感覚はよく理解できます。 さて、少年宮殿での圧巻は、子供たちによるコンサートでした。開演時間の4時半、私たちは少年宮殿併設の大ホールに案内されます。ここの内装はおちゃめ。壁には蘭の「金日成花」、球根ベゴニア「金正日花」などの電飾がきらめき、舞台手前にはカラー照明の噴水(開演前に噴水は止まる)。そんなのを眺めていると、開演までのいい暇つぶしになります。ホールはありとあらゆる国から集まった客で、ほぼ満席です。 客席の照明が落とされ、いよいよ開演です。さあ、スペクタクル。いきなり舞台正面にはオーケストラがせり上がり、両袖から合唱団を乗せたひな壇が移動、更に緞帳が上がると、左右から伽耶琴の合奏団と大合唱団を乗せた舞台が厳かにせり出してきました。これは凄い。いきなり意表をついた演出で客席が沸き立ちます。 舞台の背景はもちろん、故金日成首席。 1曲終わったのち、代表の子供が「我らの父金正日将軍に」というようなことを言って(これは私にもわかった)、再び演奏を始めました。 ここから後は、凄かったです。言葉では言い表せません。ダンス、歌、器楽・・・とにかく、綺羅星のような才能のオンパレードです。舞台セットも凄すぎる。明日のマスゲームへの期待はいやでも高まります。 全演目中圧巻だったのは、朝鮮の伝統芸能をアレンジしたバレエを踊った少年。その才能には観客席からどよめきが起きました。テクニックのみならず、表現力も抜群です。 これを見ると、いわゆる辛口の方々は「ロボット」と言うのでしょうか。しかし、これは決して北朝鮮だけの特別なものではありません。 特に、スポーツや音楽など、物心つかないうちから体で覚えなければいけないようなものの教育というのは、日本でも全く同じようなものです。この北朝鮮の天才少年は、いずれ大きくなってから「自分はなんのために踊るのか?」と苦悩する時期が来るに違いないと思うのですが、やはり物心つかぬ3歳前後から英才教育を施された日本の天才少年・少女も、自我が確立しはじめる思春期には全く同じように悩みます。 むしろ日本では、周囲の無理解・無関心から才能が潰されてしまったり、あるいは気付かれないうちに終わってしまうということがあります。天才少年少女もハタチになればタダの人、というのはそういうことなのではないでしょうか。まあ、まだ「天才」は誰かに拾ってもらえる可能性がありますが、日本で「中堅」の層が薄いのは、間違いなくそのせいだと思います。 その昔、あるスポーツ競技連盟の役員の方が私におっしゃっていたのですが、才能がある子供が出てきても、親は子供の能力に無関心か半信半疑、更に学校の先生は、自分の理解できる道を生徒に押し付けがちで、オリンピックを狙えるような子供も、多くは高校生くらいで競技から離れてしまうと嘆いておられました。 その点、国家に才能を見いだされたら、きっちり育成してもらえるというのは悪くないシステムではないかと思います。ただ、こんなに素晴らしい才能の持ち主たちに世界を見せることなく、一国だけに閉じこめて終わらせてしまうということがなければ・・・ コンサートも終了し、少年宮殿前での記念撮影大会を終えると、周囲はすっかり夕方ムードです・・・が、スーパーパワーを誇る我がバス55号の1日はまだまだ終わりません。今日の夕食は、少年宮殿からほど近い、何となく千葉ニュータウンを思わせるピカピカ・ペカペカの住宅地にあるレストランでアヒルの焼き肉です。やはり時折チラッと頭をかすめる農村風景のイメージを気にしつつ、文句なく美味しい焼き肉と、品数たっぷりのオカズを存分に満喫します。すみません。この国に長くいると、次第に人格が分裂していきそうで怖いです。 ところで・・・この国の焼き肉屋さんでは、いわゆる「無煙ロースター」の普及率は低いようです。上着につく臭いが気にならないよう、カバンには常に大判ビニールを用意すると便利ではないでしょうか。また、アヒルの焼き肉は脂が強いです。お腹の弱い人はよく噛んでたべましょう。 最高機密(?)蒼光山通りの夜 夕食が終わっても、まだ7時過ぎです。今日の予定はこれで終わりですが、有志で集まって平壌の夜を見物しませんか、添乗員のムンさんと更に同じく添乗員の若い男性・ペクさん、更にリさんもおつきあいします、ということになりました。とりあえずホテルに戻ったら、希望者は8時にロビー集合です。 さて8時。結局、高齢の梨花オンニのお母さんを除いた全員が集まってしまいました。さすがは我ら55号組。あたかも集団が1人の人間であるかのような意志の一致。とりあえず、ショッピングやら何やらの店が集中する蒼光通りの高麗ホテル前までバスで行くことになりました。そこでいくつかの小組(なんか専門用語ちっく)に別れて解散です。 在日の金おじさん:カラオケ行く人〜〜 ヲタクの広島君:はいはいはいはい!! タタケ山さん:ふぐちゃん、私たちもカラオケ行こうよ。何年ぶりかなあ。北朝鮮のカラオケ見てみたいよ。 私:おう、それがいい。私たちも行きますう! そこに、添乗員のペクさんがすすすすーーーっと寄ってきました。 ペクさん:ねえねえ、知ってる? 広島君:え? ペクさん:こっちのカラオケってのは、日本風のカラオケじゃないんですよ。 広島君:?? ペクさん:日本で言うコリアンパブみたいなところ。 私:ほほーっ ペクさん:だから、若い人が歌うような歌なんてないんですよ。 広島君:ええーっ!じゃあ、オレ自慢のX-JAPANのノドはぁ!? ペクさん:あーあ、やっぱり勘違いしていると思った。言っておいて良かった。 そうこうしているうち、高麗ホテル前に着いてしまいました。明日は「アリラン」祭典の初日。電飾ギラギラの屋台まで出て、街は結構なお祭りムードです。 私たちはショッピング組、カラオケ組、炉端焼き(!)組、更に屋台冷やかし組に別れて解散しました。タタケ山さんと私は屋台冷やかし組。広島君と、やはりヲタクの甘元君とその相棒・美奈さん、更に男性数名が加わり、平壌リピーターでで事情に詳しい梨花オンニが案内役を買って出てくれました。みんな同年代です。 グループが解散してすぐ、男性グループがビデオを持って、すぐ近くの平壌駅を撮影すると言い、行ってしまいました。私も行きたかったのですが、すぐオンニが止めます。 梨花オンニ:やめときな、巻き込まれたら大変だよ。 私:巻き込まれるって? 梨花オンニ:トラブルに決まってるじゃない。北の人間は気が荒いからね、あの人たち絶対何か起こしそうだし。そんなことになったら大変よ。 確かに、彼らは初日から奇抜な行動でかなり目立っていました。実は、彼らの妙な浮きっぷりにあるものを感じた私、すぐにピンと来て出身校を尋ねたら、案の定私と同じM美大の出身だったのです。彼らの様子は、私にとっては「おーやっとるやっとる」くらいにしか感じないのですが、確かに普通の人には理解しがたいかもしれません。 梨花オンニ:それにしても、うっかりしてはぐれないでね。立ち入り禁止区域とかもあるし、何かあったら厄介よ 私:うん 梨花オンニ:そういえばね、この国にも暴走族がいるよ 甘元君:ええっ? 梨花オンニ:そういう連中はね、とりあえず放っておかれるのよ。やりたい放題やらせるの。そしてある日「お前はこれこれの事をした」という事実を突きつけて、山奥に送るのよ。 甘元君:それって・・・ 梨花オンニ:決まってるじゃん、知ってるでしょ。山奥にそういうのを集めて、働かせるところがあるのよ。 在日コリアン(もちろん北朝鮮系)の彼女からこういうことを聞くとは思わなかったです。 謎の親子 さて、そんな事を話しているうち、ひときわ目立つ屋台の前に来ました。炭火焼き肉のようで、長いテーブルでは肉がじゅうじゅう焼け、友人同士、あるいは家族連れのような人々が焼き肉をほお張っています。 甘元君:これって、例の演出でしょうかね よく、テレビや本で、平壌市内で見かける光景はすべて作り物、巨大な舞台装置都市、というようなことを見たり読んだりします。確かに、お祭りとはいえ、この屋台街そのものも結構唐突なシロモノです。しかし、ここにいる人たちの雰囲気は、特に作った様子もなく、自然そのもの・・・。奥のレジでは、民族名物「私がおごるから」合戦を繰り広げている男性たちもいます。 まあ、とりあえずここに入ってみましょう、ということで、空いているテーブルにどっかと陣取り、オンニがメニューを取り寄せます。表紙にはアリラン祭典のロゴが入り、おしながきは写真つき。特別版ですね。ここで、一例を紹介しましょう ・アルコールとソフトドリンク 梨花オンニにつつかれてテーブル脇の大型ポリバケツを見ると、活きたコイが半死半生でパクパクしています。こいつが刺し身に・・・ええっ、これ頼んじゃったのオンニ! 日本を出る前、看護婦をしている妹に、肝炎がこわいからナマモノは絶対口にするなと厳命されています。身近には、韓国の生ガキで肝炎になった人もいます。ああっ、私はハラが弱い、なんて考えが頭の中をグルグルしているうちに、刺し身が来ちゃいました。幸い、テーブルに来たコイの刺し身は冷凍状態です。これなら平気だろう・・・。飲み物は日本でも見かける中国産ビールと、陳列棚に麗々しく飾ってあったサッポロ黒ラベルのボトル缶。 早速甘元君が黒ラベルを開けようと、手に取ります。が、ここが北朝鮮であるということを実感した一瞬。なんと、その黒ラベルの賞味期限は、既に前世紀に終わっちゃってたのでした(それも1999年)。思わず黒ラベルと記念撮影などした後、皆でそのビールを試してみます。コメントは甘元君にお願いしましょう。 甘元君:ワインだ・・・ そんな調子でわいわい盛り上がっていると、外に向かった席に座る美奈さんが言いました。 美奈さん:なんか、人だかりができてるんだけど・・・ どうも、私たちの様子が物珍しいらしく、私たちの後の道路に見物人の山ができています。これは参った。 梨花オンニ:やっぱし日本人って一目でわかるもんね、私たち。 美奈さん:うううん・・・珍しいのかな 梨花オンニ:と〜ぜん 気がつくと、屋台のブースで焼き肉をしている人たちも、隠しもせずにこちらを物珍しそうに眺めています。ここでも、「ウエノム」に対する敵意の目ではないのが幸いですが・・・。子供なんて、ポカーンと口を開けちゃってます。 まあ、気にしていないフリをして、話を続けながらお刺し身などつつきます。川魚に慣れた下総出身の私には、この味は結構イケます。梨花オンニも「ルイベみたい」と言いながら、盛んに食べます。おや?東京出身のタタケ山さんや関西出身の広島君、甘元君、美奈さんはこの味、ダメですな。 突然、屋台のブースに子供を抱いた父親が勢い良く入ってきました。母親らしい女性は、立派なカメラを持っています。彼らは、あっと言う間に私たちの間にはさまるようにして、親子で記念撮影を始めましたが、どうも無理矢理な感じ?この国でこんなタイプの人を見たのは初めてです。いえ、それよりも行動が妙に唐突なのです。タタケちゃんが目で言っています。このヒトたち、変だよ・・・ ええいっ、私たちは別に何も悪いことしているわけではありません。善良でアホな観光客です。逆に一緒に記念撮影してやれ。シャジンOK?はい、キムチ。その後、彼らは風のように去ってしまいました。やっぱり私たちの様子を偵察していたのでしょうか。 午後9時半。私たち屋台組をはじめ、ショッピング組やカラオケ組もおおかたバスに戻ってきました。残りはもっと遅くまで飲んで、タクシーで戻る組だけです。お付き合いするペクさん、ご苦労様。添乗員のムンさんが人数を確認したあと、思い思いの戦果をかかえた私たちを乗せ、バス55号は羊角島ホテルに戻ったのでした。 さてさて、今夜のテレビと参りましょう。いつもの静止画面ニュースと天気予報。少々心配なことに「明日の平壌 雨」という予報が出ています。まあ、どう予報が出ようが、降れば降る・晴れれば晴れる、というのに変わりはないのですが。 天気予報の次、今日のメニューはドラマ番組。家庭に、職場に、それぞれ悩みをかかえつつも頑張る市民や兵士たちの人間模様を描いているようです。 タタケちゃん:うーん。ちょっと「赤い〜」シリーズふうだなっ(若い人、知ってる?) ストーリー解説は省略しますが、ドラマ中のワンシーン、停電で真っ暗な会議室(たぶん)、主人公たちが白熱した議論をかわしている最中にパッと電灯がともり、座の雰囲気が一気になごむところが印象的でした。平壌の日常はこんな感じなのでしょうか。 夜も更けました。明日は今回の旅のクライマックス、北朝鮮側からの板門店見学とマスゲーム鑑賞です。 では、おやすみなさい。
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