いきいき介護セミナー2005(第5回目)
日時;平成17年9月18日(日) 10:00〜15:30
場所;ケアセンターおおつ
講師;中田光彦先生

今日は、神奈川県鎌倉市から来た。最初特養8年、その後ヘルパー15年、計23年になる。来月から介護保険のシステムが変わるが、現場の我々は萎縮する必要ない。ケアプランという「公的な文書」に縛られる必要はないと思う。現場の応用力、「楽しいことをやろう」ということが試される。そうした作戦を午前中紹介したい。午後は、僕が先生ではなく「うちはこうやっているわよ」という企業秘密をお互いバラしあいましょう。本を書いている偉い先生のやり方に学ぶだけでなく、現場でやっていることに自信を持って欲しい。皆さん、吸収するもよいが、同時に発信もしていただきたい。
横浜で一番古い園に入った。一番古い園に入ってよかったと思う。寮母さんから、いろいろな話を聞くことができる・新しい制度を入れるとき、古い制度のこと、例えば措置制度をけなしがちであるが、古いことでもよく知るということは意味あること。考えてみると、昔の養老院はすごい。いろんな層を受け入れ、入所者を海に連れて行くことも実践していた。
施設で最初に考えたことは、「薬漬け」から解放しようということ。看護師は、本来、現場のニーズを吸い上げる役割を担うべきところ、医者の言うことを絶対視していた。「○○だから無理なの」というのは駄目。4人部屋だから駄目というのでなく、カーテンで仕切る、荷物は何を持って 来てもいい、それだけでも良い。必要のない品を施設に持ってくることになって、結局家に持ち帰ってもらうことになるかもしれないが、それでも自分で処理をするということに、利用者は納得を覚える。
寝たまま食べるのは食べにくいだろう、ということで座らせ、次に食堂に連れて行こうと思った。しかし行くのはイヤだ、と言われてしまう。ただ、一回イヤだと言われからといって、誘わないというのはよろしくない。毎回必ず誘うこと。3年イヤだと 言われ続けた老人から、3年目突然に、ウンと言われたことがある。嬉しくて、嬉しくて、お酒をあげたり美人の職員を付けてしまった。こういう「差別」は、私は大好き。「おう、みんなあれがないと食えないよ」といわれた。「あれ」とは枕であった。それまで枕を頭にあてて食べていたので、何となく頭がスースーする感じがあったのだろう。枕をあてがうことができないので、紐で吊って付けた。鼻腔というのは最後の手段。3食もりもり食べるという老人は見たことがない。当たり前だが、昼間動かせること。座って食べさせること。食欲は視覚の要素が大きく、寝たままではうまく視覚が働かない。そして入れ歯・差し歯を入れること。
また、耳の治療をして良く聞こえるようにすること。耳掃除だけで足りることもある。永久歯が生えず乳歯のまま、という子どもが多いが、老人も入れ歯を作って煎餅やたくあんを噛んで食べてもらうこと。
男性は健足で立って排便できるようにさせたい。
風呂は、特浴も何もなかった頃、スキー場でヒントを得て、一点吊りのリフトをつくった。力学的に無理があって、年寄りがぐるぐるまわってしまって、「抵抗勢力」にほらみたことか、と言われたが、老人が湯船に入っている間だけ、回らないように支えれば立派に使えた。その次に、一般の小さい風呂を改良したら、そちらが大人気になった。
風呂上りに牛乳を飲ませる、たばこを吸ってもらう、ということで、「規制」をできるだけとっぱらった。酒も、週一回施設内に設置した居酒屋で職員と飲めるようにした。外の居酒屋にくり出す試みも行った。老人には金をできるだけ使ってもらおう。どうせ、あまり顔も合わせていなかった息子がとってしまう。ろくなことはない。
「慰問」はつまらない。カラオケがそうだが、他人が何かするのを見聞して喜ぶわけがない。どうせやるなら年寄り自身に劇を演じてもらい、職員が黒子役となるような演劇をしてはどうか。
先生がシナリオを書いた文化祭はつまらない。よって盆踊りも入所者自身に企画してもらう。また、職員もケアワーカーだけでなく婦長さんも含めて全員を巻き込む。そういう気遣いは是非しよう。また、老人の「悪いところ」ばかりをみてはいけない。ヨーヨーをつくれるなど、できるところ、よいところを見よう。職員が踊るのを見ているだけというのはつまらない。お年寄りに「売り子」になってもらうと、その後に反省会をしたら、ちゃんと反省文も書いてもらえる。
「子どもの遊びに行きたくない。」という老人に「何がしたいか」と言うので「パチンコに行きたい」とリクエストされて、台の前に座っているだけでもいいかと思って連れて行ったら、目が輝いて、見事な出玉であった。
職員自身が喜ぶということが重要。一緒に楽しむ。「あんたこの仕事、好きでやってるんだろ」というのが何よりの褒め言葉。「仕事がつまらない、こんな仕事をやってみたい」と飲むと、だらだら言うだけのやつは、一緒に飲んでいてもつまらない。
すいか割り、お化け屋敷も企画した。お化け屋敷はさすがに希望者限定とした。何日もかけて準備をして、さぞびっくりするだろうと思っていたが、甘かった。「地震も戦争も通り越して、あんたの顔をみて驚くかよ」、というところだったのだろう。「畜生、来年はもっとメークアップして気絶させてやろう。」と誓い、せっかくだったので、参加しなかった入所者のところに驚かようと思って行ったら、「何なの中田さん」とあっさり言われ、「あんたそんなことしているから出世しないのよ」と言われた。来年は「お化け役」をしたいという。実際やってもらったが、素のままの老人は本当に怖かった。
こんなことばかりしていたので、「お前は職員を押さえ込むために雇ったのに」と上から批判された。それでも新たな試みを何故できたのか。職員を動かすにあたって一番の説得力となったのが、老人の笑顔。何故、普段笑わない老人が笑顔になったのか、他の職員も興味をもってその原因に迫ろうとする。偉そうな先生が来るより、笑わせたということの方が説得力を持つはず。やってもやらなくて給料は同じではあったが、若かったので意地があった。
職員を納得させる、ということにも成功すると、施設での仕事に飽きてしまった。34歳のときだが、次は在宅に挑戦してみようと思った。施設経験があるので、在宅は簡単だろうと思っていたが、そうは行かなかった。在宅のヘルパーとして初めて訪ねて行った家で、インターホンを押すと「帰れ」と言われた。家に入れてもらわないことにはお金にならないので、何度もインターホンを押し続けて、かわいそうな子どものような感覚で、ようやく家に入れてもらった。在宅で難しいのは、家族の流れを理解すること。少なくとも3,4ヶ月は家族に言われたままにする。家族は「前のヘルパーはよかったわ」とプレッシャーを与えるであろうが、耐えて4ヶ月目、老人を起こさせる作戦に掛かる。最初は本人が嫌がるが、自分で自分の歯を磨くことが気持ち良いのでそっちがいいと気づいてもらう。
在宅は大変なことが多いが、いいこともある。いやな上司がいないということ。スケジュールにアドリブが効く。それから、狭いということ。いろいろなところに掴まってもらうことができる。知識ではなく知恵が力を発揮する。
おむつをしていたおばあちゃんが、2年半ぶりにトイレに挑戦した。ようやく説得してトイレに連れて行って、3回目、ようやく尿が出た。「中田さん、聞こえる、おしっこの音!」と叫ばれた。懐かしい音だったのだろう。それから毎日トイレに行ってくれた。
鎌倉の大仏の奥に、リスがいる。ピーナツをやってもらってリスに触れてもらおうと思ったが、リスの動きが早く、ピーナツをさっと奪われて「中田さん、ピーナツがなくなったんだけど」と言われてしまったこともあった。
また、墓参りに行ってもらおうと思って事前に用意をしてもらったときのこと。毎回、今日墓参りに行くということを忘れてしまって「今日行くの」。次には「誰の墓参りに行くの」。その次には「誰が墓参りに行くの」というコントのようなシーンもあった。何とか連れて行ったが、墓参りのコツは「お線香と花というアイテムは一番重要、必ずばあさんにもたせる」ということ。
在宅は料理もしなければならない。アイロンもかけなければならない。ヘルパーは何でもいいから冷凍庫に入れる、というわけではない。ちゃんとラップでくるんで冷蔵庫に入れて、何日まで、ということを書く、あるいはその日は何を食べたかを記しておく。そういうことを通して、良く気付く人間になった。「先に気が付く」というのは夫婦間でも、イライラすることになる。口うるさい嫌な男になったなと思う。
非行のすすめをしている。箱根に行ってじいさんに花火をもってもらったら、「筋肉痛が、
懐かしい」と言われた。さわやかに疲れさせるというのは重要なこと。寝たきり老人をたまには筋肉痛にさせること。外でもトイレに座らせる。中で鍵をかけてしまわれることもあるかもしれないが。普通の車椅子にも乗れない、群馬にいらっしゃって50年海にいったことがないお年寄りを海に連れて行って足を海水につけてもらったこともあった。
<書籍の紹介>
○特養時代に書いた本
・今をときめいて
・老人介護のあそび学
○ヘルパーその他時代に書いた本
・ついでひらめき無計画
・アドリブケアのすすめ
・わたしはトメ、19歳
・もっとアドリブケア
・楽する老人介護
入れ歯を作ったのに、もったいないから、と言って古い入れ歯を使い続けるばあさんがいた。ところが4月からデイサービスに行くようになって、新しい入れ歯を入れるようになった。さわやかなお兄さんが来るときは「勝負入れ歯」をつけて、オクターブ高い声で挨拶している。婆さんも独身。兄さんも独身。何があるかわからないのでがんばれよ、と声援を送ったところ。
障害の話も死の話もタブーとしなくてもいいと思う。デイサービスにいきたくないというじいさんを、「みるだけでいいよ」と言って来てもらう。いっぱい障害がある人がいて安心が得られる。さらには休憩時間、艶っぽいおばあさんが来て、「あらっ、またきてね」と言われてすっかりその気になった。何やらメモを渡しているので、住所交換かと思ったらメールアドレスの交換をしていた。じいさんも73歳でまだ若いので、孫からメールの方法を学んで「こちらこそよろしく」やらハートマークを交換していた。その婆さんはたくさんのじいさんに一斉送信しており、やりてのばあさんだなと思った次第。
1.地域に広げよう参加のこつ
・予算がない?→協賛、スポンサーを見つける、有料
・職員が少ない?→実習生、スタッフ募集、参加者も
・集まらない?→広報、回覧板、ポスター、参加者の居住地を限定しない
公務員の友人をつくっておくこと。
「島国根性」を発揮しないこと。他の市民が来ても「いいPR」と考えればいい
・乗りが悪い?→笑顔、講師が先におむつをつける
専門用語(「腋下」など)を使わない
・寝たままの介護→寝たままのシーツ交換・着替え・清拭
→離床して交換・着替え・入浴
・対象は主婦だけ?→男性対象の介護教室、土日夜の開催
皆さん、プロなので地域に伝えて欲しい。
福岡の桂川町では250人相手に介護技術を紹介した。寝ながら食べてもらうことを実感してもらった。
保健所が10人くらいの講習会を開いているが、運営として問題外。
スタッフは少なくても、受講生に手伝ってもらえばいい。
子ども相手のセミナーも行ったが、簡単におむつをつけてくれた。
親子対象も行った。4歳の子も参加していたが、食事介助に何の違和感もなかった模様。介護は力づくではないということを分かってもらった次第。
西宮で4LDKのマンション1室で40人を対象に行ったこともあった。お風呂も狭い方がいいということを学んだ。
人口の19.5%が65歳以上。今年から人口の減少が始まっている。入居者の居住費・食費が来年から上がる。政府のねらいは2兆円抑制だろうが、「筋トレ」による悪化の事例が顕著に出ている。生活に根付いたものである、ということが重要で、パソコンが好きな方には指をつかってやる気を出させる、釣りやカメラが好きな人だった人にはもう一度、興味をもってもらうこと。
2.目的のある介護とは
介護者→離床 手段(2番目)
利用者→したいこと 目的(1番目)
「起きましょう」と言うと「今日なんかあるの」との返事が返ってくる。頑固だな、と思うが正論。利用者とわれわれの感覚にずれがあるわけだが、われわれがやっていることは、何一つ目的ではない。手段。最初の順番は、目的を作ってもらうこと、次に手段のお手伝いをする。「寝間着を着替えましょう」と言うと「ずっと寝てるのに、何で着替える必要があるのか」と答えが返ってくるかもしれないが、それもごもっとも。
今でも忙しいのに、やりたい人がやればいい、何の訓練なの?何の療法?という反論が出るかもしれないが、遊んでいるようでちゃんと観ているというのがプロ。「あんたのリハビリのためにカラオケに行こう」と言ったら行く気も失せる。
3.目的があればADLも向上
介護 目的
離床・食事
排泄・入浴 → 例)カラオケ
その他
ADL(日常生活動作)
QOL(生活の質)の向上は後から勝手についてくる
4.本当のチームワークとは
職員A:マイ箸だと全部自分で食べると発見
職員B:食後「トイレですっきりしましょう」と言うと、行ってくれる
職員C:手を握って笑顔で誘ったら、洗ってくれた
という体験をそれぞれがもっている場合。
同じことを同じ時間にすることをチームワークととりちがえている馬鹿がいる。「画一」ととりちがえないこと。
これらの情報を伝えるというのがプロ。場合によっては「そんなことをしているから遅いのよ」と否定的にとられるかもしれない。それでも言うべき。それで介護力は上がる。「伝える」ということと併せて、「聞く」ということ。ベテランは特に「聞く」姿勢を大事にすること。職員の自主性と個性を活かすこと、貪欲にうまくなろうとすることで、組織の力が向上する。
5.仕事がつまらなかったら
自分も一員なのだから、他人事としない。
まずは「提案する」ということ。みんな、誰かが新しいことを言い出すのを待っているだけの場合は、あっさり採用されるかもしれない。
「古い施設だから」といってあきらめない。「私もそう思っているのよ」という人が必ずいるはず。
夜勤は、いろいろ試すことができる。徘徊老人が起きてしまって、眠れないというので「一緒におむつ交換に付いて来ませんか。」と行ってぞろぞろ付いて来てもらう。あるいは「石焼芋」が売りにきたらアナウンスを入れる。とにかく朝までに元に戻せばいい。
花火をしている、ということをこっそりやっている、というのもいいが、そういう良いことは広めるべき。
いろいろなことをやって退職するのと、やらずに退職するのは、退職という点では共通だが、まるで意味が違う。「ここは駄目だ」といって何もやらずに退職して、別のいいところに行こうとする。しかし、いいところはどこかにあるだろうか。ない。必ずどこにいっても、血縁のバカ、天下り、宗教に凝り固まった人がいる。箱物で決めてしまってはいけない。
6.一泊の温泉旅行へ行こう 事前対策
「友達対策」
いきなりの提案は友達も反対。仲間の案も入り内容が充実。
「反対派対策」
何かあったら!→下見、スキルアップ
人数不足!ボランティア、実習生、付添い募集
「ひねくれ者対策」・「上司対策」
入居者は望んでいない→希望する人が行く。行けない人の企画
私は聞いていない→いち早く伝える
→上司の好みを熟知
反対派がいう「何かあったら?」の何かは「俺に何かあったら」であることが多い。
みんなが喜ぶ企画は存在しない。自分も温泉に入るのは正直嫌い。好きな人だけ行けばいい、好きでも行けない人のために手間と労力をかける企画にすればいい。
対上司と対ひねくれ者は微妙に異なる。上司に対して最初から「こうするといいからこうしましょう」というと、駄目。「こうするにはどうしたらいいですか?」「温泉に行くという方法がある」と言わしめる。新しもの好きに対しては「こういうことは滋賀県初ですがやりましょう」前例好きに対しては「他の施設でもやっていました」というのが効果的で、何なら中田の名前を出してもらっていい。やったことあるなしに関わらず、やったことにしておく。「褒める、おいしいところをもたせる」という気遣いが必要。逆に上司の立場にある人は、話に入っていくという気遣いが必要だろう。
また、提案の仕方も大切で、敬老会ひとつにしても、「いい企画」ではなく「楽しい企画」であるというアピールが必要。
7.仕事がうまくいかない時
仕事がうまくいかない(しようがないでしょ、では向上しない)
→どうしたら良いかな?
→経験・知識・技術・遊び心向上
他の職場のおもしろい実践
→自分の職場で実践しよう(参考・応用・利用)
8.できない理由をあげるのが得意な人1
(病院)「治療の場で、生活の場ではない」
(施設)「専門スタッフが少ない」
(在宅)「設備・スタッフがいない」
「対象者はひとりではない」
9.できなり理由をあげるのが得意な人2
うまくいっている職場と自分の職場について、条件がちがうのだから、と諦めるのがうまい人にならないこと。
「その例は上が理解がある等、うまくいく条件があるからうまく行ったのだろう」「うちは上司がだめ、同僚がだめだから」「うちは公立(民間)だから」「スタッフが少ないから」というのは本当なのか?「滋賀県だから」というのはそもそも理由になるのか?これらの条件を逆手にとろう。利点を活かそう。天下りと出向が多いということは、倒産はしないということ。これからの良さは、老人が多いということ。少なくとも今は「営業」をしなくても済む。
10.できない理由をあげるのが得意な人3
「あなただけできることをやらないで」「みんなが「良くない」って、言ってるよ」「新前のくせに、若いくせに、だから年寄りは」「足引っ張ってやる、恨んでやる、悪口」等。
11.介護保険は「魅力」1
介護保険は「魅力ある職員」「魅力ある職場」「地元地域の魅力を活用」
・個別に好きなことができる特別養護老人ホーム
・行きたい所へ行くために歩行訓練する老人保健施設
・絶対に褥瘡を作らない、褥瘡を治す療養型
・イベントあり。ホームヘルパーや看護師を指名できる居宅サービス
どんなに行きつけのスーパーがあっても、別のスーパーが玉子1パック98円という広告を出していれば、そちらに「浮気」するだろう。将来は、サービスによって使い分けるようになるかもしれない。
自分が居宅サービスの経営者であれば、ヘルパーの写真と特技を一覧にして、利用者に選んでもらって、何度でもチェンジ可とするだろう。
12.介護保険は「魅力」2
・自宅で活かせるデイサービス・デイケア・ショートステイ
・感性が蘇るグループホーム
・感性で勝負の有料老人ホームとケアハウス
・その人の暮らしが復活する住宅改修・福祉用具
・介護保険ではできないサービスを起業
福祉用具はべらぼうに高かったが、音声で時刻を案内する時計が980円出せば手に入るなど、状況は少しずつではあるが変わりつつある。
<午後の部:実技>
・最初に片麻痺を体験
(靴をはく、靴下をはく、枕の位置を変えるなど)
・「起こしてベッド横に足をつける」介助について「する側」「される側」を体験
・椅子に移らせる
(足を立てさせる・前傾姿勢を利用)
・椅子に深く座らせる
(ここでも、足を立てさせる・前傾姿勢を利用)
<意見交換:各班の発表>
・いろいろな企画をするができない、というネガティブな意見が相次いだが、成功例も出た。職員の提案を好意的に受け止める上司の下で、スタッフが元気なら利用者も元気、ということを実践したい。せっかく職員が劇を演じるのであれば、公演についてできばえを尋ねて利用者とコミュニケーションをとるという方法も。利用者さんを劇に参加してもらうためには、ワンシーンごとにたくさんの人が参加してもらうビデオを作成してはいかがか、という奇抜なアイデアも出た。
・やりたいということを挙げてみた。一泊旅行に連れて行きたい。日帰り外出をしたい。ただ日常業務に追われている、人が足りない、離床を家族が好まない、という制約要素も。個別的対応をしたいが家族が疎遠で情報がないということも大きな制約要素。利用者の笑顔が出ることを、という発想で取り組みたい。
・外出・外食ツアー、手作り料理を一緒にということを取り組んでいる。来年こそは花火を間近に見てもらえるように外へお連れしたい。自分が抵抗勢力だったということに本日気付いた、という意見も。思い切って自分の意見を言うと、提案した者がやれ、とどうしても言われてしまう。在宅では、動かれると困るといわれることもある。総じて、大変だからといって何もしないのではなく諦めずに、というところであった。
・工夫している事例としては、盆踊り・食事会・手作りおやつが挙がった。あるいは1泊2日の年1度の旅行。お花の教室、民謡、お茶を施設の中で、というアイデアも出た。ただ、職員だけでは足りないのでボランティアにお願いすることも必要か。
やりたいこととしては、スタイルを変えて発言するのは難しいので、「出るくいは打たれる」という声に対しては、「出すぎるくいは打たれにくい」ので、そこまで突出しようという意見も。利用者さんがシーツ交換ひとつにしても、一緒にやっていただくというようなことができれば一つのリハビリや達成感にもつながる。あるいは昔お寿司屋さん・お好み焼屋・お花の先生という特技を活かしてもらう。目的を持ってもらうとリハビリをしやすくなるというお言葉があったが、パソコンをするために指のリハビリをしましょう、問いってもなかなかその気になってもらえないという意見もあった。
・利用者との関わりについては、習い事や調理を利用者に見てもらうというアイデアが出された。同僚(横)のつながりの重要性についての意見もあった。職員の一体性が大切で、けんかしても言いたいことを言うということ。
・企画・案をもっていてもゆとりのなさからなかなか実現に至っていない。その中での取り組み案として、利用者がやりたいことを言える人間関係をまずは築くこと。スタッフの信頼関係も大切。いろいろなことをするにあたって、バザーで実施資金を捻出するアイデアも出された。
(先生のコメント)
・「うちはうまくいっています」ではなく本音で語り合えるということが重要。
・まとまりがない、ということでも結構。
・家族は期待していないから、離床させないでくれ、という。だから、家族も一緒に外出して喜んだ顔をみてもらう。「家族対策」が重要。
・自分も抵抗勢力だったという意見があったが、まず自覚するというのは重要。われわれも多かれ少なかれ他人を駄目にしているという現実を認識すること。
・みんなたくらんでいこう。そういうたくらみや夢、青っちょろいものを持ち続けたい。
・是非施設の研修会などに呼んでいただきたい。ギャラの問題があるのであれば2、3箇所の施設で共同しての企画、等いろいろ方法はあるはず。
以 上