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今年で17歳になったお兄ちゃん
永遠のセカイ
- 582 名前:1/8 ◆HISUI/HEKE
:03/12/15 00:36 ID:???
- 今年で17歳になったお兄ちゃんが買い物にいくらしい
こっそり跡をつけちゃおっと
わっ、女の人と待ち合わせしてる!
あの人知ってる
鈴木っていうイヤな女だ
私からお兄ちゃんを奪おうなんて許せない!
尾行して嫌がらせしてやるんだから
むむぅ、楽しそうにしちゃって
いいなぁ、私もお兄ちゃんとあんな風にデートしたいなぁ・・・
はっ!いけない・・ちゃんと尾行しなきゃ!
む!アクセサリー屋さんに入っていったみたい
さすがに中には入れないから、物陰から覗くことにした
- 583 名前:2/8 ◆HISUI/HEKE
:03/12/15 00:37 ID:???
- 決して見つからないように店の中を覗くと
アノ女と一緒に笑いながらネックレスを見てるみたい
どうせ私がおねだりしても「さやかにはまだ早いよ」って笑って逃げられちゃうもんなぁ・・・
むぅぅぅ!ますます許せなくなってきた!
今に見てろよぉ!
と、そこにもっとイヤなヤツがやってきた・・・
「あれ?さやかタン、こんなところで何してるの?」
こんな時に現れるなんて、ほんと馬鹿な男
鈴木のヤツ、さやかタンなんて気持ち悪い・・
どうしてこいつは嫌われていることに気づかないんだろ?
「今、忙しいの。さよなら」
って、無視しようとしても付いてくるから
持っていたナイフを袈裟懸けに引いた
クスッ♪切られたことにも気づいていないみたい
- 584 名前:3/8 ◆HISUI/HEKE
:03/12/15 00:38 ID:???
- いつまでもニヤニヤしてる鈴木を置いて、お兄ちゃんの尾行を続けようとしたら
いつの間にか見失ってた・・・
仕方ない・・・帰ろう・・・
そう思ったとき、鈴木が肩を掴んだ
「ねぇ?待ってよ、さやかタン!」
無視して歩き去ろうとした私に引っ張られて
鈴木の上半身が斜めに滑り落ち、びちゃっと嫌な音を立てた
凄い形相で私の名前を呼び続けてる
うわぁ、内蔵引きずっちゃってきも〜い
さすがに哀れに思えるわ・・・誰がヤったんだろう?クスッ♪
- 585 名前:4/8 ◆HISUI/HEKE
:03/12/15 00:39 ID:???
- 今年で17歳になったお兄ちゃんは先に帰ってたみたい
こんなに早く帰ってくるなんて、フラれちゃったのかな?
よぉし、私が慰めてあげよっかなぁ♪
お兄ちゃんの部屋にいつも通りノックせずに入る
「お兄ちゃん?何処行ってたのぉ?」
「あ、さやか。ちょっと本屋に行ってたんだけど、なんか用か?」
「嘘だ!」
お兄ちゃんはアノ女に会ってたのを隠してる
私に嘘をつくなんて・・・お兄ちゃん、怒らないから私には本当のことを言って・・・
「嘘?嘘じゃないよ。今日発売の雑誌立ち読みしてきたんだ。」
「嘘!!ニュータ●プもア●メディアも声優グラン●リも発売日は今日じゃないでしょ?!」
お兄ちゃんの顔色が変わる・・・
そして頬を緩ませて口を開いた
「えへへへ、ホントはね・・・・・」
お兄ちゃん・・・なにを嬉しそうにニヤけてるの?
次の瞬間、お兄ちゃんの顔は苦痛に歪み、私の視界は赤で埋め尽くされた
- 586 名前:5/8 ◆HISUI/HEKE
:03/12/15 00:39 ID:???
- 今年が最期の誕生日になった17歳のお兄ちゃんが私に嘘をついた
私以外の女とデートしてたことも許せないけど、
そのことを隠そうとしたことはもっと許せない!
バラバラにしてもまだ血を吹き出してる心臓にナイフを突き立てたとき
お兄ちゃんが後ろ手に隠してた小さな包みを見つけた
メッセージカードには「さやかへ」の文字
中身は、あの時お兄ちゃんが手に取っていたクロスのペンダント
・・・・・・ごめんなさい
・・・ごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!
お兄ちゃん!ごめんなさい!お兄ちゃん!
止めどなく流れる涙は
お兄ちゃんにナイフを向けたときにも流れていただろうか?
お兄ちゃん、ごめんなさい・・・
今すぐ、お兄ちゃんの側に逝くからね・・・
- 587 名前:6/8 ◆HISUI/HEKE
:03/12/15 00:40 ID:???
- 今年からずっと17歳のお兄ちゃんと一緒に漆黒の暗闇を歩き続ける
すぐ側にいるはずのお兄ちゃんの姿は見えないし
繋いだ右手は氷のように冷たい
お兄ちゃんの手はいつも温かかった・・・
大きな手で、小さな私の手を包んでくれた・・・
親指の関節に工作でつけた傷があって、痛々しかったっけ・・・
そう思ったとき、右手に温かいものを感じて、同時にお兄ちゃんの左手が見えた
お兄ちゃんの腕は逞しくもないし、男の人にしては毛も薄かったな・・・
すると今度は左腕が見えた
「お兄ちゃん」のことを思い出すたびにお兄ちゃんが側に感じられる!
私は一生懸命お兄ちゃんのことを思い出した
- 588 名前:7/8 ◆HISUI/HEKE
:03/12/15 00:41 ID:???
- 自転車で二人乗りしたときに抱きついた大きな背中
あんまり長くないけどスラッとした足
膝枕してあげたときに撫でた柔らかい髪
ふざけてキスしようと近づいた顔
えぇと・・・それから・・えぇと・・・
「・・・さやか・・・」
そのときお兄ちゃんの声が聞こえたような気がした
そうだ!お兄ちゃんの声
私の名前を呼んでくれたあの優しい声!
「お兄ちゃん!」
「さやか!」
お兄ちゃんはそこにいた。私だけのお兄ちゃんが。
- 589 名前:8/8 ◆HISUI/HEKE
:03/12/15 00:42 ID:???
- 「さやか・・・辛い思いをさせてゴネンな」
「うぅん、悪いのは全部わたし・・・」
お兄ちゃんは私をとても強く抱き締めてくれた
ずっと・・・ずっとこうして欲しいと思ってたのに・・・
「さやか、コレ」
差し出されたお兄ちゃんの手にはあのネックレスがあった
「ここは僕たちだけの世界なんだよ。」
お兄ちゃんがそう言ったとき周りに景色が出来た
「僕がしたいこと、さやかがしたいこと、何をしても許される世界なんだ」
私が・・・したいこと?
想像したら思わず赤面しちゃった・・・
お兄ちゃんは優しく微笑んで「こっちにおいで」って手招きしてる
ここは私とお兄ちゃんの世界
何をしても許される
私とお兄ちゃんだけの永遠のセカイ
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