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今年新しい家族になった妹

国際家族機構


102 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/07 02:37 ID:???
若くて美人の女性を怪光線『シス光線』で無理矢理
「妹キャラ」にして世界征服を企む悪の秘密結社『シスコ団』・・・

対して、世界平和と明るい清純な家族の絆を守ろうとする
正義のエキスパート部隊『国際家族機構』・・・

この物語は、『国際家族機構』新人エキスパート『虻川 武』の
愛と正義と妹と戦いの記録である

103 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/07 02:59 ID:???
青年「本日より国際家族機構に配属された、虻川 武です」
青年はそういって軽く敬礼した。彼はこの物語の主人公、虻川 武。
幼くして両親をシスコ団のテロにより両親を亡くした虻川は国際家族
機構の保育施設で育った。子供時代の体験から、彼は目的(妹)の
ためには手段を選ばないシスコ団に対して激しい憤りを感じており
やがて国際家族機構に入りシスコ団と戦う事を考えはじめていた。
そしてついに彼は国際家族機構のエキスパートの一員となることができた。
今日は、彼の初勤務となる記念すべき一日なのだ。
緊張で体を強張らせている武をじっと見ながら、国際家族機構の長官は
ゆっくりと口を開いた。
長官「虻川君、さっそくだがキミに任務を与える」
そういって長官は机の上の内線用通信ボタンを押した。
長官「私だ、『彼女』をここへ」

しばらくすると、長官室の扉をノックする音が聞こえてきた。
長官「はいりたまえ」
扉がひらき、大人の雰囲気を漂わせる美女が現れた。
長官「紹介しよう、今日から虻川君の『妹』になる暁君だ」
つづく

104 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/07 03:26 ID:???
武「長官、それは一体・・その、どういう意味なんですか?」
動揺する武を宥める様に手を振りながら、長官は口を開いた。
長官「そのままの意味だよ、虻川君。まあ、よく聞きたまえ。まず、彼女・・・暁君の事だが
彼女は『シス光線』によって『妹のキャラ』を刷り込まれたシスコ団の被害者の一人だ。
彼女は運良くシスコ団の間の手から逃れ偶然居合わせた国際家族機構のエキスパートに
無事、保護されたのだ。ところが、彼女はずっと兄に会いたい。兄に会わせてくれと毎日それ
ばかり言い続ける状態が続いていた」
愛用のパイプから紫煙を燻らせた後、長官は暁に目をやりながらさらに話を続けた。
長官「ある日、偶然にも国際家族機構の試験を受けていた君を見て彼女は『君こそ自分の兄』
だと直感したそうだ。原因はわからないが、おそらく君の言動や容姿が彼女の『幻想の中の兄』
と一致したのだろう。我々としても、君が何故彼女に兄だと認識されたかは、おおいに興味がある。
それに、彼女はいつシスコ団に襲われるかも分からない身だ。君が共同生活という事で彼女を
護衛し、彼女の生活態度を詳しく報告してくれれば、シスコ団の恐るべき兵器『シス光線』を無効
にする手立てがみつかるかもしれん。そういうわけだ、彼女の兄になってもらえるか、虻川君」
虻川「そんな!ちょ、ちょっとまってくださいよ・・・」
そういって武は暁をよく見てみた。みたところ暁は武よりも年上の女性だった。
武と目が合った暁は微笑みながら武に言った。
暁「いきなりでびっくりしたかもしれないけど・・・よろしくね、お兄ちゃん」
つづく

105 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/07 03:48 ID:???
長官「本当にこれでよかったのだろうか。なあ、ファン君」
ファンと呼ばれた中年の科学者はゆっくりと頭を下げた。
ファン「長官、あの二人に世界の未来がかかっているのです。それを・・・」
長官「わかっている。それは忘れていないさ。だが・・・」
ゆっくりとパイプから煙を吐き出すと、長官は窓の外を覗いた。
長官「私には、厄介払いのような気がしてならない」
ファン「長官、彼を選んだのは彼女の方です」
溜息と共に煙を吐き出しながら、長官はファンの方に振り返った。
長官「ファン君、さっそく例の計画に着手してくれたまえ」
ファン「はい!」
長官「君の言うとおり、彼らにアレが使いこなせればの話だがね」
ファン「・・・」

武「あ、あのさー・・・腕組むのは、やめてくれないかな?」
暁「どうして?」
武「俺さ、あんまりこういう経験無いから・・・は、恥かしいんだよな」
暁「ふふっ、お兄ちゃんかわい〜!」
武「だ、だからくっつくなよ!・・・ったく何で俺がこんな目に・・・」
つづく

117 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/07 20:14 ID:???
国際家族機構内にある、エキスパートたちの居住ブロック。その
ブロックのはずれに武の部屋はあった。
武「着いたぞ…ここが俺の部屋だ」
ここまで来る間、ずっと暁にしがみ付かれていた武は疲れきった
様子で自室のドアを開いた。暁は、言動こそ幼い少女のようでは
あるが、体は立派な大人の女性である。いままで女性と接する事
の少なかった武にとってその強烈なスキンシップは刺激的であり
同時に気疲れするものであった。
武「疲れた…もう今日は寝よう…」
そう呟いて武は寝室にむかった。
暁「お兄ちゃん、もう寝るの?じゃ、私も寝る」
武「ああ、好きにして…ん?」
寝室の扉を開けた武の目にはベッドが映っていた。しかし、それ
は寝室に一つしかなかった。
武「…居間で寝る。ベッドはあんたが使ってくれ」
暁「これぐらいの大きさだったら、二人でも寝れるんじゃない?」
暁の一言で、武の脳裏にしがみ付かれていた時のあの感触が
再び蘇ってきた。
つづく

118 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/07 20:14 ID:???
武「そ、そうかもしれないけど、二人で寝るのはマズイ!」
暁「なんで?」
武「なんでって、あのなぁ」
武と暁がそんなやり取りをしていると、武の通信ユニットが急に
大きな音で鳴り始めた。
武「ちょっとまって。通信入った…はい、こちら虻川」
通信機の声『虻川君だね。話がある、第一研究室まで来て欲しい』
武「了解しました。すぐに…」
暁「なんで一緒に寝たらマズイの?私のこと、きらいなの?」
武「あ、あんたは黙っててくれ!…す、すぐにむかいます」
通信機の声『…あー、こちらはいつでも構わないが?』
武「いますぐ、いきます」
そう言い切ると武は通信を切り、寝室を後にした。
つづく

119 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/07 20:15 ID:???
武「虻川です、入ります」
そういうと武は『第一研究室』と書かれた部屋に入った。
中にいたのは、汚れ一つない白衣を着た研究者風の男だった。
研究所の中は整頓されていて、様々な計器と装置が置かれていた。
男「やあ。お楽しみのところ、悪いね」
武「いえ、べつに楽しんでませんから」
男「そうかい?まあ、楽にしてくれ」
男はそう言うと、机の上のファイルを手に取り虻川に渡した。
男「君にやってもらいたい任務があるんだ」
武は受け取ったファイルに目を通した。
武「これは…機械工場?」
男「シスコ団の、だがね」
武「!」
つづく

120 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/07 20:15 ID:???
男「今回の任務はその基地への潜入だ」
武「潜入?潜入するだけですか?」
男「潜入後、こちらから指示は出させてもらうけどね」
ファイルに視線を戻した武は、ある一文を見て怪訝そうな表情をした。
武「このパートナーっていうのは誰なんですか?」
男「君の妹だよ」
武「妹?俺には妹なんて…あッ!?」
男「先ほどの様子では、もう打ち解けているようだったけど」
武「いえ、べつに打ち解けてませんよ」
男「そうかい?まあ、彼女のエキスパートとしての能力は保証するよ」
武「はあ…」
不満そうな顔をしながら、武はファイルを閉じて脇に抱えた。
男「任務の詳細はファイルに書いてあるとおりだ。期待してるよ」
つづく

122 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/07 20:16 ID:???
研究室から出て行こうとする武を男が呼び止めた。
男「自己紹介がまだだったね。私はファン。今後とも宜しく」
武「いえ、こちらこそ」
ファン「…どうだい、彼女は?」
武「どうもこうもないですよ」
ファン「大丈夫だよ、君なら上手くやっていけるさ」
武「そうだといいんですが。では、失礼します」
そういって武は研究所から出て行った。ファンは机の引き出しから
先ほど武に渡したのと同じようなファイルを取り出した。その内容
は武のファイルとほとんど同じであったが、最後のページだけ武の
物とは異なっていた。それは任務失敗の際に潜入者ごと基地を破壊
するといったものだった。
ファン「これで計画通り『アレ』が動いてくれれば…」
つづく

160 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/08 23:27 ID:???
武の部屋では、武がきたるべき任務に備え準備をしていた。任務に同行する暁は
ものの数十分で出撃の準備を完璧に終え、任務の内容をリラックスしながら確認
していた。
武「な、あんたはココにきてどれくらいになるんだ?」
なれない手つきで擬装用の服に着替えながら武は暁に尋ねた。
暁「五年くらいかな。任務を手伝い始めたのは二年前からだけど」
武「そうすると俺より二年先輩って訳か」
ようやく少しサイズの小さい擬装用の服に着替えた武は、ファイルを読んでいる
暁をじっと見つめた。その顔は真剣そのもので、とてもいままでの暁と同一人物
とは思えないほどだった。
武「ちゃんと聞いておきたいんだけど、あんたは何才なんだ?」
暁「お兄ちゃん、女の子に歳なんて訊いちゃダメだよ〜」
武「そりゃそうか。そうだよな」
幼い言葉使いでも真剣な顔で言われると妙に説得力があり、武はそれ以上、何も
言えなくなってしまった。しばらく続く重い沈黙に耐え切れなくなった武は
武「俺は今年で十七だから」
という間の抜けた台詞を口走った。
暁「じゃ、わたしより七歳年下だね」
武「七…って二十四かよっ!!」
つづく

161 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/08 23:28 ID:???
暁「お兄ちゃん、お兄ちゃん」
目的地に向うヘリの中で暁は心配そうに武の顔を覗き込んだ。
暁「だいじょうぶ?顔色、悪いよ?」
武「ああ、はい、へっ、平気…です」
武はおそらく年上、よくても同い年だと思っていた暁が七つも年上であった事に
ショックを受け、挙動不審気味になっていた。さらに、初めての任務らしい任務
に緊張して、呂律も回らなくなっていた。
暁「どうしたの?なんか変だよ?言葉使いもおかしいし…緊張してるの?」
武「は、はひぃ」
核心を突かれ、動揺した武の言動は余計におかしなものになっていた。手の平は
少し寒いヘリのなかでもじとりと汗ばんでいた。
暁「緊張してるんだ?…それじゃ」
軽い音と共に武の頬に柔らかい感触のものが触れた。
暁「緊張のとける、おまじない」
数秒後それが暁の唇だったと理解できた時、武は緊張の限界を越え気絶した。
つづく

162 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/08 23:29 ID:???
武はベッドの上で気がついた。傍には暁がじっと武の様子を窺っていた。
暁「よかった、気がついたみたいだね」
武「ここは…」
暁「潜入先の医務室だよ、お兄ちゃん」
武「ええっ?!」
あわてて飛び起きた武は周りを見渡した。たしかに前に訪れた国際家族機構内の
医務室とは違った、小さな部屋だった。
武「じゃ…もしかして任務失敗?」
暁「やだなー、正体がバレてたらとっくに牢屋に入れられてるよ」
武「それもそうか。でも、あんた奴らに顔を覚えられてるんじゃなかったのか?」
暁「それが、ちょっとおかしいんだ。この工場」
武「おかしい?」
暁「守衛の人も工場の作業員も、みんな一般人なの」
武「一般人?偽装してるんじゃなくて?」
暁「うん、誰も私のこと知らないみたいだった」
つづく

163 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/08 23:29 ID:???
武「本当だ…ここは一体?」
施設内には巨大な格納庫や工場があり、確かに機械工場ではあったが、どこにも
シスコ団の奇妙な格好をしている者は居らず、到底シスコ団と関わり合いのある
工場には見えなかった。
武「どうなっているんだ?」
暁「もしかして、本当に何も知らないのかもね」
武「なんだって?」
暁「用事が済んだら、消すつもりなのかも」
その言葉を聞いて、武は両親がシスコ団の犠牲になったときの事を思い出した。
暁のいうとおりシスコ団ならそれぐらいやるかもしれないと武は思った。
暁「あ、そうだ。お兄ちゃんが気絶してる間に、本部から連絡があったよ」
武「別にしたくてしたわけじゃ…(アンタが原因だろ)。で、内容は?」
暁「うん、工場内にある『戦略兵器の奪取』だって」
武「てことは、ここはヒトゴロシの道具工場か…許せないな、シスコ団!」
つづく

164 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/08 23:51 ID:???
二人が目標の格納庫の扉を開けると、そこには人型をした巨大なロボが
ひっそりと置かれていた。みたところ、そのロボは完成しているようだった。
武「シスコ団のやつら、こんなものを作ってたのか…」
暁「もしかしてこれが『戦略兵器』?こんなもの、どうやって運ぶの…?」
武「そりゃあ、乗っていくしか…」
暁「だね」
武がおそるおそるそのロボに触れると、ロボの胸部から二つのカプセルの
ようなものが降りてきた。よくみるとそれは二つとも操縦席のようだった。
暁「ねーねー、これ二人で操縦するみたいだよー」
武「二人乗りか、なんとも都合のいい話だな」
そう言った武は、たしかに都合がよすぎる気がしてきた。まるで、誰かが
このロボを武に盗ませようとしているようだった。そう思った瞬間、工場内
にサイレンが鳴り響いた。
暁「お兄ちゃん!」
武「警報!?やっぱり、そう都合良くいかないか」
暁「いくよ、お兄ちゃん!」
武「ああ!」
二人は名前も知らぬ敵のロボの操縦席へと乗り込んだ。
つづく

305 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/12 22:58 ID:???
暁「こいつ、動くよ!お兄ちゃん」
暁と武をのせた巨大ロボの足がゆっくりと動き始めた。
武「操縦系統はあんたか。なら俺は」
そういって操縦席を見渡す武だが、何がどういった機能なのか、そして
どう操作していいのか全く考えつかなかった。武が戸惑っている間に、
工場内の護衛が二人の乗ったロボをぐるりと囲んだ。
護衛「おい、ロボに乗っている奴!いますぐ降りて来い!」
武「困ったな、完全に包囲されてる」
暁「どうしよう、動いたらふみツブしちゃうかもしれないし…」
護衛「三つ数えるぞ!一つ、二つ…」
そう叫ぶ護衛たちの後ろに、すっと人影が現れた。
護衛「ム!?なんだ貴様、あいつらの仲間…うわ、なにをする!」
次の瞬間、目も眩む閃光と爆音が格納庫内に響き渡る。
武「何だ!…あんた、何かしたのか!」
暁「わ、わたしなにもしてないよ?!」
武「じゃあ、一体…」

306 名前:バカは氏んでも名乗らない :04/01/12 22:59 ID:???
立ち込めていた黒煙が晴れると、まわりにいた護衛はすべて消し飛んで
目の前には白いスーツの人物だけが立っていた。
武「誰だ!」
?「人に名前を訊くときは、まず自分から名乗るものなのだがな」
武「ふざけるな!さっきのはお前の仕業か!」
?「いかにも。私は『シスコ団至天王』の一人…」
そういうと白いスーツの人物は巨大ロボの肩の所まで一気に跳躍した。
?「ファイティング=エモ!」
武「シスコ団!?くそっ、振り払え!」
暁「う、うん!」
暁の操作に反応して、巨大ロボが大きくゆっくりと体を揺らす。エモと
名乗った人物は、すぐさま肩部から格納庫の天井から迫り出した鉄骨に
飛び移った。
武「なんなんだ、あいつ!」
エモ「君が乗っているのは子供の玩具ではない。さ、はやく降りたまえ」

 
 
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