(1) 概要・地理
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グアム島は関西国際空港の南南東約2,500Kmかなたに位置し、マリアナ諸島 (Mariana Islands) とよばれる15の島々の中で一番大きく最南端の島です。 マリアナ諸島のうち、グアム島を除く北の島々を北マリアナ諸島とよび、サイパン島がグアム島に次ぐ二番目に大きな島です。
グアム島はアメリカ領であり、正式名は「グアム準州」(Territory of Guam) で、州都はハガニア (Hagatna 又は Agana アガニア) です。 グアム島の面積は541平方Kmで、日本の淡路島 (590平方Km) よりわずかに小さな島です。 人口は約15万人で、47%がチャモロ系 (Chamorro)、25%がフィリピン系 (Filipino)、10%が白人 (Caucasian)、その他18%が中国系・日系・韓国系他となっています。 言語は英語とチャモロ語で、98%が (ローマ) カトリック教徒です。
グアム島を除く北マリアナ諸島はアメリカ自治領で、正式名は「北マリアナ連邦」(Commonwealth of the Northern Mariana Islands) で、首都はサイパン (Saipan) 島のガラパン (Garapan) です。 北マリアナ連邦は主な14の島々からなり、全体の面積は480平方Kmで、日本の屋久島 (502平方Km) よりわずかに小さな島々です。 人口は約5万9千人で、その約90%がサイパン島に集中しています。 人口構成はフィリピン系が34%、チャモロ系が30%、中国 (Chinese) 系が12%、ミクロネシア (Micronesian) が8%、白人(Carolinian)が5%です。 言語は公用語が英語で、その他としてチャモロ語などで、宗教は (ローマ) カトリックと土着信仰です。
マリアナ諸島では航空路が整備されており、グアム島からロタ島へは15分、サイパン島へは45分、ロタ島からテニアン島へは30分、サイパン島とテニアン島間が15分で結ばれてます。
通貨はグアム島と北マリアナ連邦でUSドルが使われています。
(2) 歴史
グアムを含めマリアナ諸島には、紀元前1500年頃に西からマレー (Malay) 人やインドネシア人を起源とするチャモロ (Chamorro) 族が移住してきたといわれます。
1521年にポルトガル生れの探検家マゼラン (Ferdinand Magellan) が、世界一周の途中でマリアナ諸島をはじめグアム島を発見しました。 マゼランはグアム島のウマタック湾 (Umatac Bay) に上陸し、現在では上陸記念碑が設けられています。 1565年以降はスペイン領となりました。 マゼランの発見後、諸島は別の名称で呼ばれていましたが、1668年にスペインのイエズズ会の修道士が来島し、現在のマリアナ (the Marianas) の名がつけられました。
1898年のスペイン・アメリカ戦争 (米西戦争) の結果、グアム島は (プエルトリコ及びフィリピンと共に) アメリカ領となり、グアム島以外の北マリアナ諸島は1899年にドイツがスペインから購入しました。
北マリアナ諸島は第一次世界大戦後、1919年のヴェルサイユ条約によって、グアム島を除き日本の委任統治領となり、主に砂糖きび (sugar cane) などが栽培されていました。
日本が統治しはじめた頃には、北マリアナ諸島には約4,000人のチャモロ族が暮らしているだけでしたが、第二次世界大戦の直前には約45,000人の日本人とその関係者が生活していたといわれます。
チャモロ族とはマリアナ諸島などに住むの先住民 (原住民) の名称です。
現在ではスペイン人やフィリピン人との混血が進んでいますが、チャモロ語はインドネシア語とスペイン語の合成語とされます。
第二次世界大戦が勃発し、1941年 (昭和16年) から1944年 (昭和19年) 8月にかけて31ヶ月間にわたって、旧日本軍はグアム島を占領しました。
太平洋戦争の推移に伴い、北マリアナ諸島及びグアムは日米攻防の境界線及び戦略拠点となり、最悪で無惨な激戦の戦場へと変化しました。
1944年6月に米軍はサイパン島へ大攻勢をかけ、マリアナ諸島全体で4万人近い旧日本軍と関係者の尊い命が犠牲となりました。
グアム島を含むマリアナ諸島を確保した米軍は、1944年末からテニアン島を日本本土への空襲基地として使用しました。
広島と長崎に原爆を投下した爆撃機もテニアン島から出撃しました。
大戦後の1947年 (昭和22年) に、国連が北マリアナ諸島をアメリカの信託統治領としました。
現在でもグアム島には約23,000人の軍人とその家族が生活しています。
1960年代以降、日本から近いという位置的有利さから、グアム島とサイパン島 (マリアナ諸島) は観光及びリゾート開発に注力しはじめ現在に至っています。
(3) グアム島の地理と気候
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グアム島は南北の長さが最大で48Km、東西の幅が最大で13Kmで中央部がくびれた島です。 北半分はサンゴの石灰岩でできた高さ150mほどの台地で、南半分は火山性の丘と谷とが入り組んだ地形です。 南部のラムラム山 (Mt. Lam Lam) は「稲妻 (Lightning)」という意味で、グアム島の最高点で標高が406mあります。
グアムは熱帯に位置し、熱帯性海洋気候です。 年間を通して平均気温が25℃から30℃で安定しています。 季節は雨期と乾期に分かれ、12月から6月までが乾期、7月から11月までが雨期となります。 特に雨期において7月から12月は、台風 (熱帯低気圧) が発生し停滞する地域です。
グアム島をはじめ北マリアナ諸島を訪れるためのベストシーズンは、乾期に相当する12月から3月が最良といわれています。
日本人旅行者は休みの取りやすい、年末年始・ゴールデンウイーク (4月末から5月上旬)・お盆 (8月) の三つの期間に集中するようです。
その観点から、アメリカ国内向けのマリアナ諸島観光案内には、日本人が集中するする三つの時期を避けるようにと書かれてあります。