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プーケット島旅行記
 
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 9. 島内観光

朝のアンダマン海の風景です
[ 7階の部屋からアンダマン海を望む ]

 翌朝私はいつものように家族で一番早く午前6時に起床しました。 ベランダへ出ると、日の出前ですが大分明るくなってきています。 西に向いていますので、日の出を見ることはできません。

 目前の景色を写真に撮りました。 本日も曇り空の様子です。 7階の高さから、眼前にアンダマン海が180度に近い視野で広がります。
 普段は仕事でパソコンや書類などの近距離ばかりに焦点を合せがちですが、天気が悪くてもここから見える景観は素晴らしく映ります。 波は相変わらず高く海岸に白波が立ち、遠目に遊泳禁止を警告する赤い旗が昨日と同じ位置に立っているのが見えます。

 日本では夏の季節は日の出が早く、また日没も遅くなります。 しかし、赤道へ近づくにつれ年間を通して日の出と日の入りの時間変化が少なくなります。
 以前、プーケット島から近く南のマレーシアから来日した人に、日の出時間の年間変化は30分かそれ以下だと教えてもらったことがあります。 彼が始めて日本のホテルに宿泊した季節は夏で、お国でやっていると同じくカーテンを開けて眠ることにしました。 なぜならば日の出の太陽光線が彼の目覚まし時計代りだからです。 翌朝、東の空が白み始めて目が覚め、彼はふと時計を見てびっくりしました、何と5時前ではありませんか。

 東南アジアの観光地や都市で夜が長いという表現は、夜遅くまで遊ぶ所が沢山あるということで、日没が遅いわけではありません。 8月では日本の方が日の出が早く、日の入りの時間も遅いのです。 日没は夕焼けが続くのではなく、すとんと日が暮れてしまいます。

 上の写真の右側に赤土が見えている所は、右側にホテルの新棟を増築中の工事で、そのラグーン (lagoon:池) を造成中です。 新棟の工事に目を止めるとタイの人は朝が早いのかあるいは工事を急いでいるのか、毎朝8時前から作業者が働いているのが見えます。 また降り続く雨の中でも雨具無しで作業されていました。

 家族はまだ眠っています。 冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して電気ポットに注ぎます。 湯が沸き上がり日本から持参したモンカフェ (Mon Cafe) のコーヒーをドリップし、香りの良い本格派コーヒーができあがりました。 コーヒーカップを手にもう一度ベランダに戻り、アンダマン海の景観を眼前にコーヒーを頂きます。 気持ちのすがすがしい一時を得ることができます。

 9時過ぎに三人で朝食に下へ降りました。 ビュッフェのメニューは基本的に変りませんが、あきがこないように日替りの配慮がなされています。 私はいつものように主食にベークドライスと味付けに赤唐辛子ペーストを取ります。 それに焦げ目の付いたハム・ソーセージ類と、日によってカレー系やその他の肉類のおかずを大きめのお皿に盛り付けます。
 東南アジアのレストランでは、色彩や味も違い素材も異なった日本でいうカレーの料理が数多く提供されます。 それは日本の・・・? カレーという特定メニューでなく、カレー ("curry" 香辛料) を使った煮込み料理のスタイルです。 あとは好みの果物に、生ジュースとコーヒーです。 妻と子供は毎朝それぞれ私とは全く別の組合せで頂きます。

 以前にインドネシアで赤唐辛子ペーストを作る際の一部を目にしました。 多量の赤唐辛子を油で揚げ、すり鉢ですり下ろして細かくしていました。 例えば、韓国のコチジャン風に完全にどろどろした味噌状態ではありません。 唐辛子の粒が残ったさらさらした状態で、その国・その土地で特有の味に仕上げられています。 最初は辛いですが、味を覚えるとご飯に少量まぶすことでその風土でしか味わえない味覚が得られます。 このアルカディアでもペーストは毎日違っていました。

プーケット島の地図です
[ プーケット島の地図 ]

 プーケット島はマレー半島の中央部西岸に位置するタイ国最大の島です。 大きさは大体ですが東西に21Kmで南北に50Kmあり、面積は約54 キロ平方メートルです。 形は異なりますが広さとしては日本の屋久島 (面積502K平方m) より僅かに大きな島です。

 島の西海岸はアンダマン海を経て遠くインド洋に向き合い、北部でタイ本土と橋で接しています。 南はタイ本土として、マレー半島を経て隣国マレーシアと地続きとなっています。 古い時代にはマレー半島を経由した交流や、海を介した欧州との関わりの歴史がありました。 200年ほど前からは錫 (すず) の採掘やゴム林の栽培で栄えてきた歴史もあります。

 現在では、マレーシアのペナン島などと並んで、マレー半島における国際的リゾート地の一つです。 観光地は主に島の南部に点在し、リゾート地は島の西南部に集中しています。 また豊かな海に囲まれ、マリンスポーツが多く宣伝されています。

 午前10時にロビーで現地旅行社のガイドを待っていますと、一昨日プーケット空港で迎えてくれた同じ係員が来てくれました。 ガイドのおにいさんは丁寧な日本語を話しますが、まだ日本を訪問したことは無いとのことです。 10人は乗れるマイクロバスに乗車し、私たち三人とガイドそれにドライバーの5人で右に海を見ながら南へ向かって走ります。

展望台からの景観です
[ 展望台からの景観 ]

 最初はその名も展望台 (ビューポイント:view point) という景色の良い高台に案内されました。 この時は珍しく晴れて日が差していました。 プーケット島には何カ所かの展望台が存在しますが、写真の奥側へ北に向かって立つと左手が海で、向こう側の入江からカロン (Karon)、カタ・ヤイ (Kata Yai)、カタ・ノイ (Kata Noi) の各ビーチが複雑で綺麗な岬と砂浜との連続線の地形として映し出されています。

プロンテプ岬の先端です
[ プロンテプ岬の先端 ]

 次に、島の最南端であり夕日の名所として知られるプロンテプ (Phronthep) 岬へ案内されました。 プーケットから南の方角に幾何学模様のような細い岬が絵のように伸びています。

 南へ向くということは、地図上で北から南へ伸びたマレー半島のマレーシア側を見つめることであります。 実際には遠くて目にできませが、彼方にはランカウイ島、その先にはペナン島などマレーシアは目と鼻の先にあるはずです。
 岬を後にした道の途中で、プーケット島を代表する高級ホテルであるプーケット・ヨット・クラブ (Phuket Yacht Club) を目にしました。 斜面にナイハンビーチ (Nai Harn beach) を見下ろすように建てられた瀟洒な豪華ホテルで、シーズンには世界中からヨットの好きなお金持ちが集まるとのことです。

ワットチャロンです
[ ワットチャロンの建物上部 ]

 それからワットチャロン (Wat chalong) という仏教のお寺に行きました。 敷地内に入って感じるのは、日本のお寺さんの外観とは違い、赤系の瓦の色彩に金色の装飾が目に入りますが、ここが神聖な場所であることには違いありません。

 靴と靴下を脱ぎ、階段を上って仏像の安置された階に進み、拝礼して少しばかりの寄進をします。 家内はガイドさんに教えてもらって、おみくじを引きました。 紙の中を見るとタイ語と中国語で書いてあり、ガイドさんに見せましたがあまり良いことが書いてなかったようでした。
 ここは観光客ばかりではなく地元の人も目に付きました。 境内にはタイ伝統のお守りを売っている店もあり、ガイドさんも身につけているとのことでしたが、私たちは購入しませんでした。

島でよく目にする木です
[ 島でよく目にする木 ]

 車でパンワ岬 (Cape Panwa) に向かい、海の近くに作られたプーケット水族館 (Puket aquarium:正式には Puket marine biological center) を見学しました。 ここは国立の水族館だということです。 タイ特有の珍しい淡水と海水の魚類などを目にすることができました。

 水族館出口の外にちょっとした売店と休憩所の小広場があり、子供はマグナムというアイスクリームを購入し、私は喫煙で小休止しました。 煙草を吸いながら小広場の横の岸辺を見ると、薄茶色の椰子の実が二つ岸辺近くの波間に浮かんでいます。
 この地では椰子の木が海岸沿いにもたくさんありますので、椰子の実が海に浮かんでいる情景は珍しいことではありません。 ふと私の心に浮かんだのは、島崎藤村の 「名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実一つ ・・・♪」  という詩の一節でした。
これで名所めぐりの観光を終えて次は昼食と土産物屋です。

 車はジプシー村を通過して、島の行政の中心であるプーケットタウンの近郊へ向かいます。 島内観光の道すがら、昔の錫鉱石の露天掘りの大きな穴に水が溜まって、今では池になっている景観が見えました。 現在の柱である国際的観光地とは異なり、錫鉱石の採掘で賑わった時代の名残を感じることができました。
 ゴム林の前を通過する際に、ガイドさんが教えてくれました。 ゴム (ゴムの木の樹液) の採取は、一度林に入ると数日間は出てこられない昼夜を問わない過酷な作業とのことでした。 島の東側では漁業での生業の一部を目にすることができました。
 島で採れるプーケットロブスターは観光客に人気があります。 他にもさとうきびや椰子の栽培も行われているとのことです。 南部は海岸線が複雑で大変に綺麗な島で、陸地は緑が多く街を通過しても清潔な印象を受けました。

 昼食のためプーケットタウンの西側に位置するタイナーンレストラン (Thai naan restaurant) に到着しました。 ここは超大型レストランで、外装はタイ風建築、内装にも木材がふんだんに使用されています。 人気レストランの昼食時とあって、私たちにとってプーケット島に来て以来の人混みでした。
 日本以外の国の観光客が入り交じった状態で、私たちは数あるうちの比較的大きな部屋で入口に近い席に案内されました。 ガイドさんがビュッフェ形式の豪華な食事が用意されている場所に近い席を配慮してくれたのでしょう。
 タイ・中華風・日本料理が所狭ましと並べられています。 目の前で調理してもらえる料理も幾つかありました。 飲み物ですが私は "Singer beer"、妻は目に鮮やかな薄緑色の椰子の実そのまま一個のココナッツジュース(ミルク)、子供はコーラを頼みます。 三人でそれぞれ好きな食べ物を頂きましたが、目の前でお椀に盛ってくれるタイ風の麺、日本の巻きずし、天ぷら、タイ料理などが好評でした。 他にお粥や果物もふんだんに用意されていました。

 お腹が満たされた後、レストランの近くに最近できたという近代的なスーパーマーケットに車を着けてもらいました。 タイ風の民芸品を探しましたがありませんので、もう一箇所で近くの大型の土産物屋に入りました。 広い店内に宝石・貴金属からタイシルク・工芸品・小物・その他いろいろな商品が揃う綺麗な店です。 商品の品質は良さそうに見えますが、その分値段は張るようでした。 店員のおねえさんが日本語で熱心に話しかけてくれますし、時間を十分に費やして買物をする店のようです。 妻がタイ製のコーヒー・お茶・蜂蜜を購入して店を後にしました。
 しかしここで購入したものを振り返れば、最初のスーパーでも買えたかも知れません。 私たちは必要なら別の日にまた来ればよいと話し合い、おねえさんに名刺を貰いました。 結局、滞在中にはもうその店に行きませんでしたし、おねえさんに貰った名刺もこの旅行記を書いている現在は手元にありません。 店を出て山道をひたすら走り、午後2時過ぎにホテルへ戻ってきました。

ガーデンプールの景観です
[ ガーデンプールの景観 ]

 島内観光から帰って、この日は唯一天候が良かったのでプールで泳ごうということになりました。 プールは二箇所あり、私たちは毎朝朝食を食べているレストランの前にあるガーデンプールに行きました。 ここは子供向けの比較的浅いプールで、上下二段のプールに分かれていて、その間に落差を利用したウオータースライダーが設けてあります。

 天気がいいので、プールサイドにはたくさんの人達が日光浴を楽しんでいました。 奥にあるタオル貸出し所へ行き、部屋番号を告げてビーチタオルを三枚借ります。 運良く背もたれの角度を調節できるデッキチェアーが空いていましたので、プールサイドの一角に三人の場所を確保できました。 私はデッキチェアーにもたれて地図とガイドブックに目を通していましたが、回りの人々はほとんどが欧米人です。 若い人は少なく、かなり年輩のご夫婦などが目に付きます。

 子供が一人で泳ぐのが寂しいのか、私に「入って、入って」と言うので水に脚を浸けましたが、なんと冷たく感じます。 モンスーンの影響で水温が上がらないのでしょう。 時間が過ぎ子供は泳げてある程度満足できたようで、また冷えていそうなのでいい加減でプールを引き上げました。
 滞在中に泳げたのは結局この日だけでした。 別の日に肌寒いにもかかわらずプールで賑やかに遊ぶ一家を見かけましたが、私たちには無理しているように映りました。 今回の旅行中はモンスーンのせいもあり夕方や夜に雨と風があると、ここが北緯8度に位置する熱帯とは思えない肌寒さを感じたことがありました。

 部屋でくつろぎ明日は何をしようかという話題になり、妻が象に乗りたいと提案します。 旅行前に調べていましたし、午前中の観光で通った山道や林の中に象の姿を何度も見かけていました。 先ほどのガイドさんの旅行社へ申し込むこともできますが、日本でインターネットで調べておいた現地で日本語ホームページを公開する旅行社に頼むことにしました。
 部屋から旅行社へ市内通話をかけようとしますが通話できません。 しかたなくオペレーターにつなぎ、先方の電話番号を告げます。 間もなく旅行社につながって日本語のできる方が出られて、 明日午後2時ホテルでピックアップしてもらえる 「4 in 1(フォーインワン)」 というサファリを申し込みました。 「4 in 1」 とは4つの活動や動物との遊びが一組で用意されているということです。 後でホテルへFAXで金額等を明記した申込書兼請書が届きました。

 この日の夕食はホテルの庭を歩いて、別棟の 「Zen (禅)」 という名前の日本食レストランで食べることにしました。 外の風景は見えませんが、冷房がよくきいた綺麗で清潔な店です。 それほど広い店内ではなく、タイの料理人が腕をふるい、お客は日本人がほとんどでした。 私は鯛の刺身と上にぎりに "Singer beer"、妻は天麩羅とご飯にみそ汁、子供はビーフステーキセットを頂きました。 締めて2,200バーツでしたが、この土地でこれだけの味と内容の和食に満足できました。

 
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