0070木比提(きびさげ)狐の恩返し

昔、山根の村のある人が、高浜からの帰り道に国分寺の祭りに立ち寄りました。すると、2匹の小狐がカゴに入れられて見世物小屋に売られる場面に出会いました。その人は哀れと思い、小狐を買い取って木比提稲荷の杉森に逃がしてやりました。

 数年後、あの狐はどうしたかと思い木比提の森に来て声をかけると、白い狐が突然現れ逆立ちして消えました。

 ある夜、お稲荷様の夢知らせがあり、早速夢に見たところを掘ると、一失金が一枚でてきました。その年の秋また夢知らせがあり、陸稲畑の株間に光った一失金がありました。その後も何度かお告げがあり、金貨が百枚を超え、世間の評判になりました。それを聞いた村の人たちは霊験あらたかなのに感心して講中をつくり、二斗餅を奉納して参拝したとのことです。


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