0071残念坂

若宮八幡宮の前を通って染谷・池袋へ通じる道路の宮部地内に、残念坂という坂道があります。

 ここには府中城が落城する際の伝説が残っています。城との運命を潔しとしない一武将が、馬にムチ打って首尾よく脱出して、この坂道まで落ちのびてきました。

 しかし、運悪く馬の足が泥の中に踏込んでしまい、一歩も進めません。そこへ追手の矢の集中射撃を受け「ああ、残念」と一言残し、遂に落命しました。

 また、一説には城を落ちのびてきた城主大掾浄幹が、この坂まで来て、炎々と天を焦がす城の火を見て「ああ、残念」と慨嘆したので残念坂と呼ぶようになったともいわれています。


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