ポアンアンのにおい
ポアンアンってなんなんだ。
まず、このタイトルを見たら、けっこう多くの人が、そう思うんじゃないか。
ぼくも、実際、そう思った。
こういう、よくわからない音が出てくる話は、けっこう嫌いじゃないのだ。
この話は、けんかしているうちに、せっけんが窓の外に飛んでいってしまったので、それを男の子と女の子がひろいにいくというところから、話ははじまる。
そう、そして突然―――いや、ほんとに突然なんですよ、これが。
ちょっと「違う」世界に来てしまう。
そこには、しゃべる動物たちがいて、せっけんをのみこんだカエル(このカエルさんがポアンアン)が、「悪い人」をシャボン玉に閉じ込めている世界……。
岡田さんの話には、こういう風に、突然、別世界に迷い込む、みたいな話がけっこうある。
ぼくは、そういう、すぐ隣の異世界、みたいなのは、かなり好きなので、そして岡田さんのかもしだす独特の世界の空気みたいなものも好きなので、けっこう楽しめた。
さかだちと身をかわすのが得意な男の子、浩(ひろし)と、相手の気にさわる話しかたをすると思われている女の子、陽子と、それからコウモリのシカシ。
わるいやつを閉じ込めることができるシャボン玉は、なぜかさかさまになっていると効かないという設定が面白い。っていうか、わるいやつっていうのは、ほとんどいいがかりのようなものなんだけど…うまく反論できないといえばできないんだよねえ。
実際、こういう風に、まちがっているわけじゃないけどむしろ正論なんだけど、暴論を吐く人間が実際にいる、このこと自体がひとつの「おどろき」というか、現実のポアンアンなのかも。
「こうすると、ポアンアンのにおい。」
2011/11/06
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