<毒虫>
身の回りで出会う可能性のある毒虫の特集です。

ドクガ
ドクガ科の蛾の代表です。
卵から一生を通して毒毛針を持ちます。
クヌギ・コナラ・サクラ等につきます。
しかし、ドクガ科のガが全て毒を持つ訳ではありません。
例えば、マイマイガはドクガ科ですが毒毛は持ちません。
チャドクガ
これも毒毛を持ちます。
個体によって黄色や茶色、濃茶色のものがいます。
サザンカ、チャ、ツバキ等、色々な植物につく広食性です。
名前の由来は茶につくことにある様です。

ドクガ幼虫 チャドクガ幼虫
キドクガ
マンサク、ツツジ等につく。
比較的、平地より高原に見られる。
モンシロドクガ
ウメ、サクラ、クヌギ、コナラ等に見られる。

キドクガ幼虫
一見、ゴマフリドクガやモンシロドクガに似た紋様だが、
頭部に2つの毛束を持つ。
モンシロドクガ幼虫
一見ゴマフリドクガの幼虫に似るが胸背部の紋様が異なる。
暖地では黄色型(別名クワキンケムシ)もいる。
●刺されたら?
ドクガ科の幼虫等に接触した際、微小(60〜100μ程度)
の毒毛針が着き、擦ったりすると皮膚炎を起こします。

触った場合は水で洗い流すかセロテープ等で毒毛針を除去
するのが応急策として良い様です。
炎症には抗ヒスタミン剤を含むステロイド軟膏が有効ですが
すぐに皮膚科にかかることが最も確実です。

●なぜ毒をもつ?
毒毛針を持つ毛虫は特定の種だけで、防御が目的です。

毛虫が全て毒という訳ではありませんし、派手な毛虫が
全て毒を持つ訳でもありません。
しかし、知らない毛虫は触らないことが安全です。
モンシロドクガの黄色型の幼虫
タケカレハ幼虫
綺麗な水色の側面をした毛虫です。
幼虫やマユに触ると毒毛針により炎症を起こします。
カレハガ科のヤマダカレハ、クヌギカレハ、マツカレハも
毒毛針を持つので要注意です。
ドクガと違いカレハガ科の成虫には毒は無いそうです。
ヤマダカレハ幼虫
写真は右がお尻です。
タケカレハ同様に毒毛針を持ち、触ると炎症を起こします。
クリ・クヌギ・カシ等につき、90mm位の大きな毛虫です。
樹の根元等に隠れていることもあるので、クワガタムシ探し
で出遭う可能性もあります。触らない様にご注意を。
オオスズメバチ
樹液等に集まります。
日本最大のスズメバチで、毒も強く攻撃性も高いですが、
山林が棲家(巣を地中に作る)の為、キイロスズメバチと
異なり人家近くより、アウトドアでの事故が多い様です。

黒い色は(天敵のクマを連想してか)攻撃を受け易いそう
です。アウトドアの服装選びのご参考に。
スズメバチの毒はアブとは異なり酸性毒ではありません。
アンモニアは効かないので、刺されたら医者に行くことを
お勧めします。
キイロスズメバチ
日本本土で、人間にとって最も恐ろしい野生生物は、クマ
でもヘビでもなく、スズメバチと言われています。
特にキイロスズメバチは人家にも巣を作り、攻撃的な為、
人家近くで刺される事故は、キイロスズメバチのケースが
多い様です。

巣に近づくと、比較的おとなしい種類(コガタスズメバチ等)
でも攻撃してきますので要注意です。


アオカミキリモドキ
つかんだりすると、体節からカンタリジンという有毒物質を
含んだ体液を出します。
これが着くと水泡状に皮膚炎をおこします。
他のカミキリモドキも同様の有毒物質を持つのでご注意を。
マメハンミョウ
アオカミキリモドキ同様にカンタリジンを持ちます。
不用意に触らない様にしましょう。


ヒメツチハンミョウ
まるで大型の綺麗な蟻の様な甲虫類です。
これもマメハンミョウに近い仲間でカンタリジンを持ちます。
不用意に触らない様にしましょう。

アオバネアリガタハネカクシ
体長7mm程度の小さな甲虫類。
翅を畳んでいますが、灯火等に飛来します。
体液にぺデリンという有毒物質を含み、それに触れると炎症
を起します。
カバキコマチグモ
日本で毒性と攻撃性を持つクモはこの種くらいだそうです。
(外来のセアカゴケグモ等は除きます)
攻撃性は防御の為で、毒もさほど強くないそうです。

母グモはイネ科の葉を巻いた巣で産卵し、孵化後は子供
に自分の体液を吸わせて身を捧げます。
名前は「子待ち」からの由来です。

※写真の赤いものはクモに寄生したタカラダニです。
カバキコマチグモの巣
巣の中では母グモが卵を守っているはずです。
巻いた葉を不用意に開いて噛まれるケースが多い様です。
ご注意を。






ズアカムカデ
綺麗な色合いの大型ムカデです。
漢字で「百足」と書きます。
肉食で他の昆虫やミミズ等の小動物を食します。
毒を持ちますが噛むのは防御目的です。

※ムカデに似た節足動物にヤスデやゲジがいます。
  ゲジは肉食ですが、ヤスデは草食です。
アカウシアブ
日本のアブの仲間では最大種です。
名前の通り、牛などを襲って吸血します。
人を襲うこともあり、刺されると痛いとか。

蚊と同様に、吸血するのは♀だけの様です。


画像はありませんが、上記の他に、ダニや蚊の仲間は
病気を媒介するので場合によっては命にかかわります。
アウトドアでは長袖や虫除け等で防御することをお薦め
します。
また、虫ではありませんが、接触毒を持つ植物(ウルシ等)
も危険ですし、熊・猪・野犬・鹿等の野獣も、出くわすと危険
です。
アウトドアには充分な知識、準備、注意力を心がけましょう。

←特集目次
←表紙