一日中、帰ってこなかった。
二人揃って。
退屈。




私の名前は=
今日は学校もなく、予定もない!
学校はこっちより実家の方が近いから、週末にしかこっちに帰ってこない。
でも今日は違うの!
お休みなの!!
よし、奥さんして旦那様に尽くすわよ!!
という心意気のもと、私たちの愛の巣30階建てのマンションへと足を踏み入れたわけですが。

だれもいない。
普段なら昼間はイルミがいるのに。ヒソカは寝てる筈なのに!!
どぉして?!
超退屈。
部屋の掃除は専用のお手伝いさんが午前中来てくれたのでしなくて良かったし。
洗い物はイルミ担当だし。(したら怒られる。なんで?)
洗濯物はクリーニング屋さんが午前中持って行ってしまった。
することがない。
部屋の探検をしてみる。
キッチンの奥の部屋は、イルミの部屋。
パッと見綺麗だけど、ベットの付近に立つと、散らばったCDとかが見えた。
汚い。片付けろよ。何度も言ったんだけども。
触ると怒る。ここにコレがあるとすぐ取れるじゃん、みたいなこと言ってた。
部屋を出て、玄関に向かう。
誰か帰ってくるかな?
ちょっと期待して玄関に座り込む(気持ち悪)けど。
全く。
全く。
立ち上がって、玄関向かって右側の部屋に入る。
ここはゴンくんとキルアくんが泊まりに来た時に使う部屋。
でもって。
汚い。イルミ以上。
ベットの上に何でパソコンとテレビが?!
ジョイステ?だっけ。このゲームソフトとか漫画とか散らばりまくり。
あ、エロ本。何読んでんだ。絶対キルアくんのだ。
でも、掃除やさんが片付けてないってことは。
ここも触るな部屋なわけね。
そういえば、ソフトが攻略本に挟まってたりして。
うん、生活感あふれてるね。
めったに来ないのに…
部屋を出て、玄関向かって左にあるユニットバスに足を運ぶ。
ここはイルミとゴンくんキルアくんが使うおふろ。
イルミの好みの(?)ピンクの花柄のフワフワしたタオルが今日もかかってる。
さわり心地でタオルを選んでしまうイルミ。
ちょっと柄にもこだわった方がいいよ。怖いもん。いろいろ。

ふう。
未知の家探検(?)をしたわけですが。
人がいないと盛り上がらないし。
買い物行きたくても、ヒソカいないとお金ないし。
ふ〜。
退屈。

明日も休みだから、今日はもうお風呂入って寝ちゃおう。




翌日帰ってきた旦那の言い分。

「ごめん、仕事でさ」
ピエロルック。
変なカッコしてさ、何の仕事よ。
「何の仕事?」
ほんとに、この質問だけはいつまで経っても答えてくれない。
「それは言えません」
きんに君かよ。
「奥さんになんで言えないの?」
ちょっと、声が小さかったかも。
だって、ショックだし。
夫婦間の秘密って、まぁ2,3あってもいいけど。
職種が秘密ってのはいろんな意味で心配だよね。
「だって、言ったら言ったで離婚問題に発展しそうだし」
ちゃんと聞こえてたんだ?
離婚問題?!やっぱ、真っ当な仕事してないんだ。
それもそうか!洗濯物クリーニングしちゃうんだもんね?!
いや、でも、離婚はないよ。好きだもん。
「それはないよ。だってちゃんと。その。うん。だし」
あ、愛してるしって言えないっ…
照れて言えないっ…
「なにそれ。ちゃんと愛してるしっていってよ」
「きゃあ!何いってんの?!何いってんの?!はっはずかしいなぁ」
心読まれた?!
きゃー
「夫婦の会話にしては、おかしいリアクションだね」
あ、拗ねた。
う〜ん。機嫌損ねると後で大変なんだよね。
「ゴモットモデス。ちゃんと、愛してるよっヒソカっ」
後ろから抱き付いてみる。
「ヨクデキマシタ」
上から声が降ってくる。
こっち振り返ってるんだろうけど、恥ずかしいので顔上げれません。
「じゃ、ちょっとお風呂入ってくるよ」
「うん、行ってらっしゃい」

パタン。

ああ、はずかし。
結婚はしたものの、やっぱ恥ずかしいものは恥ずかしいんです。
つくづく恋愛慣れしてないなあ私。

ガタ

あ、玄関が開く音だ。
「イルミ?おかえり」
リビングのドアが開く。
「うん、ただいま」
なんか、今回マフィアみたいな格好してるけど。
ていうか、黒スーツ。黒ネクタイ。青いシャツ。
「ヒソカは?」
部屋を見渡して、時計を見ながら言った。
「いるよ?」
コトンとダイニングテーブルに時計を置く音。
って、ロレックス?!金?!
え、本物?!
「そっか。昨日学校休みって言ってたけど」
「一日一人でした」
「あ、やっぱり?ゴメン。オレもヒソカも仕事だったんだよね」
2人して仕事?
一体何の仕事さあ!
「ねぇ、何の仕事?ど、泥棒とかじゃないよね?」
思わず口走ってしまった。
わあ、あたし最低。
養ってくれる相手の事、泥棒って。
泥棒って!!
「そんなことすると思う?」
2人ともお金に頓着ないし、しないと思う。
お金で困ってなさそうだし。
「ひどいこと言ってごめんなさい。思わないけど、教えてくれないからさぁ」
「心配?」
ネクタイ緩めながら、イスを引いて座ったイルミをじっと見る。
「うん、もしかしてって思っちゃって」
あれ?さっきイルミなんか言ってたよね。
「もしかして、2人とも職業同じ?」
ネクタイを隣のイスにかけて、ジャケットを脱ぐ。
ジャケットをまたイスにかけて、溜息。
「それ、言っていいのかな」
私から目を逸らして、真っ直ぐ前を見てちょっと困ってるみたいなイルミ。
「え?駄目なの?」
「うん。口止めされてて」
そう言って携帯から電話をかけはじめた。
「じゃあイルミの職業は?」
「それも言えない」
そう言ったとき、電話が繋がったらしい。
スーツクリーニングしてくれって言う感じの内容だった。
「じゃあ、オレ着替えてくるから」
「うん、着替えある?」
「部屋にタンスあるし、なんか服あるでしょ」
そう言ってイルミは部屋に消えました。

「ひどいよ。私ちゃんと職業学生って言ったのに」
フェアじゃない!とちょっとわめいてみる。
「だってさ、ヒソカ」
イルミが部屋から出てきた。
上下白のスウェットで。ちょっと不気味。
いや、ウサギ柄のパジャマよりましか。
「…聞こえてた」
ヒソカが寝室(に隣接する風呂場)から出てきた。
けど、全裸?
「きゃああ!!服着てよ!!」
と、叫ぶと同時にイルミがヒソカに何かを投げた。
あ、わかってたんだ全裸って。
ナイスタイミングだねイルミ!でも投げたのって…
ウサギ柄の、パジャマ!?
「そろそろ教えてあげたら?」
ちゃんと下着も混じってたらしく、次にヒソカを見たときはトランクスはいてた。
「え〜言うの?絶対泣くよ?」
ウサギパジャマにそでを通すヒソカ。
緊張感ないナァ。
「ねぇ〜おしえてよぉ〜」
もうなんか自分がだだっこみたいだ。
「え〜」
ウサギパジャマにあうなぁ。な、ヒソカもあたしと同レベルみたいだ。
さすが夫婦。
「ふう」
溜息を吐いたイルミのほうを、二人して向いた。
「じゃあ仕方ないな。オレから喋っちゃうよ?」
ちょっとイラついてるみたい。口調が疲れモードだ。
「うーん。それは、許せないかな?」
冷蔵庫に向かうヒソカ。牛乳飲んではる…!!
「だったら言ってあげなよ」

カタン。
シンクにコップを置く音。

「ハンターなんだよね、ボクもイルミも」
しぶしぶ、って感じの物言い。
「は?」
「ハンター。知らない?」
「知らない」
「じゃあいいや」
「え?!」
教えてよぉ。
思わずイルミのほうを向いてしまう。
目があった。
「聞きたい?」
「うん」
「それはダメだなー」
そう言って、ヒソカに軽く腕を引かれてこけかける。
抱きしめられた。
うん、もっと普通にする方法あるよね?
「じゃあ教えてやりなよ。何勿体ぶってんの?!」
ごっつ睨んではるよ。
「イルミ、切れたの久々だね」
前切れたのは、あたしが冷蔵庫に入ってた(イルミの)チョコレイト食べた時。だったかな。
「切れてない」
いやあ、どの変が切れてないんだよ。
「「切れてるよ」」
夫婦ハーモニー。
一瞬顔を見合わせる。
「ま、きちんとしたお仕事なのね?」
「うん。ハンター教会ってのがあるから、そこにアクセスしたら詳しくわかるよ」
「そっか、ならいいや。イルミ、あたし今から調べてみる。もう怒ってない?」
「うん」
あ、いつものイルミっぽい。
まだちょっと余韻を引いてますが。
「よかった。じゃあまた後でね〜」
寝室にあるパソコンに向かう私。
「え?」
2人して、何で疑問符を投げかけてくるのかしら。
「2人とも、寝るんでしょ?だから今のうちに調べようと思って」
そう言って、寝室に逃げ込んだ。
「ご飯、は?」
アハ☆☆ご飯用意するの忘れてた。

end...


***************

アトガキ

イミフメー。

でも、書いててすっごくたのしかったぁ。

二人と一緒に住めたらどんなにいい事か。

そんな事からできたこのお話。

17.05.04