
映画[STAR WARS:The Empire Strikes Back]におけるC-3PO像とは,物語の大部分を壊れたままの姿でいる,全くもってどうしようもないダメロボットとして描かれている。おまけに人の恋路は邪魔するは,良いところなんてまるで無いじゃないか!と思われがちである。
しかし,それは大間違い。詳しくは以下をご覧になっていただきたい。
- C-3POの陰に隠れた活躍がもっとも行われているのが,「偉大なるランド・カルリジアン男爵」(以下,基本的に男爵)が統治されているベスピン(クラウド・シティ)の場面である。
まずは右の画像を見ていただきたい。この場面以前は,みなさんご存じのように得体の知れない人物:男爵の登場に,旧知の仲であるハン・ソロ(以下,基本的にはハン)以下全員が警戒していたはずである。
それが,男爵のみごとな演技にだまされ(断腸の思いで行った演技であることは周知の事実であろうが..),結果としてこの画像のように笑みすらこぼれるほど全員が警戒心を取り払ってしまったのである。ただ一人を除いて..
そう,その一人こそC-3POである。よ〜く画像をご覧になっていただきたい。C-3POのみが辺りを見回しているのがお分かりだろうか?彼は警戒心を取り払うことなく細心の注意を払って,この,怪しい雰囲気を分析していたのである。
彼は理解した。ここ(クラウド・シティ)に帝国軍が進出してきていることを...
しかし,彼がハンやレイアにその事を話したところでどうなっていただろう?「おしゃべりで心配性なドロイド」として発言すら遮断される不当な扱いを彼らから受けていたはずである(ベスピンに到着するまでのミレニアム・ファルコン内でのことを思い出して欲しい)。
愚かな彼らがまともに聞き入れるはずなどない。ましてや彼らは色恋沙汰の途中である。目をさまさせない限り,この事態をまともに判断できようはずなど無いのである。彼は考えた。言葉より態度で示そうと。そう,自分が(帝国軍に)破壊されることで,またその姿を彼らに見せつけることで,ただならぬこの雰囲気を理解させようとしたのである。
計画は順調であった。破壊された自分の体を親友のチューバッカ(以下,基本的にチューイ)に発見させ,ハンやレイアに見せつけることに成功したのである。ただそこには唯一の計算違いがあった。思った以上にクソ姫と水膨れが色恋沙汰に走っていたため,ただならぬ雰囲気にすら気が付かなかったのである。彼が身を持って知らしめようとした非常事態は愚かな男女の前には色恋沙汰以下であったようである。
あぁ,なんて人間って愚かなんだろう...
- ハンとレイアが良い雰囲気になった時タイミング良く現れ,二人の邪魔をしていったC-3PO。鬱陶しく,また憤りさえ覚えたファンの方も多かったであろう。だが待って欲しい。今はどういう状況であったろうか?
そう。惑星ホスから退却してきたところではなかったか?
つまり体制を立て直すことや,離ればなれになった仲間の心配を行うことこそ「いの一番」に行うべきことであろう。仮にもレイアは指導者という立場にいるのである。
だが,所詮は年端も行かない生娘である。辛いこと等あれば現実逃避もしたがるであろう。悪いことに同行しているハンは「ならず者」。彼女からすれば知らない世界に存在していたこの「野蛮でみだらな男」に興味以上の感情を持つことは容易に見当が付くことである。
ハンは,それだけの魅力をもった男なのだから。
彼女にしてみれば辛い現実を忘れるため(それが自分の意志として望んでいることではないにせよ),この大人の男に精神的な拠り所を求めるであろう。そう,男の胸に抱かれて辛い現実を忘れるために...
状況はC-3POの懸念していたとおりとなった。やはり彼女は彼に引き寄せられていったのである。これでは帝国を滅ぼすどころではないと判断したC-3POは,彼女に現実を直視させるため,あえて嫌われ役に徹したのである。そして,彼女に表面化した「オンナ」としての弱さに気づかせ,
指導者としての責任感(そして立場)を思い出させたのである。
しかし,その後もこの二人は色恋沙汰に明け暮れて,その度にC-3POは彼女の目を覚まさせる涙ぐましい努力を続けるのであった....
あぁ,C-3POって努力家だなぁ...
- C-3POは本当にダメロボットなのか?この件に関して映画の設定以外に目を向けてみたいと思う。つまり映画製作者の思惑によりC-3POはダメロボットのイメージを植え付けられたのではないか?と思うわけである。
上の一連の画像を左から見て欲しい。この画像でC-3POが何を行っているかについては既にご存じの方も多いと思うが,ここで改めて説明を行いたいと思う。
この画像でC-3POが剥がしているものは「注意(もしくは警告)」を表すマーキングである。何故このマーキングが施されているか?それはこの中に生きたワンパが居るのである。ワンパって何?という人は映画[STAR WARS: The Empire Strikes Back]をもう一度見てちょうだい。冒頭でルークに襲いかかる白い大きな生物がワンパである。
では,なぜここ(惑星ホスの反乱軍基地エコー・ベース内)に生きたワンパが居るのか?それは獲物を求めた(一説によれば,高周波に敏感なワンパが電子機器が多数存在するこの基地に引き寄せられたということも考えられるらしい)ワンパが基地内に侵入。反乱軍との格闘の末取り押さえられ,部屋に閉じこめられていたのである。
では,なぜC-3POはこのマーキングを剥がしているのか?いや,剥がしたからどうなったのか?これを紹介したい。
帝国軍による攻撃は基地内にまで及んだ。突撃兵が基地に侵入してきたのである。基地の内外で攻撃を受ける反乱軍。撤退を選んだ指導者レイアはハン・ソロ,C-3POと共にミレニアム・ファルコンで飛び立つためハンガーへと急ぐ。その際,C-3POは上記画像のように注意書きを剥がしてしまう。そうとは知らない帝国軍突撃兵は,
あらゆるドアを明けては攻撃を加えていった...そのドアの向こうに暴れん坊のワンパが居ようなどとは思いもしないのだから..
つまり間接的にもC-3POは帝国軍突撃兵(の一部)を壊滅させたのである。英雄C-3POである。力が無ければ頭を使うという古来中国の戦法にも似た非常に効率の良い方法で相手をやっつけちゃったのである。
ところが,この一連のシーンは映画をご覧のみなさんはご存じのようにまるごとカットされてしまっており,結果C-3POは英雄の肩書きを得られることが出来なかったわけである。きっとこのシーンがカットされなかったら観客のC-3POに対するイメージも変わっていたと思う。非常に残念である...
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C-3POの動力性能はいかなる物なのであろうか?あまり彼のスペックについて触れた文献などを見かけないのだが,果たして彼はグズでノロマなドロイドなのであろうか?
彼の歩行は膝間接をほとんど曲げることなく行われる。よって普段見かける彼の移動風景は決して敏捷な物には思えない。
だが,本当に彼はノロマなのだろうか?
[STAR WARS : The Empire Strikes Back]の冒頭,惑星ホスのエコー・ベースが帝国軍に強襲される場面。反乱軍はかなりのダメージを受け,基地の内外で多くの死傷者を出した。その中に右画像のK-3POもいる。(映画を注意深く見ていただけると分かるのだが,彼(K-3PO)はさっさとやられ,エコー・ベース内の瓦礫の下で見るも無惨な姿をさらけ出している。)
彼の亡骸の向こうには,未だ抵抗を見せるレイア姫,そして傍らにはC-3POの姿が...
前述したように,基地内には攻撃による被害が多数見うけられ,瓦礫等が散在している。運が悪ければ押しつぶされてお陀仏である。そんな中,敏捷とは思えない移動能力しか見せていないC-3POが「存在」しているのである。これはどう言うことであろう?
K-3POもC-3POも同じ3POシリーズであり,常識的に考えるならばK-3POは単に運が悪かったで片づけられるであろう。しかし,私はこう考える。彼は,とても素晴らしい動力性能,そして問題処理能力を持っており,それらにより落ちてくる瓦礫のパターンを読みとるや,瞬時に被害を被らない場所へ移動を行っていたのではないであろうか?そう考えれば近くにいたレイア姫が助かっていたのも頷ける。彼(C-3PO)がその都度彼女を安全な場所へ移動させていたのである。
かの「フォレスト・ガンプ」(引き合いに出していいのかなぁ..)もそうであったように,彼(C-3PO)も内に秘めた計り知れない能力を持っているのである。そして,同じ様にそれをひけらかして自慢するはずなどないのである。
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