1 ハチマルナナシングル、昔はタマで
昔々のおはなしです。私が開局した頃、お互いの局同士が自分の設備を紹介するときは、送信機のフアィナルの真空管を紹介するのが常識でした。
つまり、「フアィナルは807(ハチマルナナ)シングルのプレート スクリーングリット同時変調、入力10ワットです」...と、このように紹介したものでした。
今は違います。送受信機、トランシーバーの機種名を紹介するのが普通です、今私が使用しているリグを例にとりますと、「トランシーバーはケンウッドのTS950SDX....を使っています」・・・・と、いうことになり、自作のリニアアンプでもなければフアイナルを紹介したりはしないようです。
メーカー製のリグがほとんどの今日では、この方がお互いによくわかるようなのですが、メーカー製のリグをあまり知らない私などは、むしろフアィナルで言われた方がどの程度のリグなのかわかるような気がするのです。もっとも、今は真空管ではなく、フアイナルは殆ど半導体になっていますので、種類が多く、わかりにくいかもしれません。
JA1CHNも、そのハチマルナナをはじめ色々な球の送信機を作っては壊し、壊しては作ってきたのですが、一時、仕事の都合で長い間QRTしていた時期があったのです、十数年QRTしていたでしょうか・・・・・・そのQRT期間を経て再開局したら、もうフアィナルでの紹介でなく、機種の紹介になっていたのです。
2 TS520、再開局の頃
ですから再開局のリグは、自作しませんでした。販売されているメーカー製の中から選べばそれで良かったのです。ローカルの各局のすすめで、トリオのTS950を買ってきて、それで局の免許を申請したのです。
アマチュア局は自分で送受信機を製作するものとばかり思っていましたから、アマチュア無線技士なのに、リグの製作など、技術的なことをほとんどやらないで、無線ができるのは、わたしがQRTしていた期間に無線局従事者免許が、通信士の免許に変更になったからなのだろうと思ったりしました。
ともかく、10数年間もQRTしていたのですから、アマチュア無線界も変わったわけです。ローカル局は開局した頃と同じ電話級かと思っていたら、こぞって1アマのライセンスを取得していました。
Foneは AM全盛時代からSSB時代へと進歩しました。QRTする前盛んだったAMの電波は50Mなどで少し聞かれるだけで、なくなってしまっていました。
私が体験したことのないSSTVなどの画像通信もアマチュア無線の領域になりました。
それまでの自作の送信機はたとえ10Wの出力でも結構大型だったのですが、TS520は、何でこんなに小型なのに100Wもパワーがでるのだろうと思ったりして、SSBのすばらしさを感じたものです。また、落成検査が簡単になったので、むかし開局した頃の方が電波監理局の検査は面倒だったとも思いました。
ともかく、こうしてJA1CHNの電波が再び地球の上を駆けめぐるようになったのです。
・・・・・・地球の上を・・・・・・なんて言うとキザで勇ましいのですが、はじめは、地球の上を、ではなく、家の周りの上空を、ぐるぐる回り・・・・・・だったのです。
3 ロケーション、パワー
はじめての局とお会いしたときは、「ロケーションは、霞ヶ浦の南のほとりで、茨城県土浦市と千葉県佐原市の中間あたりです......」とか、「霞ヶ浦と成田国際空港の間あたりです......」と、紹介というか説明することにしています。
つまり、霞ヶ浦に大変近いということがロケーションの特徴です。
ですから、海抜は非常に低く、VHFやUHFの伝搬に対してはあまり条件が良くないと思うのですが、HF、とりわけローバンドなとでは案外条件が良いようなのです。
事実、もうしばらく前のことですが、3.8Mバンドで、パイルになっていたある局とQSOしたとき、誰かわかりませんが、その周波数で「CHNさーん・・・・」と、私を呼ぶ局がいたものですから、知っている局かなと思って、「ハーイ」と返事をしたのです。そしたら、「CHNさーん、ベアフットでは苦労しますよ、ねー」と言うんです。
何のことか瞬間わからなかったのですがその局の言った意味が後で分かりました。
当時私は、2アマでしたから、520Sの出力100WのSSBだったのですが、その局は私が無免許でリニアアンプを使っていたと勘違いして、ひねくって、冷やかしたのでした。
よほどロケーションの悪いところでQRVしている運の悪い、ひねくれた局だと思うのです。
その当時まだ、100W以上のパワーは必要なかったのですが、ロケーションの良いことを<無免許リニアアンプの使用>と思われたんじゃあ口惜しい、と、すぐ1アマのライセンスをとったのです。
ともかく、別項で紹介しているようなBFなアンテナとの組み合わせでも、いやにならないで結構やっていられるのは、恵まれたロケーションのせいかもしれないと思っているのです。
4 今、950SDX
ちょっとしたきっかけとは恐ろしいものです。再開局の時TS520を購入したのは、ローカルのすすめもあったのですが、もう一つの理由があったのです。
それは、私自身ハチマルナナフアイナルの送信機を製作した頃、CQ誌はまだ知りませんでしたので、主として「無線と実験誌」の送受信機の製作記事を参考にしました。その記事の多くがTORIOブランドの<春日無線>の春日氏の執筆だったのです。
そんなことから、ハムの機器に関しては何となく<トリオ>が優先するようになってしまったのです。別に他のメーカーと比較してトリオの方が性能がよいからと言うわけではありません。
八重洲無線やアイコムなどが盛んになる前からトリオがあったので、何となく老舗の製品を買っただけなのです。
そんなトリオですが、そのブランド名は今は<ケンウッド>、私のシヤックではTS520VとSをパラレルで使った(トランシーバーをパラレルで使用するというのは、スプリット運用の時、一台を送信専用に他の一台を受信専用にして、送受の周波数を同時ワッチできるようにして対応すること)のをはじめとして、その後TS830Sを経て、TS950SD、そして、現在は950SDXとなっています。
520は、当時としては大変よい機械だったと思います。その後830Sを購入したのですが、これは受信の具合がさらに良くなったと感じました。
ローバンドの受信が大変良好で、この830を使う機会がなかったら、160mバンドを始めるのはもっと遅かったかもしれないと思っています。
5 アンプ、TL922
このホームページは、ケンウッドのPRみたいですが、別にケンウッドから頼まれているわけではありません、先述のように何となく、このメーカーのリグになってしまっているだけなのです。
その証拠にここでケンウッドさんに文句を一言言わせていただきます。
「私のような純情なハムに、すばらしいうたい文句でTS950SDを買わせ、うたい文句がうたい文句どうりでない不満でさらに950SDXを買わせる、というのは少しひどすぎるのではないですか」......と、そしてもう一言、「だから、全国には、50万円の機械を100万円かけて買ったとぼやいている人が大勢いるのです。」......と。
文句を言っていても何にもなりませんが、950SDは、そんな機械だったと思います。その後すぐに発売された950SDXが、まあまあカタログどうりだったと思うのです。
愚痴を言っても仕方がありませんのでので、お話を進めますが、先にお話ししましたように、変なことから1アマのライセンスを得たのがきっかけで160mバンドを始めるときに買ったアンプもTL922,つまりケンウッドのものだったのです。
6 シャック、その構成
そんなわけで、現在のシャックはケンウッドさんから表彰してもらいたいくらいケンウッドの製品が並んでいます。
そのナインナップというかシャックに並んでいるリグの様子を図で示しました。

普通のハム局は、あまり手の内を見せないというか、あまりシヤックの様子を公開したがらないようですが、それは免許の内容と異なるようなとんでもないパワーを出す設備などをしている場合などに多いようです。
パワーの話などは色々感じていることもありますので、また、別の機会にお話ししますが、ともかくJA1CHNの現在の設備はこの図のとうりです。
主な部分の説明をしますと、
- 基本は、TS950SDXとTL922の組み合わせで、950SDが余分にあるものですから、サブトランシーバーとして使用しているだけです。
- 他の局にないものは「釣り竿用ローテーター」で、これは、アンテナのシステムの項で簡単に説明してあるように、アンテナポールに横向きにローテーターを取り付け、アルミ線を沿わせたつり竿を踏切の遮断機のように上げ下げするものです。
- V、UHFの、430はローカル連絡とパケット通信用に。DXパケットは通常JR2BNFのノードを利用させていただいています。
- 144Mと50Mもローカルとの連絡用ですが、50MはDXが入感したときなどは50Wのパワーですが、コールするときもあります。
- 950のスピーカー回路にはスムージングフイルターと、DSP=2が入るようになっていて、主としてCWの時など幾分効果を感じています。
- ANT切り替えSWや、ANTリレーSW、ANTチューナー、ダミーANTなどのアンテナ出力回路の機器が細々しくもっともらしく書かれているのが、実はこの部分はトリオのAT200(再開局当初、TS520とのコンビで使用していた100W用チューナー)を改造したため、SWやLCなどがAT200のケースの中に収まらず、このようにバラバラになっているのです。
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