(番外編)人とくるまのテクノロジー展2009
今年も行ってきました。
●去年に続きパシフィコ横浜でおこなわれた「人とくるまのテクノロジー展2009」に
行ってきました。
今年は経済不況もあり開催されるのか心配もありましたが、たしかに出展数などは減って
いましたがそれなりにおもしろかったです。
目玉となるようなものはなかったのですが、個人的に興味のあったものを載せておきます。
●サスペンションスプリング チタン製および中空製
NHKのブースにてチタンスプリングと中空材を使用したコイルスプリングがありました。

↑真ん中がチタン製、右の赤いのが中空材。 3本とも同じバネレート。
同じバネレートで製造した場合、やはりチタンは比重(密度)が低くなる関係でヤング率
(縦弾性係数)が下がりますので、そのぶん太い線材を使う必要があります。
そのため、とくにコンパクトに設計したい場合は線間密着までのストロークが減少します
ので、設計的に使えないケースも出てくるようです。
なお、同様に中空材のほうも無垢の素材よりは若干太くする必要があります。
また、チタンのサスペンションスプリングはレースではすでに使用されていますが、市販
車に対しては長期使用での疲労限界においての破損などの面でまだ実用にはいくつかの
問題もあります。もっとも、最大の問題はコストでしょうけども。
重量的にはSUP材無垢→同中空材→チタン製の順に軽くなります。 手で持ってもその
重量の違いはわかりますが、チタンだからと言って驚くほど軽いというレベルではなかった
です。 比重は軽いものの上記の理由により線径を太くしなければならないため、単純に
材料の比重の違いだけ軽くなるというわけではありません。
また現在の量産車、とくにスペース効率を追求する実用車の場合は、細めでコンパクトな
スプリングを高応力素材を使用し高いセット荷重で使うというのがトレンドなので、線径
が太くなるのはややマイナス要因となります。 こういったセット荷重を高めで使うと
いうのは乗り心地の点ではマイナスになるのですが、スペース効率と軽量化のほうが優先
されるのでしょう。

↑中空材スプリングの断面
●FF用CVT
NSKのトロイダル変速機の横置きFF用試作品。
ベルト型CVTに押されてなかなか復活しないトロイダルCVTですが、システムそのものの
開発は進行中のようです。


↑全体のシステムとしてはベルト型CVTに劣らないコンパクトさになっているように
見えます。 ただ重量面ではどうなのでしょうか。

↑これはターボチャージャー用ボールベアリングユニット
●F1用 KERS(電気式)インバーターモジュール
村田製作所のブースにあったF1で実際に使用されているKERS用のインバーターモジュール。
思ったより小型でしたが、今後さらに小型化していくとのこと。

●カムシャフト/ジャーナルモジュール
組み立て式カムシャフトにさらに軸受け部までも同時に組み込んだモジュール。
メリットとしてはジャーナルが分割式から1体式になることで真円度が向上し、
さらにここにローラーベアリング等を組み込んで低フリクション化が図れます。
ただし、もしカムシャフトの交換なんてことになった時にはこのモジュールASSYで
交換しなければならないことになります。
当然、社外品のカムシャフトの製作も難しくなりますので、今後もしこういうのが
一般的になるとチューニングする側としては厄介になるでしょう。

●新型プリウスのハイブリッドシステム部

新型プリウスになってそのほとんどが新設計になったTHSII。
新型インサイトとの競合が話題になっていますが、トヨタとしては単なるモーターアシストの
ホンダのIMAと本格ハイブリッドのTHSとは根本的に違うのだということをいかに消費者に
わかりやすく訴えるかが広報の鍵になっているように思います。
●LEDライトユニット
レクサスLS600hで華々しく登場したLEDヘッドライトですが、小糸のブースにはその後の
採用車種である新型プリウスやレクサスRX450h用のLEDライトユニットが展示されていました。

↑新型プリウス用のLEDライトユニット

↑このボードを見る限りでは現在のLEDライトはすでに第2世代に入っているようで、LS600h
のときよりもLED素子の数も少なくて済むようになっており、そのぶん消費電力も減っている
ようです。 というか、やっと消費電力的にはHIDに追いついたってところでしょうか。
今後はさらに素子を減らして最終的には1個/ランプで済むようになるらしい。
●FIモンキー
ホンダのブースの隅に置かれた新型モンキー。
私も過去にモンキーをいじりまくって乗っていた時期がありましたので親近感もあり撮ってきました。

↑インジェクション化され、シリンダー下部にはちゃんと触媒も装備されています。
ロッカーアームもローラーロッカー化されていて低フリクション化がされています。