A/F計をつけて走行し空燃比を確認してみました
インテグラル製空燃比計、DM-05Mをつけて実際に走行して空燃比を確認してみました。
※ちなみに今回の走行テストはクラッチを強化品に交換した後で、クラッチの滑りはすでに
解消しています。 このクラッチ関連についてはまた後日の更新で追って掲載する予定です。

↑センサーの取り付け部。
前回の記事で書いたセンサーアダプターをフロントパイプのこの位置に熔接。
ちょっと後方すぎないか?…と思う方が多いかと思います。 実際、インテグラルの説明書でもタービン
より40cm程度下流と書かれていますので、それにマニュアル通りに従えばたしかに後方過ぎると私も
最初は思いました。
しかし、この位置はセッティングノウハウの豊富な方にお任せした結果なので信用することとしたので
すが、実際になぜこの位置にしたのか、その理由は後に高速走行してみて解ることになります。
なお、このセンサーと本体との接続は4本のコードをギボシ端子により接続しますが、この接続を間違え
ないように注意します。

↑本体の取り付けはこのように。 この空燃比計は基本的にセッティング確認のためにしか使用しない
つもりですので、常設しての使用はしませんので、とりあえずいちばん見やすいメーターナセル上に
ガムテープで仮止めです。
数値は小刻みに変化しますので、少々眩しいですが目の前がベストです。 視線をそらさないと見えない
位置だと運転していて危険です。
この写真はエンジン始動してまだ暖機中なので、数値は下限の9を指したまま点滅しています。
暖機が終わり、走り出すと表示が点滅から点灯に変わり、実際の数値を指します。 センサーが300度
〜400度程度に暖まると計測を開始できるようです。 一旦暖まるとリアルタイムで数値が変化します。
なお、計測開始前に補正数値の設定、表示数値の設定(空燃比数値か電圧数値かの選択)等を説明書に
従っておこない、メモリーさせます。
●実際の空燃比
ウォームアップを終了して走り出すとすぐにわかりますが、私が以前の記事(燃圧レギュレーターの項目)
で疑問に思った点であるO2センサーによるフィードバック領域が極めて精巧に働いていることがわかります。
ご存知の通り私のクルマは260ccインジェクタ&エスクード用フューエルレギュレータで、それに組合わ
せるコンピュータは230ccインジェクタ用なので、果たしてこの差がちゃんと補正されているのか、低速
から濃くなりすぎていないか(濃くなりすぎている場合はたとえ触媒がついていても触媒が有効に働かない
ためにCO/HCが多く出るので車検に通らない場合があります。 触媒は理論空燃比時がもっとも効率よく働く
ようにできていますので)が気になっていたのですが、驚いたことにきちんとアイドリングから4000rpm
程度までの街乗り実用域ではどのギアでも見事に14.6にフィードバック制御しています。
実際の理論空燃比は14.7前後ですので、誤差を考えてもほとんどピッタリです。

↑輝度が高いため写真ではうまく撮れませんが、14.6と表示されているのは解ると思います。
●このことから、多少インジェクタを大きくしても、燃圧を上げてもO2センサーフィードバック領域では
きちんと補正されることがわかります。 もちろん、この領域ではSFC-MULTIでのボリューム位置も関係
ありません。
もともとフィードバック領域というのは、アイドリングや低負荷での運転のときに理論空燃比に近付ける
ためのものなので、加速しようとするとき等、トルクが必要(=濃い混合気が必要)になった時はECUが
燃料を増量してくれます(この時にSFC-MULTIでの調整が利いてくるものと思われます)。
実際0ブースト以下でアクセルパーシャルで巡航運転しているときなどは14.6ピッタリを指したままですが
その状態からアクセルを踏み込んだり、シフトダウンしてアクセルを全開にして適当に加速しようとすると
ちゃんと13〜12台あたりまで濃くなり、その状況に見合った混合比にしようとしますので、トルク不足を
感じるようなこともありません。 なかなかよくできています。
ちなみに、パーツリストを見るとK6AのスロットルポジションセンサーはMTもATも共通のようですので、
単にON/OFFという大雑把なものではなく、いちおう全域でセンシングしているのでしょうかね?
詳細は別として、私が走りながら感じた限りではこのO2センサーフィードバック制御が有効なのが確認
できたのは4000rpm程度までで、それから上はほぼ全域でSFC-MULTIでの調整がわりと効いてくる感じ
です。 つまりここから上はECUに書き込まれたマップそのものということになるようですね。
基本的にSFC等での調整が全域で生きてくるのはこの状態になってから(O2センサーフィードバック領域
を抜けてから)ということになります。
さて、実際に走っていると小刻みに数値は変化するのですが、フィードバック制御がかなり細かくおこなわ
れており、一生懸命ECUが理論空燃比にしようと頑張っているのがよくわかってなかなか面白いです。
また、それとともにこの空燃比計(というかセンサー)のもつ特性というか癖というのもだんだんわかって
きます。
やはりセンサーだけで20万近くするようなプロ用の機材とは違いますので、表示のタイムラグとか、排気
ガス温度の上下によっての変化(私の場合、やや下流につけすぎてしまった事もありますので)での表示
のバラつきによって、どこの数字を読めばいいのかということ等です。 慣れてくるとけっこうこのへんの
事がわかってきますので、しばらく使用して信用するポイントを掴むことが大切ですね。
●フルパワー時
もっとも気になっていたのはやはり高負荷、高回転時の空燃比。
今回は高速は乗ってないので4速全開、8000rpmまでしかおこなっていませんが、最初に試したときには
もっとも濃いときで10〜10.5あたり、状況によっては10を切ることも。 やや濃い目かなって感じです。

そこでSFC-MULTIのボリュームを3つとも2コマづつマイナスに絞ってみると、今度は同じような全開で10.5
から11.5弱といった感じになりました。 この数値はかなり絶妙なところです。
一般論ではNAエンジンならピーク時に12とか12.5とかの数値にしますが、ターボエンジンの場合は、いわゆる
燃料冷却のぶんも考えるとこのくらいがほぼベストに近い数値ということになるかと思います。
結局、何度か3速、4速での全開を試した結果、多少安全をみた感じで全負荷時10.5〜11あたりで落ちつきました。
結果、この調整のおかげで以前よりもパワー感はたしかに向上して、かなりフィーリング的にも良くなりました。
ちなみにこの状況での排気温度のピークはまだ820度ほどです。 5速ではもうちょっと上がると思います。
いずれにしても、意外にも今までの状態でもセッティング的には私が考えていたほどメチャクチャなものではなか
ったことが確認できただけでも安心といったところです。
この空燃比計と排気温度計を目安に、トラストのe-マネージ等でセットアップすれば、燃調、点火時期ともにかなり
理想的なセッティングに近付けることが可能なのではないでしょうか。
もちろん、さらにセンサーの高精度な空燃比計にすればもっと理想的なセッティングができますが、直にECUを弄る
人でもない限りはそこまでは必要ないとも言えます。 SFCの類のものは所詮は圧力センサーの電圧を誤魔化して
いるだけのものですので。
もちろん、空燃比の数値はあくまでも確認のひとつの要素でしかありませんので、あまりこの数字だけを過信しても
ダメです。 これに排気温度やエンジンからの音、そしてもちろん体感加速などの要素を加味して総合的に判断する
必要があるのは言うまでもありません。
●ここまでのまとめ
各状況での空燃比です。
☆アイドリング時 …13〜14.6(フィードバック?)
☆低負荷走行時および4000rpm程度までの通常走行時 …14.6(フィードバック補正)
☆0.5kほどブーストを掛けての加速時(中間加速) …13〜12程度
☆4速全開8000rpm程度まで引っぱった時(ブースト1.4k) …11.0〜10.5程度
☆通常走行時にアクセルオフ時(エンジンブレーキ時) …14.6(フィードバック補正)
☆高回転からのアクセルオフ時 …瞬間9〜10のあと17〜20、その後14.6
アクセルオフ時は一瞬濃くなったあと、すぐに14.6に補正がかかります。 この一瞬濃くなったときは
もしかしたらアフターファイアーを吹いているかもしれません。
さらに高回転からのエンジンブレーキ時は燃料カットがはたらくようで、一旦濃くなったあと、17から20
あたりまで薄くなり、その後14.6まで戻るというような経緯をとります。
アイドリング時は、排気温度の低下とともに表示が濃い方向にずれていくため、排気温度計の表示と併せて
確認する必要があります。
●次は5速での空燃比と排気温度の関係をチェックしてみます。