(番外編)純正ブローオフのリリーフ機能について。
JA22でブーストアップするならブローオフの漏れ対策はしたほうがいいでしょう。

↑ノーマルのブローオフバルブAssyと、ワンウェイバルブ。
●以前にも何度か書いてはいましたが、純正のブローオフバルブではブースト圧が漏れます。
というよりも、安全対策としてわざと漏れるように設計してあるのです。 つまり、純正のブローオフは
オーバーブースト時のリリーフバルブとしての機能を併せもっているわけです。
ですがこの機能はスプリングの圧力だけで制御されているので、実際のところ1kあたりですでに漏れ
はじめていてこれが原因でブーストがかかってからの加速力、とくに1kを超えてからの加速力をスポイル
していることも事実です。
ブーストの立ち上がりを良くしたいために、インテークパイプをゴムから金属のものに変えたりしても
肝心のブローオフがノーマルのままではもったいないという訳です。
今回は、ノーマルのブローオフのリリーフ機能を図解するとともに、この機能をキャンセルする方法を
書きたいと思います。
●なおこれらはJA22ジムニーのものですが、形状を見る限り他のジムニーにも共通の構造だと思います。
ただ、問題になるのはノーマルでも1k以上のブースト圧をもっているK6Aエンジンを搭載しているJA22
で、F6Aエンジン車のJA12等の場合は0.75k前後ですので、JA22よりはまだ余裕があると思います。
●構造

↑まずは純正ブローオフの構造を頭に入れてください。
ここで肝心なのは、圧力がかかるA面とC面およびB面の面積の比率です。 この比率の違いから同じ圧力でも
バルブにかかる力が異なってくるのです。
●通常のブースト圧がかかった状態

↑通常は図1のようにバルブと一体になったダイアフラムがスプリングにより押えつけられてますので
ブースト圧は漏れません。
●オーバーブーストの状態

↑さらにブーストが上がり、だいたい1kを超えてくると、A面とC面に加算された圧力がスプリングの圧力に
打ち勝って、バルブが開きはじめてきます。 これがリリーフ状態です
通常、社外品の場合はピストンタイプが多いのでこれとは構造が異なりますが、社外品の場合はこの図に
喩えて言うと、A面には圧力がかからず、B面とC面にのみ圧力がかかります。 しかしこの2つの面積は
ほとんど同じなので理論上はどんなに高いブーストがかかってもつり合ってしまうため、スプリングの圧力
だけで押さえれば充分なので、バルブが開くことはありません。
●スロットルオフ状態

↑これはブローオフの作動状態です。
スロットルを戻すとサージタンク内は負圧になるため、チャンバーAおよびチャンバーBは負圧になりますが、
チャンバーAにはワンウェイバルブがついているためチャンバーBのみに大きな負圧がかかります。
この力がスプリングの圧力に打ち勝って、バルブを開かせることでインテークパイプ内の圧力を逃します。
●リリーフ機能をキャンセルする配管方法

↑やり方は簡単です。
この図3のようにチャンバーAに向かうホースを外してしまえばそれでOKです。 もちろん、残ったホース
はメクラをするか、いっそのことすべて外してサージタンクからあらためて引きなします。
こうすることでチャンバーAにはブーストがかかってもバルブを開かせる方向の力がかからないため、
リリーフ機能は無効になります。
●最後に
とりあえずノーマルのブローオフでもこの方法で漏れにくくすることはできますが、所詮ノーマルでは
気密性に欠けますし、なにより抜ける効率が良くありません。
ですので、できることなら社外品に交換することがよろしいのではないかと思います。
ブローオフを交換すると言うと最近は音のみに重点をおいた場合が多いので、わりとミーハーな部品
というイメージが強いのですが、今回のように交換することで実質的な性能向上に繋がる場合もあります
ので、交換を検討する余地は充分にあると思います。
ブローオフバルブは本来このように重要な機能部品なのに、最近は音を出すための部品のように勘違い
されているのが虚しいです。 きちんと構造と原理を理解すれば解ることです。