キャパシター内蔵バッテリー「ECHNO IS ウルトラバッテリー」について
本来はアイドリングストップ車用バッテリーですが、従来車にも効果あるかも?
●私のJA22ジムニーのバッテリーは2012年の12月にパナソニックのCAOSに替えたばかりなので、
まだまだバッテリー交換時期ではありませんが、このほど、古河バッテリーから「キャパシタ内蔵」
という面白そうなバッテリーが発売されたので、今回はそれについて書いてみたいと思います。
<参考> →バッテリー交換「パナソニック カオス55B19R」

↑古河バッテリー(古河電池)製「キャパシタ一内蔵鉛バッテリー・エクノ IS ウルトラバッテリー」
<メーカーサイト> →http://www.furukawadenchi.co.jp/products/car/ultrabattery.htm
●キャパシタ内蔵だと何が良いのか?
本来はこのバッテリーはアイドリングストップ車用のもので、ご存知のようにアイドリングストップ車
は発進のたびにスターターモーターを回さなければならないため、その都度大電流を必要とし、
バッテリーに多大な負担をかけます。
しかも、最近の車は充電制御しているため、常にバッテリーが満タン状態ではないため、場合によって
は容量の減った状態でスターターを回さなければならないなど、さらに悪条件で使用されることが多く、
そのため、従来の車に比べるとバッテリーの寿命がかなり短くなる傾向にあります。 実際、私の周り
でも持って3年、短いとたった1年でバッテリーが寿命を迎えたなんて車もあるくらいです。
そこで、その鉛バッテリーのアシスト役として、キャパシター、要するに巨大なコンデンサーをつける
ことで、スターターを回すたびに必要とする大電流をこのキャパシターから供給してやることで、
鉛バッテリー本体の負担を軽減し、大幅にバッテリーの寿命を延ばしてやることが可能になるわけです。

●では、これを「従来の通常の車に使ったらどんなメリットが考えられるか?」
これはあくまでも私の個人的な考えであり、私は電気の専門家でもありませんのであくまでも「おそらく
こういうメリットが期待できるのではないか」程度に捉えてください。
私が注目してるのはやはりキャパシタの存在です。キャパシターはバッテリー本体と違って、電気を
化学変化させて蓄電および放電するのではなく、電気を電気のまま蓄電し放電するので、大電流を瞬時に
蓄電、そして「大電流を瞬時に放電」できるという特徴があるのです。 つまり、充電はもとより
「放電のレスポンスが従来のバッテリーよりはるかに速い!」ということなのです。私はここに最大の
メリットがあると考えます。
●その結果、インジェクターや点火系の電圧の立ち上がりレスポンス向上が期待できる!
これは以前のパナソニックのCAOSの時にも体感しましたが、電圧が高く安定していると、たとえば
アイドリング状態からの発進のときや、ごく低回転でオルタネーターがまだ充分な電力を供給して
いないとき、あるいはエアコンなど電装品を多用して電力不足気味なときなど、高性能なバッテリー
を使っているとそれだけでインジェクターのレスポンスアップやスパークプラグの点火力が強化され、
結果、低回転からの加速時のトルクの立ち上がりや、エンジンレスポンスに明らかに体感できるほど
の差が感じられるものなのです。 これは、排気量が小さく低速トルクが細い軽自動車、とくに私の
ジムニーのように軽自動車としては重量の重い車や、高回転パワー重視にチューニングして低速トルク
が落ちてしまったエンジンではその違いは顕著です。

↑バッテリーの性能によってインジェクターのレスポンスやイグニッション系の点火パワーに差が出て、
とくに私のエンジンのようにハイカム(ワークスRカム)、HT07-A/R12-SPL大型タービンを入れ、
プラグも純粋なレーシングプラグを使用してノーマルより発進時のトルクが痩せたエンジンでは、その
違いは大幅に体感できるほどのものがあるのです。 これは決して大袈裟な表現ではありませんよ!
実際、本格的なレーシングエンジンでも電圧降下時と最大電圧時では点火エネルギーにして10mJから
20mJ(ミリジュール)もの差が出るものですので、バッテリーおよびキャパシターの性能というのは
たいへん重要なのです。(ちなみに一般市販車の点火エネルギーは50mJから100mJほどになります)
●なのでキャパシターによる「急速大電流効果」が期待できるのではないか?
つまり、この古河の「ウルトラバッテリー」の搭載しているキャパシタは通常のバッテリーより
はるかに素早く大電流を取り出せるわけですので、たとえば、街中での信号の発進時や、低回転
からの追い越し加速時など、一時的に電力不足になるような場面でも、キャパシターからの瞬時
の電力アシストによって、電圧降下などによるトルク不足が改善される効果やレスポンスアップ
効果が充分に期待できるのではないかと思うのです。 これはオルタネーターの負荷の軽減にも
つながり、このことがさらにパワーロスの低減に寄与する可能性もあります。
そう考えれば、これはアイドリングストップ車だけではなく、従来からの車にも充分な恩恵、
とくに高回転重視で低速トルクが不足気味のチューニングエンジンにも効果的なのではないかと
私は考えるのです。 ただ、逆に言えばもともと低速トルクに余裕のあるエンジンではその効果は
ほとんど、あるいはまったく体感できないとも言えるでしょう。

●さらにオーディオの音質向上にも効果が期待できる?
よくパナソニックのカオスなどではカーオーディオの音質向上を謳っていますが、私自身は残念
ながらその違いはわかりませんが、もし本当にバッテリーの性能でオーディオの音質が向上するので
あれば、このウルトラバッテリーにも充分、その可能性が期待できます。 要するに、キャパシター
から瞬時に大電流を取り出せるわけですから、パワーアンプに必要なときに必要なだけタイムラグ
なく大電流を供給できるということは、音の立ち上がりに違いが出るのではないでしょうか?
●これは「ホットイナズマ」などとはまったく次元の違う話です!
ここまで読んで「これって要はホットイナズマみたいなコンデンサーチューンと同じことなん
じゃない?」と思われる方もいるかと思います。 たしかに、基本的な考えは似たようなものかも
しれません。しかし、その中身はもちろん、容量がまるで違います。 たとえばホットイナズマ
に蓄電された電力でスターターモーターを回すことができますか?できませんよね。 しかし、
このウルトラバッテリーに搭載されたキャパシタはスターターモーターを回すことができるだけの
電力を蓄え、しかも一気に放電することができるのです。 スターターモーターは自動車の電装品
の中でももっとも大電流を必要としますので、そのパワー差はまるで違う次元の話なのです。
巷にあふれているあやしいコンデンサーチューンなんかとは一緒にしないでください。

↑ウルトラバッテリーのキャパシタとホットイナズマの類のコンデンサーはその容量が桁違いです。
こんなインチキまがいな商品と比較できるものではありません。
●私も次回のバッテリー交換ではこのウルトラバッテリーを検討するかもしれません
今まで書いてきましたように、この「キャパシター効果」が気になって仕方ないので、すぐにでも
交換してみたいところですが、なにせ今のカオスもまだ3年も使ってないので、交換は当分先に
なりそうですね。 と言うか、それまでの間に他社からも似たようなバッテリー、あるいはもっと
新しい仕組みをもった高性能バッテリーが出てくるかもしれませんので、それはそれで楽しみでは
あります。 以前にも書きましたが「バッテリーも立派なチューニングパーツ」ですからね。
個人的には「大容量キャパシタ内蔵CAOS」とかパナソニックから出てくれるとありがたいんです
が、このキャパシタ内蔵技術は古河電池の特許技術らしいので他社は真似できないんですよねぇ。
まあ、特許なんていくらでも「抜け道」はあるので、きっと他社も似たような製品を出してくると
思いますので、さらに高性能なキャパシタ内蔵バッテリーが出てくることを期待したいと思います。

↑アイドリングストップ車用バッテリーは独自の規格名称がありますが、もちろん従来のバッテリー
とも互換性があります。 このウルトラバッテリーではJA22ジムニーの場合は「M-42R/B20R」
あるいは「N-55R/B24R」が適合になります。

↑鉛バッテリーもどんどん進化を遂げていきますね。 現在私の使っているカオスもすでに型遅れの
スペックになってしまいましたし。技術競争は良いことだと思います。

ちなみに、私はバッテリーは「できるだけシンプルで奇をてらわないスタンダードなもの」がいちばん
だと考えています。 私も過去にはOPTIMAイエロートップのB24サイズとか使ったことありましたが、
見事に「内部ショートで突然死」した苦い経験があるので、あまり特殊なバッテリーは信頼性の面から
敬遠したいです。最近ではリチウムイオンバッテリーなども出てきているようですが、リチウムイオン
はその特性として大電流を瞬時に取り出せないという欠点があるため、今回のキャパシタ内蔵バッテリー
と比較したら性能面で大きく劣ると思われます。 その点、このウルトラバッテリーは従来からの液入り
鉛バッテリーをベースにしていますので、信頼性も高いと思います。