ステアリングカップリングのリジッド化
ステアリングの応答性を鋭くします

●今回取り付けたステアリングカップリング。 本当は完全自作する予定で寸法取りまで行なった
のですが、偶然にもネットオークションにて個人製作のものを発見、送料込み2000円と1から造る
よりも安かったので購入しました。 でも、そのまま付けたのでは面白くないので、穴開け加工
して軽量化、面取りをしてからハードクロームメッキを施して仕上げました。
ちなみに厚さは8mm、材質はSS400のようです。
●まず、ステアリングカップリングというパーツについてですが、これはどのクルマにも必ずついて
いるもので、要はラバーを使用した緩衝継手です。 このパーツの目的は大きく別けて2点。
1つめは走行中のボディやフレームのねじれや歪みによってステアリングシャフトにかかる力を吸収
してシャフトを破損や変型から守ること。 2つめは走行時に段差を乗り越えた時などにタイヤから
入力される反力(キックバック)をラバーブッシュの変型によって和らげ、ステアリングに伝わる衝撃
を緩和することです。
●しかし、逆に言えばこの変型によってステアリングの切りはじめのレスポンスをスポイルしている
ことにもなりますので、このパーツをより硬い材質のものに交換することにより、ラバーのときにあった
変型をなくし、とくに初期の応答性を向上させ切り返しやスラローム等のレスポンスをより善いもの
にするということです。
●下の写真はノーマルのカップリングです。 繊維によって強化されたラバー製で、硬さとしてはタイヤ
のゴムと似た感じです。

●で、下の写真が交換した今回のスチール製のカップリング。

●装着時の注意点ですが、ポイントはホーシングにガレージジャッキをかけてフロントタイヤを若干
浮かせてステアリングを自由に切れるようにしてやれば、シャフトを回転させながらできるので非常に
楽です。 あと、取り付け時にはスプラインの部分を締めているボルトも緩め、前後方向の自由度も
考えて締めましょう。 また、本締めする際にはステアリングを左右に回転させながら少しづつしめて
いき、なるべく同心が取れるようにして締めることも重要です。
●交換後のフィーリング。
やはり、ステアリングの切りはじめのシャープさは格段に上がりました。 切り返しやS字カーブでの
ハンドリングでハッキリと差が出ます。 オフロードではあまり関係ないかも知れませんが、オンロード
での運転は楽しくなる感じです。 また、カップリングを取り去ったことで懸念されたステアリングへ
のキックバックや路面からの振動伝達ですが、ほとんどノーマルと変わらない感じです。 不快感は
まったくありませんでした。
●注意点
ただし、この改造は1つ留意しなければならないことがあります。 まぁ、これに限らず改造行為は
必ずメリットとデメリットが共存するものですが、今回の場合のデメリットとして考えられるのは、
上にも書いたカップリングの役割の1つめ、つまりボディ、フレームの歪みによって生じる力を吸収
する部分を無くしてしまうわけですから、当然ながらステアリングシャフトに無理な力が加わること
です。
ジムニーはステアリングギアボックスがフレーム側に、ステアリングコラムはボディ側に固定されて
いますので、構造上そういった歪みが生じやすい車でもあります。
この改造によってどのような弊害が出るかは長期乗ってみないとわかりませんし、ましてや車の使い方、
走るステージによっても大きく変わってくるでしょうから一概には言えませんが、クロカン走行など
大きくシャーシを歪ませるような走り方をする方はノーマルのままのほうがいいと思います。
ハードな走行で激しい変型が加わるような乗り方をする場合、最悪はステアリングシャフトが押されて
バルクヘッドが変型してしまうなどのダメージを負うことも考えられますので。
ラダーフレームはモノコックフレームのボディとは考え方がまったく違い、むしろ積極的にシャーシを
しならせることで走行性能に利用しようとする部分がありますので、モノコック車では常識とされる
ボディチューンが通用しないことが多々あります。
<2012/9/2 追記>
この強化ステアリングカップリング使用により重大な事故に繋がる危険性があることが判明しました。
詳しくは「ステアリングギアボックスの交換」のページを参照ください。