エアファンネルの製作

クリーナーケース内部にファンネルを設置しました。


↑製作したエアファンネル。

●私の場合は純正クリーナーケースをインテークチャンバーとして利用していますが、このケースから

サクションパイプへの繋がり部は純正のままなので、この繋がり部は角になっています。

このパーツは、この角になっている部分をカールファンネル形状とし、実際の口径以上に空気を吸える

ようにするものです。

 

●パイプの端面が鋭角の場合は、その部分で空気の流れが切断されてしまうため、たとえばφ60mmで

あればその口径の前面にある空気を吸うのが精一杯ですが、これをカールファンネルとすることで

極端な言い方をすれば、パイプ内径が無限大に広がったのに近いかたちになりますので、そこに負圧に

よる流速が加わることで実際の口径の何倍もの面積分の空気を吸い込むことができるようになります。

これがファンネルによる効果です。

とくに、ジムニーのエアクリボックスのようにサクション吸入口がボックスの壁面に近い場合は、

ギリギリまで口径を広げるよりも、ファンネルにしたほうが実際の吸入量は有利な場合があります。

エンジンのバルブもそうですが、壁面に近い部分にはデッドエリアが生まれますので、実際の口径

よりも意外に吸えていないものなのです。

そのためにもファンネルのRは途中で切らずに、できるだけ大きなRで裏側まで回り込むようにカール

させてやることが重要になります。 今回は内径部から平均10Rにて約270度まで回りこませました。

 

ただ実際には最適な長さ、形状などは流体力学の領域ですので、理想を追求すればこのような単純な

形状ではなく、もっとも効果を出したい領域に最適な長さや角度(一般的には約12度〜14度のテーパー

が良いと言われています)にしながらRで繋がないと(このRもあまり小さかったり大きすぎると空気の

剥離を起こすので、最適値は変わってきます)ならないのですが、今回の場合はあくまでも純正ケース

内に収めるうえで、限られた寸法と形状からできるだけ大きなRをとれるようにするとともに、さらに

ケース壁面からなるべく離して中央部に近くすることでファンネルを最外径からさらに裏側まで回り

込ませるという「カールファンネル」形状とすることを優先し、できる範囲での効果を狙いました。

唯一、心残りなのはケース端面との隙間の無さから、一面をカットしなければならなかったことですが、

それでも充分にファンネルの効果は発揮できると思います。

 

ちなみに材質はA5056、表面処理はなしです。 外から見えるパーツでもありませんし、強度も不要

なので、ジュラルミン系よりも耐蝕アルミである5056のほうが酸化に強いためです。

内径およびR部分はバフ磨きしてあります。


●取り付け

↑取り付けたところ。

●取り付けは内部から穴にハメコミ(軽い圧入)、接着剤で固定するという方法です。

このハメコミ部の肉厚は最小限にしたいため、できるだけ薄く(0.75mm)製作しました。


●インプレッション

微妙なデーター(負圧測定やフローテスト等)を取れば特定の領域でのファンネルの効果を確かめ

ながらおこなうことも可能だと思いますが、さすがにこの程度で実走で体感的に劇的な変化を感じる

のは難しいですね。

まず、普段の街乗りでもっとも使用する3000rpm〜5000rpmでのトルクの盛り上がりが若干

スムーズになったような気もしますが、このくらいの変化ではプラシーボの領域を出ていないと

思います。

ところが驚いたのはフルブーストに達したときで、全開加速したときに、EVCの設定はまったく

変えていないにもかかわらず、それまで最大ブーストは1.4k〜1.45kを指していたものが、一気に

1.5〜1.55kと、実に0.1kほども上がってしまいました。

このことは即ち、サクション部分の抵抗の低減および効率の向上によるコンプレッサーの吸入抵抗の

低減によるものと言えます。 つまりそれだけ「回りが軽くなっている」ということになります。

 

製作段階では多少は効果があるかな、という程度で考えていたのですが、ここまでハッキリ数値的な

変化が出るとは思いませんでした。 やはりファンネルの効果はあったと言わざるを得ないでしょう。

ターボコンプレッサーのいわゆる「S加工」の効果も相当なものですから、ファンネルというのは

真面目につくればつくるだけの効果があるものなのかも知れません。

いずれにしても、数値に表れるほどの効果があるとは思っていなかったのでこれは嬉しい誤算です。

もちろん、再度EVCのダイヤルを調整して今まで通りのブースト圧に再設定しました。

このことを逆に考えると、今までよりもEVCのボリュームを落としても今までと同じブーストが確保

できるということは、それだけターボ(コンプレッサーホイール)に対しての負担が減ったということ

が出来ますので、タービンの耐久性にも有利に働くでしょう。

 

実際、固定ファンネルは仮に理想的な形状で造れたとしても、全領域で効果があるということ

はなく、特定の領域でしか最大の効果は得られませんので、少しでも変化として感じることが

できればそれでOKと思ったほうがいいと思います。

そういう意味でも、計器の上で変化があったというのは大きな変化と言うことができると思います。


えんいー! ヽ(´ー`)ノ~~~