2016年4月20日に新しく施行されたマフラーの音量規制について

なんかネット上では誤解を招きかねない記事が多いのでまとめてみます


●今年の4月20日、国土交通省からまた「新たなマフラー音量規制に関する法律改正」が施行されました。

これは「2010年に施行された加速時騒音規制のマフラー認証制度」よりさらに厳しい内容となっており、

平成28年10月以降の生産車(新型車)から適用されます。

 

●しかし、これについてネット上の記事で非常に誤解を招くような、読者をミスリードしかねない記事が

散見され、それを鵜呑みにしてしまっている人も少なくないようなので、ここで私自身が確認した正確な

内容をハッキリと書いておきたいと思います。


カービュー(レスポンス記事)に載っていた「誤解を招きかねない記事内容」

↑これはカービューに載っていた記事ですが、この文章だとまるで「使用過程車、つまり現在乗って

いる車のマフラーも新しい認証を受けたマフラーに交換しないと保安基準に適合しない、つまり

今のままでは車検に通らなくなる」というふうに受け取られてしまい、勘違いしてしまうユーザーが

多く出てしまう危険があります。 これは記事の書き方があまりにも悪すぎます。ハッキリ言ってこの

記事を書いたライターはバカすぎです。

 

しかし現行車のユーザーさんは何も心配は要りません

私はこの件についてしっかりとした確証と確認を得るため、わざわざ国土交通省の担当者に2回も電話

で問い合わせて、この「使用過程車についての扱い」について詳細に今回の改正内容について聞いて

みました。 ちなみに、相手はお役所さんだからぞんざいに扱われるかと思いましたがそんなことは

なく、とても丁寧に説明していただきました。


まず、今回の法律改正の概要は以下の通りです

↑今回の新たなマフラー規制の概要ですが、かいつまんで書くと、従来はどんな車種でも一律何dB

(デシベル)というふうに規制されていたものが、H28年10月以降の新型車からは「それぞれ新車時の

車種別(型式認定別)に個々に加速時騒音や近接騒音が決められ、それをオーバーしたらNGとなる」

というものです。 つまり、それまで一律であった「絶対値規制」をやめて、その車種ごとに新車時の

音量を基準とする「相対値規制」に移行するということです。 当然、アフターパーツのマフラーにも

これが適用されますので、つまるところ「社外マフラーであっても、純正マフラーと同じ音量か

それ以下でなければ保安基準に適合しなくなるため車検に通らなくなる」ということなのです!

つまり、今までは社外マフラーは純正マフラーより多少音量が大きくても許されていたものが、今年の

10月以降の新型車からは「純正より音の大きくなるマフラーは一切ダメ!」となるわけです。これは

アフターパーツのマフラーを製造しているメーカーからすれば「非常に厳しい」内容となっています。

そのうえ、それを公的機関で試験して証明をもらわなければならないわけですから、現行のマフラー認証

制度よりも一段と厳しくなるわけです。 また、ユーザー側からとしても今後は「純正より音を大きく

したいからマフラーを変える」という選択肢がなくなってしまうわけなのです。 当然、ワンオフマフラー

についてもこれは同じことで、ワンオフで製作した後にJARIなどの公的機関で加速時騒音等の試験を受けて

認証を得なければならないわけです。これはワンオフマフラーを生業にしてきた業者にとっては大ダメージ

となってしまうでしょう。

 

しかし、現在使用中の車にはこの新しい規制は適用されませんので安心してください

↑ちょっとややこしい文面ですが、要約すると過去の車についてはここで書いてある「絶対値規制」が

適用されますので、純正マフラー、社外マフラー関係なく「その車が製造された当時の法律で定められた

近接騒音をクリアしていればまったく問題ないのです」。 たとえば、私のJA22ジムニーの場合はH9年

規制ですから、従来通り近接騒音103dBをクリアしていれば今回の新たな規制にはまったく抵触せずに

合法となるため、今まで通り車検をパスできるというわけです。

つまり今回の新たなマフラー規制はH28年10月以前の車には遡って適用される心配はないということです。

ですので、現在、車検に通るスポーツマフラーを付けている人はまったく違法性を心配する必要はなく、

そのままでOKなのです。 なお、新型車ではなく継続生産車については平成33年9月1日以降の生産車から

適用されることになります。

 

さらに紛らわしいことが書いてありますがこれも心配要りません

↑この文面がまた非常に紛らわしく、これだけ見ると「使用過程車すべてが今回の新たな規制にクリアした

マフラーに換えないといけない」と捉えられてしまいます。ですが、これについて私が国土交通省に問い合

わせて確認したところ「これはあくまでも平成28年10月以降に生産された使用過程車」という意味という

ことですので、現在乗っている車、あるいはH33年9月1日までに購入した継続生産車については適用されない

ので、現状で車検に通る合法マフラーであればまったく心配は要りません。

 


それにしても国交省のこのポスターを見て思うこと…

↑国土交通省が作成したこのポスターを見てなんか違和感を感じませんか? 普通ならこの手の不正改造、

爆音規制についての警鐘なら描かれる人物は「いかにも暴走族っぽい若者」だと思うのですが、この絵では

どう見ても「ただの車好きのオッサン」ですよね(笑)。 要するに、今回のこの規制のメッセージを伝え

たいターゲット層は「若い頃に車のチューニングにハマってそのまま今でも車を弄っている40代中心のまさ

に私の世代である」ということなんだと思います。 こういう点から見ても「若者の車離れ」がよくわかる

ような気がしますね。 今の若者は車の改造なんかに興味がない人が多いですし、そもそも車を所有したり

ましてやチューニングやカスタマイズにお金をかけられるような人が少ないですからね。

 

まとめ

どうでしょうか、今回の新たなマフラー騒音規制の概要がおわかりいただけたでしょうか。 しかし、

今後はもう「純正マフラーより少しでも音量の大きいマフラーはすべて違法となってしまう」

ですから、変な話ですが、純正マフラーより「いい音」のする社外マフラーを装着したい人は今年の10月

以降の新型車を購入する場合は諦めないとなりませんね。 ただ、個人的意見としては車よりもオートバイ

のほうをもっと規制を厳しくしないと騒音公害の低減にはならないと思いますよ。とくに車検のない250cc

以下のビッグスクーターはほんとやりたい放題の改造車が多く、爆音を撒き散らしていますので、これを

なんとかすべきではないでしょうか。 私は今後は250ccクラスのバイクにも車検を義務付けるべきだと

考えています。 車だけを厳しく規制したって意味がありませんよ。

 

しかし、正直な気持ちを言うと車をチューニングするうえにおいて「サウンド」っていうのも重要な要素な

だけに、それが僅かでも純正以上にしてはいけないとなることはクルマ好きにはちょっと寂しい話ですね。

クルマ社会全体としては昔より静かになっていると思うのですが、それより一般の人達が騒音に対して敏感

になりすぎていることがこういう流れを作っているような気がします。

 

<2016/7/5追記>

本文中で「純正より音量の大きくなるマフラーはすべてNG」と表記していますが、正しくは「マフラーの

劣化を考慮し、新車時の音量より最大5dBの音量増加までは許容範囲とする」となる模様です。


えんいー! ヽ(´ー`)ノ~~~