アイデアツール「エンジニア製 ネジザウルスRX」を実際に使ってみました
M6からM8くらいまでのサイズのボルト、ビスには有効だと思います

●詳細な理由はまたの機会に書きますが、私のJA22ジムニーのフロントバンパーのレインホースメント
(バンパーメンバー)を近いうちに交換しようと考えています。 そのためには、このメンバーとバンパー
本体(というか本来はメンバーのほうがバンパー本体で、表面の樹脂バンパーは正確にはバンパーカバーと
言うのですが)を分離しなければなりません。

●ジムニーの純正バンパーの構造

↑バンパーカバーの上に描かれている青い金属製の「骨組み」がバンパーレインホースです。 それで、この
バンパーカバーとメンバーはほとんどがプラスチック製のいわゆるプッシュリベットで留まっているのですが、
左右の下部2箇所のいやらしい位置だけなぜかプラス頭のネジ(6の部品)が使われているのです。で、これが
モロ雨水などが流れ込んでくる位置にあるため、この20年の間にすっかり錆び付いてしまい、外れなくなって
しまっていたのです。

↑バンパー裏側、左右2箇所のネジ。ボロボロに錆び付いていて見るからに回りそうもありません。これを今回
どうにかして外そうというわけです。 そうしないとバンパーカバーとレインホースが分離できません。
●まずは正攻法で各種ドライバーで挑戦!
まず前日からネジを緩める定番作業である浸透潤滑剤をたっぷりネジに吹きかけておきます。

↑以前にも紹介しましたが、使用したのは石原薬品、ユニコンの「強力浸透ねじ緩め411」です。 これは有名
なラスペネよりさらに浸透力が強い優れた製品です。緑整備センターでも愛用のプロも認めるケミカルです!
●そして翌日、ドライバーで外すことを試みます

↑使用した各種ドライバー。まずは通常のドライバーからはじめて、ラチェットレンチのドライバービット、
最後はインパクトドライバー(ショックドライバー)まで試しましたが、結局プラス溝がバカになっただけで
ビクともしませんでした。さすがに疲れました…さあ、困ったぞ。

●さらにバイスグリップやプライヤーなどでも挑戦しました

↑プライヤーとバイスグリップ(バイスプライヤー)でも挑戦しましたが、やはり掴む厚みがないため、ガッチリ
とクランプできず、外すことはできませんでした。

普通ならこうなったら適当なナットを溶接して取るという方法もありますが、バンパーが金属製ならその方法も
ありですが、PP樹脂製なので熱をかける方法は使えません。 そうなるともう「電動ドリル」で穴をあけてネジ頭
を取ってしまうしかないのですが、今回はその前に試してみたい工具があったので、それで再チャレンジすること
にしました。
●新兵器登場!!「ネジザウルスRX」

↑(株)エンジニア製の「ネジザウルスRX」、品番はPZ-59です。
ネジザウルスシリーズにはいくつもの種類がありますが、その中でも「最新、最強」なのがこの「RX」です。
定価は3千円以上しますが、ネットで安いところを探せば2千円台前半で購入できます。

↑ネジザウルスRXの歯の部分の写真。この特殊な形状が特許技術らしく、頭の低いネジでもガッチリと咥え込む
らしいです。ちなみに対応ネジ頭部径は3mmから15mmと広範囲です。 この歯の部分の焼き入れ硬さはHRc60
ほどもあるとのことなので、たとえばクロモリ製の強度区分12.9のキャップボルト(HRc35程度)でも滑ること
なく使えるでしょう。ちなみにこのネジザウルスの材質は炭素工具鋼ということなのでおそらくJISで言うところの
SK材かSKS材でしょうね。
●うまくいくかちょっと半信半疑ですが、実際に使ってみます

↑このようにバンパー裏のネジ頭部(頭の厚さは1mmほどしかない)にガッチリと咥え、握力をしっかりかけて
左回転方向に回してみると…なんと
回った!!!!!
凄いぞネジザウルス! ちょっとストレーキが邪魔で回しづらい場所ですが、たしかに少しづつ回っていきます。
ネジ部まで錆び付いているので、緩めば軽くなるというわけではなくずっと回転は重いのですが、確実に少しずつ
回って外れてきました。
●そして、ついに外すことに成功しました!

↑時間はかかりましたがついに錆び付いて固着したネジを外すことに成功です!

↑さすがに握力が限界になりましたが、左右2本のネジを外すことに成功!ネジザウルスRXは素晴らしい仕事を
してくれました!これは眉唾ものではない正真正銘の素晴らしいツールです! こんなに錆びついてボロボロに
なったネジを外してしまうのですからね。 これはドライバーなどでは絶対に外せません。

●そして外したネジに替えてステンレスボルトで締めておきました

↑市販のステンレスボルトに大径ワッシャーとスプリングワッシャーを入れたもので代用。

↑もちろん、ネジ部にはカジリ防止の銅グリスを塗ってから締めました。 これでいつでもバンパーメンバーの
交換が可能になりました。 あとはそのドナーとなる純正バンパーAssyをヤフオクで探して安くてかつ状態の
良いもの(錆びの少ないもの)が出たら落札するだけです。まぁ、新品の純正部品がそれほど高くなければ純正
新品でもいいのですが、おそらくもう生産廃止になっているでしょうねぇ。いちおうディーラーで調べてはみます
が。 冒頭でも書きましたが、なぜバンパーレインホースメントを交換するのか、その理由はまたの機会に書き
ます。まぁ、べつに現状のままでも機能、性能に問題はないのですが…
●<おまけ> 対決!「マックガードナンバープレートロックボルト」 VS 「ネジザウルスRX」

↑ナンバープレートロックボルトの代表格とも言えるマックガード(McGard)製ナンバープレートロック。
自動車メーカーの純正オプションでも取り扱っているほどの信頼性のある製品で、専用キーアダプターが
ないと取り外しができないナンバープレート盗難防止ボルトの定番商品です。 MADE IN USAです。

↑多数の専用キーパターンがあるためナンバープレートの盗難防止に効果的とのことです。 ですが、今回は
これをネジザウルスRXで外せるものか実験してみました。

↑マックガードナンバープレートロックボルトをしっかりとトルクをかけて締め付けます。 大径ワッシャーが
挟んであるのは、ネジザウルス先端でナンバープレートに傷がつくのを防止するためです。

↑マックガードの頭部にネジザウルスをしっかりとくわえ、左回転に回すと…

↑あらら、いとも簡単にマックガードナンバープレートロックボルトは外れてしまいました。 その後、もっと
強いトルクで締めて試しましたが、マックガードは簡単にネジザウルスで緩めることができてしまい、この勝負
は「ネジザウルスRXの圧勝!」に終わりました。
●<結論> マックガードはナンバープレート盗難防止にはまったく役に立たない!

↑マックガードナンバープレートロックボルトを使用している皆さん、残念ながらハッキリ言ってこんなものは
ネジザウルスRXの前では何の防犯効果もありませんよ。 まぁ、これに限らず市販されているナンバープレート
盗難防止ボルトのほとんどはネジザウルスRXで外すことができてしまうでしょうね。 つまり、市販のナンバー
プレート盗難防止ボルトのほとんどは気休め程度にしかならないということです。
●まとめ:ネジザウルスRXの総評

私も使うまでは半信半疑でしたが、いざ使ってみたら「こいつは本物だ」と確信しました。 たしかにあまり
太いネジには無理で、使えるのはせいぜいM8サイズくらいまででしょう。ですが、この工具はひとつ持って
おくといざというときに活躍してくれるものと思います。 とくに私のジムニーのような「旧車」オーナーの
方には強い味方かもしれません。 値段も安いですし、普通のペンチとしても使えますので言うことなしですね。
ただ、前述したようにネジザウルスにはいくつもの種類がありますが、やはり私のオススメはこの「RX」です。

↑ネジザウルスシリーズの比較表。用途によって大きさや先端形状の違いがありますが、現時点で「最新、最強」
なのはやはり「RX」ですね。 なお、ネジザウルスRXには硬質クロームメッキなどの表面処理はされてないので、
保管時にはCRC 5-56などの防錆油を吹いておかないと錆びてきてしまいますので注意してください。

注記) 今回のマックガードナンバープレートロックボルトがネジザウルスRXで簡単に外せるというのは
取りようによっては「犯罪を助長している」と捉える人もいるかも知れませんが、私が言いたいのは「防犯
のためにはまず敵を知らなければならない」ということです。 マックガードをつけて「これで安心」など
と呑気に考えている人に警鐘を鳴らしていると受け取っていただきたいのです。