O2センサーの交換の続き(フィードバック時の動画つき)
O2センサーは互換性はあっても性能、特性はどれも同じではないようです
●前回のO2センサー交換で使用したNTKの純正互換O2センサーですが、たしかに普通に使っている限り
ではなんら問題なく使用できます。 しかし、ごく限られた条件下においてやや不自然な反応というか、
レスポンス面で違和感を感じることに気づきました。
具体的には、普段の街乗りで流れにのって巡航しているとき、アクセルを完全にオフするわずか手前で
一定のパーシャル状態からごくわずか踏み込んだ際に、O2センサーからのフィードバック制御が若干
遅れる感じになる「空白時間」を感じるのです。 ほんとの僅かなので気にしなければどうでもいいもの
ですし、強く加速したいときはフィードバック領域を抜けるようにアクセルを大きく踏み込めばいいだけ
の話ではあるのですが、私はどうしてもこの僅かな領域での微妙な現象がアクセルワークとトルク感が
一瞬とはいえ一致せず違和感が出るのが気になっていました。
べつに走行に支障が出るとか、吹けないとかではないのですが、何か「違和感」がある感じなのです。
これはやはりこのセンサーがあくまでも補修用の汎用品であることから、厳密にはこのK6AエンジンやECU
に最適化されていないことから微妙に相性が合わず、若干のミスマッチが生じるためだと思われます。

↑NTKセンサーの箱にもこのように「純正部品と完全な互換性は保証しない」と書かれています。
考えてみれば当然なのですが、このO2センサーやA/Fセンサーというのは各エンジンごと、各車ごとに
純正部品も細かくわかれています。 本来ならコストダウンや合理化を考えれば共通にしてしかるべきだと
思うのですが、あえて細かくわけているのはやはりそれぞれのエンジンごとにセンサーの取り付け位置や
ターボ、NAの違い、ECUの違いなどで統一できない理由があるものと考えられるのです。 そう考えると
市販で安く売られているこのNTKの純正相当品のO2センサーや、BOSCHの汎用ユニバーサルセンサーなどは
「使えることは使えるが、そのエンジンにとって最適であるとは言えない」ということになるのです。
ですので、もし完璧にエンジンとのマッチングにこだわるのならば高くてもメーカー純正のO2センサーを
使用したほうがベストと言えるのかもしれません。
「安かろう悪かろう」ではありませんが、非純正の安価な製品を使う場合はどこかしらに妥協が必要になる
という可能性もあるということです。
ですので、高い授業料にはなってしまいますが、あらためてスズキ純正部品のO2センサー(18213-83CA0)
を購入し、汎用センサーとの比較をすることにしました。
●あらためて購入したO2センサー(酸素センサー)

↑ 3つのO2センサー。 向かって右が前回つけたNTKの汎用センサー、中央がそれまで使っていた
寿命を迎えて外した純正センサー。 そして左のきれいなのが今回新たに購入したスズキ純正部品
(18213-83CA0)のO2センサー(オキシジェンセンサー)です。
寿命を迎えたセンサーと、今回購入した純正品は形状はまったく同じです。しかしNTK汎用センサー
だけは本体胴部の形状が異なっています。
価格は2005年に交換したときより上がっていまして約31000円となっていました。自動車メーカー
は生産終了した古い車のパーツほど価格を次第に上げていくので仕方ありませんが、高いです。

↑今回購入した純正センサーも同じくNTK製でした。 しかし汎用センサーとはやや形状が異なり
ます。 取り付けネジ部や先端部の形状、寸法は同じなのですからこの部分も形状など統一しても
いいと思うのですが、わざわざ変えてあるということはやはり汎用品と専用品は「何かが」違うの
だと思います。
●交換

↑装着したところ。 もちろんECUリセットも同時におこないます。
●O2センサー交換後の変化
純正センサーに交換してしばらく走るとリセットしたECUがフィードバックのための学習をはじめます。
ただ、この学習というのはすぐに終わるわけではありません。 メーカーやそのエンジン、ECUによって
異なりますが、リセットしてからエンジンをかけて走行し、エンジンを止めて冷やし、またエンジンを
かけて走行し…というのをだいたい10回くらいはくり返してさまざまなアクセルワークや回転域での
学習を記憶していくようです。 ですので、毎日のように車を使用する場合でも完全に学習を済ませて
落ちつき、制御が安定するにはだいたい1週間から2週間ほどはかかるということになります。
もちろん、一度この初期の学習を終えたあとにもECUは常にO2センサーからのフィードバックをループ
しておりますので、学習の状況は常に最適なパターンに書き変わっていきます。
そのうえで今回の純正O2センサーですが、やはり汎用センサーとは異なるようで、冒頭に書いたような
「違和感」は出ておりません。 滑らかに自然な感じでトルクが出てくれているという感じです。これが
センサーの個体差によるものなのか、根本的にセンサーのモデルの違いによるためなのかはわかりません。
しかし、それでは純正センサーがすべての面でベストなのかというとそうでもありません。 ECUの学習
が進んで落ちついてくるとよくわかるのですが、純正センサーはなんとなく発進時やシフトアップした際
のトルクがいまいち不足する感じなのです。 信号などの発進時や4000rpm程度まで回してシフトアップ
してクラッチを繋いだ際の「ドカン」とくるトルク感、力強さは明らかに汎用NTKセンサーのほうが上なの
です。 それに比べると純正センサーはいまいちフィードバック領域での力が感じられません。
つまりまとめると以下のようになります。
●スズキ純正O2センサー… 全体にスムーズで自然な吹けあがり。 ただしトルク感にやや欠ける。
●NTK汎用O2センサー… ごく限られた条件で若干不自然さは出ることがあるが、トルク感は純正より上。
それではこの2つのO2センサーは何が違うのかというと正直私にはわかりません。 ただ、結果として
明らかに異なるエンジン特性になることだけは間違いありません。 これはあくまでも私の推測であり、
自分勝手な仮説ですが、純正のO2センサーは今から15年以上前の設計です。 それに対して汎用のNTK
センサーはおそらくセンサー自体の設計がより新しいものだと推測できます。 つまりセンサーの世代が
違うのです。このことが2つのセンサーの違いとなってあらわれているのではないかと。
私はセンサーの「レスポンス」が違うのではないかという気がするのです。 実際、後述する動画の空燃比
モニターの動きを見ていても感じるのですが、フィードバック制御時のバーグラフの動きが汎用センサー
のほうがやや速い気がするのです。 つまり、純正センサーよりNTK汎用センサーのほうがレスポンスが
いいぶん、より速くトルクが立ち上がるのではないかと… もちろんこれは憶測にすぎませんので、全く
確証はありません。ただ、体感的には明らかに違うのです。
●O2センサーフィードバック運転時の様子

私がつけている「簡易空燃比モニター」はマップを直接読む領域ではLEDの点灯がほぼ固定されます
が、フィードバック時のようにO2センサーからの電圧信号で常にECUが補正しているときは小刻みに
表示が上下して、いかにもコンピュータが頑張って理論空燃比に制御しようとしてるのがよくわかり
ます。 下の動画はアイドリングでのフィードバック運転時の表示(点灯)の動きの様子です。
↓Youtube画像(約31秒)
O2センサーからのフィードバック領域(アイドリングや低回転、低負荷運転時)ではこのような感じ
で常にセンサーからの電圧はパルス的に上下しています。これが正常な状態です。
O2センサーが劣化したり故障や不良になったりすると、この表示がまったく点灯しなくなったり、
点灯が極端に低くなるとか、途切れ途切れになったりするのでセンサーの異常を知ることができます。
<参考>

ボッシュ製ユニバーサル(汎用)O2センサー等を使用する場合の4線コードの識別は以下の通りです。
●白線--ヒーター線(プラスorマイナス)
●白線--ヒーター線(プラスorマイナス)
●黒線--O2信号線
●灰色線--アース線
●まとめ
今回はまたいろいろと勉強になりました。 結果として大きな出費にはなってしまいましたが、そのおかげ
でO2センサーが違うとエンジン特性も大きく変わるということを勉強できました。 ですのでこれは今回
学んだことに対しての授業料として考えるしかないでしょう。
とりあえず、私のJA22ジムニーに限らず、他の車種でも今回のようにO2センサーやA/Fセンサーが故障した
際、交換する場合には次の2通りのやり方があるということになります。
ひとつは、多少の違和感が生じたとしてもそれは我慢するとして、安価なNTKやBOSCHのユニバーサルタイプ
の汎用センサーを使用する方法。
もうひとつは、妥協せず完璧なマッチングを求めるのなら高くても自動車メーカー純正のセンサーを購入して
使用する方法です。 どっちを選択するかは個々の考え方や予算次第になるかと思います。
ちなみに、私はどちらのセンサーにするか悩んだ末、最終的に「トルク優先」で社外のNTK汎用センサーでいく
ことにしました。 このセンサーのトルク感を知ってしまうと純正センサーではどうしてもトルクが足りなく
て我慢できないのです。 ほんとに発進時やシフトアップしてクラッチを繋いだ瞬間のトルクがまったく違い、
純正センサーはアクセルをやや大めに踏みこまないと加速しないのに対して、汎用センサーのほうはちょこっと
アクセルを開けるだけでググッと加速してくれるという感じで力強いのです。
O2センサーは安いものではないのであまり多くの種類を試す人はいないと思いますが、もしお金に余裕のある人
は数種類のメーカーのO2センサーを用意して試してみてください。 絶対に違いが出るはずです。
もし前述の私の推測が正しければ、古いエンジンに新しい設計のO2センサーをつけるとレスポンスやトルクが
向上するのではないかという気がします。

↑結局スズキ純正センサーは外し、NTK汎用互換センサーに落ちつきました。 純正よりこっちのほうが
街乗りでもっとも使用する領域でのトルクがあり、乗りやすいのです。 アクセルの踏みはじめや、僅かに
アクセルを開けたときのトルクの出方が明らかに純正センサーよりこのNTK汎用センサーのほうが上です。