アルトワークスRタービンの装着
アルトワークスR(HB21S/K6Aエンジン)のタービンを装着しました。
●ワークスR(アルトワークスの競技用ベース車両)のタービンをさっそく取り付けました。
まずは排気温度計のセンサーをつけるためにタービンにRc1/8(旧規格名はPT1/8)のタップを加工。

●排気温度センサーの取り付け位置について
センサーの位置は非常に重要です。 一般的にはすべてのシリンダーからの排気が最も集中する集合
部分につけるのが最適です。
エンジンに近い(排気ポートに近い)ほうがいいと言う方もいますが、あまり近すぎるとアフター
ファイヤーによる影響を強く受けますので、実際の排気ガスの温度に対して誤差が大きくなりますし
なによりセンサーの寿命が縮みます。 逆に遠すぎると全体に温度が下がりすぎ参考となるデータに
なりにくい場合があります。
理想はエキマニの集合部なのですが、今回は作業の便宜上タービンハウジングに直接取り付けました。
K6Aの場合エキマニ自体が短いのでこの程度の距離なら誤差程度と考えておけば良いでしょう。

●まずはタービン周囲のものを外していきます。 ジムニーはほとんど上から作業ができますので楽です。

●タービンを外したところ。 見てわかるとおり、アウトレットパイプは残したまま外せます。
いちばん面倒なのは上側のオイルパイプのバンジョーでしょうか。 ここは手が入りにくいのです。
車体の下にもぐって行なう作業はオイルリターンパイプを外すときだけですのでジャッキアップ
の必要もありません。 なお、エキマニにクラックは見られませんでした。

外したノーマルタービン(右)と、これから取り付けるワークスRタービン(左)のコンプレッサー側。
一見するとノーマルタービンのほうが口径が大きく見えますが、これは入り口がテーパー状になって
いるためにそう見えます。 内部のタービンホイールの径はRタービンのほうがかなり大きいです。
ちなみにノーマルタービンにはHT-06-3Eと刻印がありました。

●圧倒的に違うのは排気側。 一目瞭然で左側のRタービンのほうがホイール径、ハウジングサイズとも
大きいのがわかります。 これだけデカければ高回転、高負荷域での抜けの良さが期待できます。
測ったわけではありませんが、どうも排気側はHT-07と同じサイズのようです。 排気A/Rは12。
当然スズキスポーツのN2タービンRHB31よりもタービンホイール、ハウジングともかなり大きいです。

●アウトレット取り付けボルト、タービン取り付けボルト、シュラウド取り付けボルトもすべて
新品に交換。 すべてのボルトにはスレッドコンパウンドを塗ります。 こうすることで錆や
焼き付きの防止になりますので、次回ボルトを外すときに楽になります。

●何の加工もなしにそのまますんなり載ってしまったワークスRタービン。 すべての取り付け寸法
はJA22純正と全く同じでした。 冷却水やオイルの配管もまったく同じです。
今回の作業で、少なくともJA22にはK6Aワークス(新規格のものはわかりません)用のタービンは
完全ボルトオンであることが確認できました。
ということは、このタービン以外にも、社外品のワークス用チューニングタービンやワゴンRワイド用
のHT-07タービンも基本的にボルトオンで装着可能と言えます。
ちなみにエキゾーストハウシングから延びている金属ケーブルは排気温度計のセンサー線です。
●ここまでの作業時間は3時間ほど。 わりと早くできました。
●さっそく試乗。 あくまでファーストインプレッションです。
まずはノーマルインジェクターのままで走ってみました。
発進から3000rpmくらいまでの非過給域はノーマルと全く変わりません。 発進が辛くなるとかトロく
なるとか扱い辛くなるとかはなくいい感じです。
さらに踏み込んでいき、3000rpmをちょっと超えたあたりから過給がかかりはじめます。
4000rpmから5500rpmくらいのノーマルではいちばんトルクの盛り上がるはずのところがフラットな
感じで、まだ充分にタービンが仕事をしていない感じです。 ブーストもまだ1kまで達しません。
この領域ではさすがにノーマルと比べるとトルクもレスポンスもやや不満はあると思います。
しかし、5500〜6000rpmあたりから豹変します。 勢いよく一気にレッドゾーンに飛び込み、凄まじい
加速をします。 ただ、ドッカンターボというよりは上に向かって伸びていくというか、押し上げていく
感じなので扱いにくさはありません。 この加速感はターボエンジンならではの力強さで気持ちいいです。
でもその加速感にいい気になってアクセルを踏み続けると、ハイギアードのJA22では3速でも120km/h
近くに達してしまうので、車高が高く不安定なジムニーではある意味走る凶器です(笑)
●ちなみにブーストが1.2Kまでならノッキングは出ませんでした。(ただし街中での加速なので、4速で
ちょっと回した程度です。そのまま踏み続ければデトネーション状態になると思います) 1.3Kになると
さすがにこの程度の加速でもチリチリとデトネーションが起きはじめます。
SFC-MULTIで濃いめにすれば多少は抑えられるようですが、所詮は圧力センサーの疑似信号で誤魔化して
いるだけなので、フィーリングは決してよくありません。 それに全開ではやはり足りなくなるのは目に
見えています。 やはり、安心して踏むためにもインジェクターの交換が必要だと感じました。
ちなみにこの時点での排気温度のピークは800度。 しかしこの程度の負荷域では参考にもなりません。
というわけで、次回のインジェクタ交換編に続きます。