アルトワークスRタービンの装着(セッティング編)
Rタービン&インジェクターでの高速道路での初走行テスト。
●街中での走行でのフィーリングはだいたいわかりましたが、果たして全開走行したときに
この状態でいいのか、ブーストはどのくらいが適当なのか、インジェクター容量は足りるのか、
N1CP+SFC-MULTIでの微調整で対応しきれるのか、排気温度はどのくらいまで上がるのか…
等々の項目を確認するためにはとにかく全開、全負荷での走行が必要なため、高速にて慎重に
踏み込んでみました。 限られた時間の中でのとりあえずの確認ということもあり、余裕を
残していますので、まだこの仕様で考えられるベストな状態までは持っていっていません。

●SFC-MULTIでの補正は若干の調整で充分なようです。 空燃比がわからないので暫定です。
ただ、濃くしすぎると点火時期の関係もありますので、調整量はなるべく抑えたほうがいい感じです。
ちなみにこのダイアルの位置はまだまだ暫定ですので濃いめになるようにしています。
これからもっといろいろ調整します。
設定したブースト圧力は1.35k。 取り付ける前からこのくらいでの使用を狙っていましたが
デトネーションも起きずまったく問題ないです。 まぁ、ジムニーとしては速いほうだと思います。

●連続全開時の排気温度のピークホールド。 約820度です。
排気温度センサーの位置が理想的な位置よりも50mmほど下流なので、だいたい30度から50度ほど
加算して考えても約850から870度。 思ったよりも上がらず、正常に燃焼しているようです。
あと、プラグもチェックしないとダメですね。 このあいだ変えたばかりですが、ここまでパワーが
上がるとさすがにあと1番手上げたほうがいいかと。
●ここで、なんでセッティングの目安として空燃比計を選ばなかったかを書きます。
A/F計が理想なんですが、トラストや東名から出ている2万から3万くらいのものは、基本的に純正
センサーと同様なものなので、14.7の理論空燃比付近の検出を重視していますので、このタイプの
センサーを使用したものは数値上の空燃比の絶対値を知るというよりは14.7に対して濃いか薄いか
という「相対値」を見るものと考えております。
ですので、もっともパワーが必要な高い負荷がかかったときに欲しい10から12あたりの数値ではやや
あてにならない面があります。 さらに排気温度によって左右されるのでかなりバラツキが出ます
ので、このへんのことを考慮に入れて数値を頭の中で補正しながら考える必要があります。
つまり、このタイプである程度正確に判断するのには経験が必要なわけです。
HKSが最近出したものも良さそうですが、あれも所詮は純正センサー使用ですから… 実際はどうなの
でしょうか。 値段から考えても悪くはないという話は聞いていますが。
相対値ではなく「絶対値」を知りたいということであれば、インテグラル社が出している10万円前後の
A/F計しかないでしょう。 これは実際に0からのセッティングでも使用されるほど、価格の割には
正確で信頼のおけるものと考えていいです。 排気温度の変化にもほとんど左右されず、優れています。
ただし、センサーがデリケートで寿命もそれほど永くはないようですが。
ですので、このタイプのA/F計でもよかったのですが、やはり価格と実際の必要性を併せて考えると、
10万出すのであればいっそのこと現車あわせでセッティングをプロに任せてしまったほうがいいと思った
わけです。 幸い、信頼できるチューナーが知り合いにいますので。
以上のようなことをいろいろ考えた末、排気温度ならば私も過去にもいくつか使用した経験もありますから、
これに私自身の体感とエンジン音を目安にセッティングしたほうが「感覚的に」掴みやすいという訳です。
もちろん厳密なセッティングはできませんが、自分では排気温度の理屈と見方はいちおう理解している
「つもり」ですので、自己責任ですし、まずはこれでいこうと決めた次第です。
ちなみに排気温度はその数字だけただ読んでも意味はありません。 重要なのは排気温度の数字、体感的
なフィーリング、エンジンの発生するかすかな音、これらを総合的に判断してエンジンが今どういう状態
にあるかを掴むことができなければこの方法は危険です。
排気温度はあくまで排気温度であり、燃焼状態をそこから推測できなければ意味はありませんので、高い
から薄くて危険とか、低いから濃くて安全とかいうものではありませんので、難しいです。
●パワーメーターI.D.の表示。

●パワーはやはり一気に上がり、写真のように110PSを表示。
誤差を差し引いても100馬力はオーバーしていると思います。 さすがはRタービンです。
ちなみにこの時はインタークーラーウォータースプレーは使用していません。
まぁ、使用しても高速域だと走行風による冷却で充分なので、数値には出ませんけど(笑)
●最高速度

●セッティング走行時のピークホールド。
決して最高速を出そうと走ってたわけではないのでまだ伸びきってはいないのですが、もっと
ちゃんとセッティングして伸びきらせれば、メーター上170km/hはオーバーすると思われます。
ちなみにこの時エンジン回転は7300rpm〜7400rpm回ってましたので、回転数からの計算では
約180km/hにもなります(笑)
因みに私のクルマは触媒付き、すなわちフロントパイプはノーマルのままですし、マフラーも
決してパワー優先のものではないので、それらから考えてもけっこういい感じでパワーが出ている
ことがわかっていただけると思います。
ただ、考えてみればジムニーの標準タイヤの速度レンジは「Q」、すなわち160km/hまでしか保証
されていないタイヤですので、このスピードでの走行はある意味非常に危険とも言えます。
それに、ドアミラーの調整部のナットを増し締めしてあるとはいえ、やはりこれくらいの速度になる
と風圧でミラーが倒れてきます。 困ったもんですが、もともとこのような速度で走るようには設計
されていないクルマなので仕方ないですね(笑)
以上の結果をひとまとめにしますとこうなります。
使用タービン |
ワークスR用 HITACHI HT-06-4B |
使用インジェクター |
ワークスR用 純正260cc |
使用メインコンピュータ |
スズキスポーツN1CP |
圧力センサー信号補正 |
フィールド技研 SFC-MULTI |
最大設定ブースト圧 |
1.35kg/cm2 |
インターセプトポイント |
約5500rpm |
最高排気温度(参考値) |
約820度C |
最高出力(参考値) |
約100〜110PS |
インジェクター開弁率(出力からの推測値) |
約77〜84% |

●というわけで、結果として今回のRタービン&インジェクターの改造はひとまず成功といえます。
はじめは高速でのパワーと引き換えに街乗りでのストレスがかなり増えるかと思っていましたが、
決してそんなことはなく、クロスカントリーをやらないのであれば充分に低速から使えます。
これにワークスR用のカムを入れれば、もう少しインターセプトポイントが下がると思いますが、
さすがにカムまで変えると発進が辛くなるかも知れません。
※これらの改造はかなりリスクを伴いますので、もし当ページの記述を参考に改造された結果、
エンジンが壊れる等の事故が起こっても当方は関知しません。 あくまで改造は自己責任で。