「リアゲートが錆びて開かない!」ステンレス製ストライカーの製作
今度はヒンジではなくストライカーが錆びで固着して開かなくなってしまいました。その対策品の製作です

●去年の暮れだったでしょうか、洗車して1カ月くらいの間、リアゲートを開けることがなかったの
ですが、たまたま荷物を出すのにリアゲートを開けようとしたら「ウンともスンとも言わずまったく
ビクともせず開かないではないですか!」。 もちろん、鍵は解錠していますし、ドアハンドルも引
けるのですが、バックドアはまったく動きません。私は「内部のリンクか何かが外れたかしてロック
が動かなくなってしまっているんだろう」と思い込み、とりあえずスズキのディーラーで見てもらおう
と行ってみたらなんと定休日。 仕方ないので、いつもお世話になっている緑整備センターさんに駆け
込んで症状を話したら、社長曰く「君の車はもう古いから錆びついてるんだろう」と笑いながらオイル
スプレーを可動部やロック部に吹きかけながら何度かドアハンドルを引いたらあっさりと開いてしまい
ました! さすが社長!と思いながらも自分の「ごく基本的なメンテナンスの手抜きによる初歩的な
トラブル」を恥じました。そう、ジムニーは錆びるんですよつまんないところがね。
だいぶ前になりますが、私の車はボンネットヒンジが同様に錆で動きが渋くなって社外品のステンレス
製ヒンジに交換したことがあります。
<参考> →ステンレス製ボンネットヒンジと軽量ボンネットについて

↑このリアゲートをロック、アンロックするラッチ(爪)とストライカー(ドアキャッチ)のピンとの
接触面が錆びついて固着してしまっていたのです。 そのせいでいくらドアハンドルを引いてもラッチ
が動かず、リアゲートが開かなくなってしまったわけです。 まったく予想外のトラブルでした。
●今後の「錆びつき対策」を考えました

↑今回、錆びついて動かなくなったのは図の(1)と(7)の部品の嵌合部分。 この引っ掛かる「爪」の部分
が錆びついて動かなくなったのです。 そこで、これもボンネットヒンジ同様、社外品でステンレス製の
パーツがないかと探してみたのですが、JB23用は市販であるのですが、JA型ジムニーのこのストライカー
(キャッチャー)のステンレス製の社外品はありませんでした。 それならば、この部品を錆びに強い
ステンレスSUS304で自作で製作してしまおうと思いつきました。 純正品の材質もSS41相当材だと思い
ますので、SUS304なら強度的にも全く問題はないと思われますので。 リアゲートはこのストライカーの
ピン1本でロックされているので、それなりの強度が要求されるパーツではあります。
●取り外した該当する部品(ストライカー)

↑取り外したストライカ・ドアロック(純正部品番号82660-80100)です。純正品はおそらくSS41相当
材でできており、表面処理は亜鉛メッキ、クロメート処理(4種)だと思われます。 クロメート処理にも
種類があり、色によって耐蝕性が違います。1種はボルト等でもっともよく見かける銀色のものはユニクロ
メッキと一般に呼ばれ、安価ですが錆にはいちばん弱いです。次に金色っぽい2種のクロメート、3種の黒色
クロメート、そしてこの緑色っぽい4種のクロメートがあり、この4種がもっとも錆に強いです。 これの
取り付け用のボルト、スクリュ8X18(純正部品番号09137-08011)のほうはそのまま使用しますが、
これを外すときも締めるときもかなり固いため、インパクトドライバー(ショックドライバー)が必要です。
●製作したステンレス製ストライカー

↑「ないものは作ってしまえ!」ということで自分で設計製作したステンレスストライカー。 表面処理は
どうしようか迷いました。当初はタフトライド(最近はイソナイトと呼ぶことが多い)でもかけようかと思い
ましたが、それほど激しく摩耗する部品でもないので、結局、ただバフポリッシュしただけで終わらせました。
一見するとプレートにピン部を熔接したように見えますが、贅沢にも完全なステンレス無垢材からの総削り出し
ですよ! ピン部とプレート部を別々に製作して熔接構造とすればかなり安価にできるのでしょうけどね。
なお、このストライカーだけをステンレスで作ったところで、相手は普通の鉄(スチール)なのですから、
いわゆる「電位差腐蝕」によって錆びが生じる可能性は若干残ります。 ですが、私のこれまでの経験から
言って、たしかに鉄とステンレスの直接接触によりうっすらと錆びが生じることはあっても、錆びついて動か
なくなるほど錆びが進行することは塩水にも漬けない限り、通常の環境下ではまずありえないのでまったく
問題にはならないはずです。 少なくとも鉄に亜鉛メッキしただけの純正部品に比べたらステンのほうが
ずっと錆びに強いですから。海水などに対しての耐腐蝕性でしたらSUS304よりSUS316のほうが強いのです
が、わざわざSUS304より高いSUS316材を使うメリットもないのであえて避けました。 しかし、自分で
言うのもアレですが、非常に美しい仕上がりで、リアゲートを閉めてしまうと見えなくなってしまうのが
もったいないくらいで、自作品としては非常に満足度の高いものになりました(笑)
●ストライカーの組み込み

↑ショックドライバーと2ポンドくらいのハンマーでボルト(ビス)を締めます。 このショックドライバー
の使い方にはコツがあって、ただ押しつけて叩くのではなく、「回そうとする方向に力を加えながら叩く」
のがポイントです。 たとえば、緩めるときには左回転方向に力を入れながらグリップを握って叩き、逆に
締めるときには右回転方向に力を入れながらグリップを握ってハンマーで叩くとうまくいきます。

↑組み込みはネジ2本だけなので簡単ですが、前述しましたようにもともとかなり固く締まっているためショック
ドライバー(インパクトドライバー)を使って締めた方が確実です。 ただ、あまり締めすぎないように。軽く
2、3回叩いて締めるくらいでいいでしょう。 なお、位置決めのため、若干ベース部が動くようになっている
ので、最初は軽く締めた状態でバックドアを閉めてきちんとロックがかかるよう調整しながら締めていきます。

↑装着完了。 これで錆びつきによる固着ともおさらばでしょう。さすがに車齢19年ともなると意外なところ
に軽微なトラブルが起きるものですね。 エンジンチューンばかりではなく、他の部分の普段のメンテナンス
も忘れずにしっかりやっておかなきゃいけないなと反省しました。 ボンネットのラッチ、ストライカーにも
定期的に注油しておかなければ。 こういう場所にはシリコンスプレーか、スプレーグリスが良いのではないか
と思います。 ちなみに、写真のストライカーピン部がちょっと茶色くなっているのは、ブレーキ鳴き止め用
グリスを塗ったからです。これでさらに滑りが良くなったため、非常に開閉が軽く楽になりました。
●参考までに
この部品、JA22、JA12、JB32は共通部品だと思いますが「おそらく」JA11やJA71なども共通なのでは
ないかと思います。 どこかの業者が商品化すれば「値段次第では」売れるかもしれませんね。 おそらく
私と同じように錆びついた経験のあるジムニーユーザーもいると思いますので。 ちなみに私はやりません
よ。こんなに作るのに手間のかかるものを数千円程度の値段で売ってたら商売になりませんし(笑)
きっとそのうちどこかの業者さんが安価で売り出す可能性がありますね。

●なお、現行JB23ジムニー用なら社外品でステンレスストライカーが販売されています

↑これはメタルワークスナカミチから販売されているJB23ジムニー用ステンレス製ストライカー。
現行ジムニーのストライカー(キャッチャー)はこのように一般的な車の左右ドアのストライカー、
いわゆるドアキャッチと同形状のものとなっています。 また、他車種、たとえばレクサスの一部
の車種のストライカーもそのまま流用できるようです。 旧型ジムニーも取り付けネジのピッチが
35mmではなく40mmだったら、両サイドのドアに他車種のストライカーが流用できるのですが。

↑今回、リアゲートのストライカーをステンレス化したことで、ついでに錆びはじめている両サイド
のドアのストライカーもステンレス化したいな、と思うようになってきました。
<おまけ> 100円ショップのラゲッジルームランプ
リアゲートの開閉に合わせて点灯、消灯するラゲッジルームランプをつけました。 JA22Wは2型以降は
ラゲッジルームランプが標準でついているのですが、私の1型にはついていません。まぁ、別段なくても
困ることはなかったのですが、たまたま100円ショップのセリアに売っていたマグネットスイッチつきの
LEDランプをみつけたので、これは使えるかもと思い買ってみました。

↑セリアで購入したマグネットスイッチつきのLEDランプ。 同じものはダイソーでも売ってましたね。
マグネットを近づけると消灯、離すと点灯するというものです。LR44ボタン電池3個つきで100円です。

↑このように取り付けました。リアゲートを開けると自動点灯、閉めると自動消灯します。意外にも明るく
て、夜間にはけっこう重宝するものです。 これで100円ってのはほんと安いですね。なお、付属の両面
テープは粘着力が弱く頼りないので、エーモンの外装用強力両面テープにて貼りつけ直してあります。