SFC-MULTIによる調整
負荷に応じた3領域制御によるエアフロ電圧の微調整ができる「サブコンもどき」です。

フィールド技研製の「SFC-MULTI」。 エアフロや圧力センサーからの信号に補正をかけて、最終的に
インジェクターの噴射量を調整させるためにサブコンです。 調整範囲は最大±30%で、LO、MID、HI
と負荷レベルに於いて3段階に別々に調整できます。 そういうわけで調整範囲は広そうなのですが、
同時にそれは場合によってはエンジンを壊す恐れもあるということで、慎重に作業する必要があります。
また、点火時期にも影響が出ますので、これでベストなセッティングが出るわけではありません。
ちなみに、私はすでにSUZUKI SPORTのN1コンピュータを入れているのですが、ブーストの立ち上がり
時や、高負荷、高回転時のマッチングにやや不満を感じていましたので、このSFC-MULTIによって
この辺の調整ができればいいな、という程度の意味で購入してみました。
なお、この商品はJA11、JA12、JA22にそのまま対応します。 追加ハーネス等は不要です。
●まず取り付けする前に、説明書および適合表をみて下の写真のように初期設定をします。
調整は2箇所のボリュームと6ケタのディップスイッチです。 (写真はJA22の場合)

●取付けはコンソールの下にしました。 というよりもう場所がここしかない…
配線はコンピュータの配線からセンサー信号線、IGオン、アースを取るだけです。 説明書通り
にやればまったく苦労はありません。 ただ、センサー線は間違えないように!

●セッティング
取付けが終わったらエンジンをかけてさっそく実走セッティングです。 すべてのダイアルを
中立の位置にしてからはじめます。 そしてLO、MID、HIの順に決めていきます。
ここで注意しないといけないのは、LOは全域に、MIDは中間より上すべてに影響を与える
ということです。 つまり、HIは最後にセットしないと意味がありません。
●さて、道路が空いている夜中にセッティングをやったわけですが、やはり私のクルマは
ブーストを高めているため、全域に濃くしてやるとトルク、パワーとも上がってきました。
嬉しいのはブーストの立ち上がりはじめのトルクの谷をかなりなくすことができたこと。
このポイントは微妙なので、かなり何度も濃くしたり薄くしたりと調整しました。
で、結局パワー指向で一晩かけてセッティングした結果は下の写真の通り。

●見ての通り、LOのみ基準よりやや濃くしただけで、MID、HIは全開です(笑)
やはりブースト1.25Kは相当燃料を必要とするのか、これでもまだ足りないような気がしますが、
さすがにこれ以上はインジェクタの交換や燃料ポンプの交換も必要でしょう。
実際、この状態だとHIのほうは中立位置でもすでに増量いっぱいで、表示が警告状態になります。
とはいえ、素のままのSUZUKI SPORTのN1CPと比べても全体のトルク感、パワー感は明らかに
上がってまして、パワフルに感じます。
ちなみに、薄める方向でセットしてやると、高負荷で回したときに「チリチリチリ…」とデトネー
ション気味の音を出します。 高いギアで負荷をかけたときはちょっと危険ですが、これは点火
時期も影響しているのかも知れません。 このへんは仕方ないでしょう。
●調整後のフィーリングは、とくに3速以上での4000rpm〜6000rpmあたりのパワーの伸びが
感じられ、以前よりもいい感じです。
もちろんレッドゾーンまでキッチリ回りきりますが(さすがに5速では無理です)、やはり7000rpm
以上ではタービンの絶対容量が限界なので、フラットな伸び方にとどまります。
●結果として、これはおもしろいパーツです。 ご自身でリセッティングしたい人にはけっこう遊べる
のではないでしょうか。 これで点火時期も独立していじれたら最高なんでしょうけど。
エアフロ(圧力センサー)の電圧をいじるということは、それに応じて点火時期も変わってしまうので、
理想から言えば本来はセンサーからの信号はいじってはいけない部分なんですけどね。
あくまでお遊びとしてとらえたほうがいいです。