スパークプラグ交換(SUZUKI SPORT GTiスパーク)

スズキの「準純正部品」とも言えるスズキスポーツ製のプラグを使用してみました


●スパークプラグの交換をしました。

エンジンOH後、今までDENSOのイリジウムレーシングプラグIXU01-27を使用してますが、

まだまだ寿命ではないのですが、最近はあまり高速を連続全開で飛ばすことも少なくなったので

街乗りでの実用性能を重視したプロジェクションタイプ(突き出し電極タイプ)のプラグにして

みようと思い、今回交換してみました。 電極の引っ込んだレーシングプラグよりも電極の突き

出した一般プラグのほうが街乗りで使う実用域では着火性に優れるため低回転からのトルクや

レスポンスが良好であるというのがプラグ選定の定説でもありますので。

 

●購入したプラグ

↑今回使用したのはスズキスポーツ製のレーシングプラグGTiスパーク(NGK9番相当)です。

●メーカーページ→ スズキスポーツ「GTIスパーク」

スズキスポーツ製とは言ってもこれはNGKのOEM製品で、NGKで言うとイリマック9にあたる

製品のスズキスポーツ版です。 ただ、IRIMACとまったく同じという訳ではなく、電極付近

やガイシ形状などにスズキスポーツ独自のデザインを採り入れてあるらしいです。

個人的には素直にNGKのプラグでも良かったのですが「スズキのエンジンにはスズキスポーツ

のほうが相性いいでしょ」というミーハーな考えからこの点火プラグを選んでみました。

なお、このプラグの電極は中心電極は0.6mm径のイリジウム合金ですが、接地(外側)電極は

通常のニッケル合金なので、寿命についてはあまり望まないほうがいいです。 普通に使って

7000km程度、ギリギリまで使っても10000km程度と見ておいたほうがいいでしょう。

新品時の点火ギャップは実測で約0.65mmでした。 この種のプラグとしてはやや狭いほうです。

なお、このプラグはF6A(DOHC)エンジンとK6Aエンジンに適合しますが、ジムニーで言うと

シリンダーヘッドが変わったJB23-7型以降のロングリーチ(ネジ長さ26mm)タイプのプラグ

を使うK6Aには適合しませんのでご注意ください。 適合するのはネジ長さ19mmのみです。

 

※なんか私が購入した直後にこのプラグは販売終了になってしまったようです。 いや、これ

だけではなく今後は「SUZUKI SPORT」ブランドの製品は消滅して、すべてモンスタースポーツ

のブランドになっていくようです。 ですのでこのプラグもカタログからなくなってしまいます。

私個人としては「スズキと言えばスズキスポーツ」というブランド名称に親しみがありますので

なくなってしまうのは誠に寂しい限りですが、まぁ、業界を知ってる人は知ってると思いますが、

モンスター田嶋氏とスズキとの間でいろいろ「大人の事情」で問題があったようですからスズキ

としても今後はスズキのブランドを名乗ってほしくないという意向なんだと思います。


●交換作業。

 

↑今回も以前と同様、プラグの接地電極の向きをできるだけ揃える「インデクシング」をおこなう

ためにプラグの接地電極開放側にマジックで線を引き、プラグを入れ替えながら電極の方向が吸気側

に開いている側が向くようできるだけ合わせてとりつけました。 プラグの性能を少しでも引き出す

ための「ひと手間」です。 まぁ、この程度は気持ちの問題のレベルとも言えますが、やらないより

はやったほうが理想であることは間違いないので。

 

<プラグのインデクシングについての過去の参考ページ>

●前回のプラグ交換とインデクシングの考え方のページ

●プラグインデクシングを実践してみたページ

 

●交換後のインプレッション

エンジンの始動性、アイドリングの安定性ともにまったく問題はありません。暖機を終了して

走り出した感じは、やはり電極が突き出たプロジェクトタイプのプラグらしく、レスポンスや

トルクの立ち上がりは良好です。 大きな変化は感じられないのですが、良い感触です。

ただ、街乗りメインではやや高めの9番ということもあるのでしょうが、エンジンが充分に暖まる

まで(だいたい油温が90度くらいに上がるまで)はやや「くすぶり」を感じます。 かぶると

いうまではいかないのですが、エンジンが充分に暖まっていないとだいたい4000rpm程度までは

やや吹けが重い感じがします。 ですが、いったんエンジンの温度が上がってしまえばまったく

問題はありません。

ただ、この現象はデンソーのプラグでは感じませんでしたので、熱価の番手が同じくらい(DENSO

の27番、NGKの9番)の場合、DENSOよりNGKのほうが低温時の着火性が悪いのかなと感じます。

ただ、ブーストメーターの負圧を見ると、今までのデンソーIXU01-27でのアイドリング負圧は

-450mmHgあたりでしたが、今回のスズキスポーツのプラグでは-480mmHgあたりまで強く

なっています。 これはそれだけ「ミスファイアーが少なくよく燃えている」ということですので

やはり普段の街乗りでは電極の引っ込んだレーシングプラグより電極の突き出したプラグのほうが

着火性能が高く、適しているという証拠でしょう。 負圧の指針の振れも比較的安定しています。

ただ、このアイドリング時の安定性についてもNGKよりもデンソーのプラグのほうが安定している

感じです。 このあたりに同じイリジウムでも中心電極0.4mm径のDENSOと0.6mm径のNGKとの

性能差が出ているのかもしれません。イリジウムプラグの性能に関してはNGKよりDENSOのほうが

一歩リードしているかなというのが私の受けた印象です。

高速での全開走行でのフィーリング、パワー感については今までと遜色ない感じで、フルブースト

かけてのフルスロットル加速でもレッドゾーンまで気持ちよく吹けあがります。 オールラウンド

で使える優等生的なスポーツ走行用スパークプラグだと思います。

↑アイドリング時の負圧(バキューム)は純粋なレーシングプラグより-30mmHgほど強くなりました。


●まとめ

サーキット走行など過酷な使用条件が多い場合は同じ熱価9番(DENSOでは27番)でもNGKのR2525-9や

DENSOのIXU01-27などの純粋なレーシングプラグのほうが信頼性、耐久性の面で安心感がありますが、

街乗りメインでたまに飛ばす程度であれば今回のようなプラグでも充分ではないかと思います。

ただ、上でも書きましたように接地電極の消耗が多いので寿命は決して長くないので注意が必要です。

ちょっとしたスポーツ走行程度なら今回のGTiスパークでも充分ですが、レースなど過酷な競技での使用に

おいては無用なトラブルを避ける意味でも純粋なレーシングプラグを使用したほうが無難です。 私も

今までに他の人の車やバイクのエンジンでいくつも接地電極(側方電極)が溶けたり折れたりしたプラグを

見てきているので、過酷な条件での使用には今回のプラグのような接地電極がL型の突き出たタイプよりも

ストレートのスラントタイプのレーシングプラグを選択したほうが電極強度や冷却に優れるので信頼性の面

では絶対に上だと思いますので。

↑過酷なレースなどで使用する場合は、写真右のようなスラントタイプの接地電極をもつ純粋なレーシング

プラグを選択したほうが信頼性が高いので無難です。(左はDENSO VXU24、右はDENSO IXU01-27)

スラントタイプの電極のほうが、電極の強度が高いため振動に強く、また冷却も良いため高温で溶け落ちる

等の危険性がきわめて少ないためです。 NAエンジンではまだそれほど心配はありませんが、燃焼温度や

排気温度が高温になるターボエンジン、とくに高過給のターボエンジンでは電極は過酷な条件に晒されます。

 

NGKのプレミアムRXプラグも気になりますが、これは電極がかなり突き出した「超プロジェクションタイプ」

プラグなので接地電極が高温になりやすいため高熱価のラインナップがなく、電極強度にも心配があるため

ノーマルエンジンならまだしもチューニングエンジンに使うにはリスクが高くあまりお勧めできません。

それにこのプレミアムRXプラグは世間の評判では決してすべてのエンジンで良好なフィーリングは得られて

いないようです。 まだ出始めの製品なのでアタリハズレのばらつきもあるのかもしれませんね。


●イグニッションプラグはNGKがいいのかDENSOがいいのか

これはよく話題になることで、「NGK派、DENSO派」それぞれいるようですが、私はこのジムニーの

K6Aエンジンで今までDENSOのプラグを3種類、NGKのプラグも今回で3種類目になりますが、前述

しましたように同じ熱価相当で比べた場合、私個人的にはDENSOのプラグのほうが低温から安定した

着火性能があるという点で性能が上のような気がします。

上でも書きましたが、とくにイリジウムプラグについてはDENSOのほうが着火性能は良好な感じです。

高回転域やハイブーストでの全開時では両社プラグともほとんど差は感じませんが、エンジンの温度が低い

ときや軽負荷運転時など街乗りで頻繁に使う領域ではNGKのプラグはやや苦手とする領域が多いようで、

ややくすぶるのが気になるのです。 これはとくに高熱価のプラグ(9番以上)で顕著な感じです。

ちなみにプラグの熱価ですが、大雑把に言って「NGKの3倍の数字=DENSOの熱価」に相当すると考えて

いいと思います。 たとえばNGKの8番はDENSOの24番、NGKの9番はDENSOの27番という感じです。

 

限界領域での信頼性というのは私自身ではまだプラグに起因するトラブルは発生していないのでなんとも

言えないのですが、他の車でのトラブルの実例を見る限りではやはりシェアが多いぶんNGKのプラグの

トラブルが多い気がしますが、これはそれだけNGKプラグを使っている人が多いだけだと思われますので、

トラブルの起こる確率や条件は両社ともおそらくほぼ同じくらいでしょうから、このへんはもう個人の好み

で選んでいいのではないかと思います。 たまに雑誌などで「スズキのエンジンにはNGKのほうが相性が

いい」とか書かれていることがありますが、これらはまったく根拠のない妄言です。

少なくとも私の知り合いのレース屋さんやチューニングショップでは「NGK、DENSOどちらとも言えない」

という意見が大半です。 私自身もとくにどちらのメーカーにというようなこだわりはありません。

 

●K6AおよびF6Aエンジンのプラグ熱価選定についてのアドバイス。

私はHT07タービン仕様でそれなりにハイブーストなので安全マージンの意味で9番を選んで使っています

が、正直なところ街乗りメインの場合9番はやや高いというのが本音です。 ノーマルタービンブースト

アップ程度のエンジンや、タービン交換してあっても主に街乗りで使うのであれば8番で充分でしょう。

あるいは、普段は8番を使用してサーキットやレース走行時にのみ9番を使うというのもアリだと思います。


●追加購入しておきました。

↑今回の3本購入後、追加でさらに6本購入しておきました。 先に書きましたようにスズキスポーツ

ではすでに生産終了となっていますので、現在市場に流通しているものは店鋪での在庫のみだと思われ

ますので、欲しい人は早めに購入しておいたほうがいいと思います。 おそらくあと1年もしないうち

に入手困難になってしまうでしょうから。


えんいー! ヽ(´ー`)ノ~~~