HT07スペシャルハイフロータービン取り付け後の変化
今までつけていたHT07-A/R12タービンとの走行時の違いについて。
●タービンを取り替えてから、ワンタンクほどEVCオフで走って初期慣らしを終えたあと、EVCオンにして
今までと同じようにブーストを1.4k程度に設定して走ってみました。
●まず、違うのがブースト1kを超えてからの吸気音です。 シュオ〜という吸気音がかなり響きます。
これはやはりサクションの変更によるものなんでしょう。
次に加速感ですが、やはりブーストが掛かりはじめてからの回転の上昇するスピードがひとまわり速くなった
という感じで、7000rpm以上での回り方もいままでとは明らかに違い、力強いです。
劇的に変わったというほどではありませんが、立ち上がりからのパワー感とスムーズ感はやはり風量の差なのか
このタービンのほうが上ですね。 けっこう気持ちよく加速してくれるので、個人的には気に入りました。
参考までにブーストと回転数の関係ですが、3速以上では2000rpmで正圧域(0.1k程度)に入り、4300rpm
で0.5kほど、5300rpmで1k、5800rpmで1.4kと、以前の07タービンよりも若干高回転寄りです。
サクションの効果で以前よりは低回転域もよくなったとは言え、やはりA/R12のタービンは4000rpm以下で
モタツキがあるのは否めません。
とくにエアコンを入れると回転がある程度上がるまではノーマルのJA22にさえ置いていかれます(笑)
●さて、4速→5速とシフトアップして全開加速中、170km/hを超えるか超えないかのところでいきなり
パシューという音とともにパワーダウンしたかと思ったら、案の定、ホースが抜けておりました。

↑結局、このホースは何度締めても抜けてしまいます。
本当なら大きめのビードを作って、さらにダブルで締めたいところですが、どちらにしてもこのホースはバンド
で締める距離がないのでもともと寸法的にも無理があるのは否めないですね。 今までは強めに締めるだけで問題
なかったのでとくに気にしていませんでしたが。

↑とりあえず、このホースは以前と同じく純正ホース+バンド巻き仕様に戻しました。
ただ、両端の2箇所のバンドはダブルビードインナーリングつきの強化バンドに変更しました。 これによって
ダブルで締めたのに近い効果が得られます。 とりあえずこれで抜ける心配はありません。
また、Tボルトクランプも確実に締められるのでいいと思います。インナーリングつきのバンドやTボルトクランプ
は単に締めつけ力が確保できるだけではなくホースそのものをできるだけ傷つけずに済むことも特徴のひとつです。
実際のところ、この部分のパイプはごく短いので、アルミパイプにしても、このように純正ホースにバンドを
巻いてもホースの膨脹による影響は体感では変わりません。 最終的には好みの問題でいいと思います。
ただ、考え方によっては彎曲部なので、少しでも内径の大きいほうが抵抗としては少なく有利なので、その意味では
内径の小さくなってしまうアルミパイプよりも、内径の大きいぶんゴムホースのほうがいいのかも知れません。
ただ、さすがに純正ホースは耐久性が問題になりますので、定期的な交換が必要になるかと思います。
それと、巻くのは金属バンドに限ります。 よく配線結束用のナイロンタイラップを巻いているのを見ます
が熱がかかると伸びてしまいます(前にも書きましたがインタークーラー前の吸気温度は150度にも達します)
ので、あまり有効ではないと思います。(無いよりはマシだと思いますが)
●セッティングの変更について
とりあえず現状では空燃比および排気温度に大きな変化はありませんので、基本的には今までとほぼ同じ
セッティングで良い感じです。
ただ、現在のセッティングは1月から2月の寒い時期におこなったものですので、このタービンに換える前にも
一度試したのですが、この季節(夏場)ではO2センサーフィードバック領域以外ではかなり濃いめになって
しまっています。 4速全開で9.5前後になっていて、排気温度も850度まで届きません。
これは当然なのですが、吸気温度が冬場より高いことから酸素密度が低下するために相対的に同じ燃料噴射量
では濃くなってしまうからです。
ですので、本来ならばSFCでセッティング変更して薄めにもっていくところなのですが、夏場はどうしても
エンジンに熱的な負担が大きいですし、排気温度を上げると水温、油温もさらに上昇しますので、この時期は
あえてこの状態で乗るつもりです。 まぁ、セーフティーマージンとして考えればちょうどいいです。
もう少し気温が下がって、秋から初冬になったら、再度セッティングを見直してみようかと考えております。
この時期はチューニングカーにとっては辛い時期ですので、たとえ冷却対策には気を遣っている車でもあまり
無理はさせないほうが私はいいと思います。
ちなみに、私の車の場合でこの時期ですと油温は普通の街乗りで90度から100度の間です。
これが3速〜5速の全開加速を何度かくり返すと110度以上に達します。 オイルの性能からすれば130度
あたりまでは問題はないのですが、それよりも問題なのはエンジン本体です。
K6Aエンジンはご存知の通りシリンダーブロックがアルミ製、ウエットライナーが入っているのでシリンダー
そのものの冷却能力は高いのですが、ヘッド/ブロックの合わせ面が熱歪みを生じやすいという構造上の宿命
を持っています。
K6Aはエンジンが強い、弱いということではなく、熱に対してデリケートであると解釈しています。
そのためもあってか、K6AはF6Aとは違い、純正の水冷系統もエンジンの入り口、つまりロアホース側にサーモ
スタットがつくようになっており、水温の安定を重視した設計になっています。
いわゆる「ガスケット抜け」を起こすいちばんの原因は、この熱によるわずかな面の歪みで生じる面圧分布の
不均等化にあるので、オイル云々ではなく、こうしたエンジン本体のトラブルを避けたいので、私は油温120度
付近をひとつの限界点として考えております。
●コンプレッサーホイールのブレード形状の比較
これは交換時に気がついていたのですが、タービンホイールの羽根の形状が若干ですが、通常の07タービンと
今回の07タービンでは異なっていました。

↑左が今まで使用していた07タービン、右が今回のSPLタービンです。
羽根の枚数そのものは同じですが、今までのタービンの羽根は2重になった羽根がハッキリと見えている
のに対して、今回のタービンのほうは外側の羽根が内側の羽根に被いかぶさるようになっていることが
わかると思います。
このことが性能的にどういった効果をもたらすものかは私にはわかりませんが、感覚的にはSPLタービン
のほうがより空気を「かき込みやすくなっている」ような気がします。
それにしてもこうして並べて比較すると、今回のSPLタービンの口径の大きさがハッキリとわかると思い
ます。
●まとめ
今回の主役はもちろんこのSPLタービンなのですが、しばらく乗っているとよくわかるのですが、この
拡大サクションパイプの効果が非常に大きいと感じます。
それほどに街乗りで通常使う回転域でのトルク感とレスポンスに変化が感じられるからです。
はじめは高回転、高負荷時での抵抗を低減することを考えていましたが、意外にも実用域から全域で
効果があることは嬉しい誤算でした。
このサクション系の改良は、この07タービンでなくても、HT06やRHB31などタービン交換をしている
JA22すべてにそれなりに効果があるのではないかと思います。
今回はパワーメーターでの比較は意味がないのでやめておきます。 現時点で比較しても、前述のように
燃調が濃いこと、気温的に厳しいことから限界まではできませんので、本来のパワーとは言えませんし。
とは言え、体感的には明らかに加速感、回転の上昇スピードは良くなっていることだけは確かなので、
とりあえず満足はしております。