サクションパイプ
サクションパイプをゴムからスチールに換えてみました。
●以前にも確認したことがありますが、私の車の場合、フルブースト時のコンプ
レッサー前のサクション部の負圧は最大で-500mmHg〜-550mmHg(-0.65〜
-0.72bar)近くに達します。 これは一般市販車の6気筒エンジンのアイドル時に
相当するほどの強い真空圧になります。
ジムニー純正のゴム製のサクションパイプですと、ブーストを上げたりタービンを
大型化したりして風量が増すと当然このサクション部の負圧も大きくなりますので
潰れるまではいかないまでも、変型したり振動や波打ったりしてしまうことで吸気
抵抗になることもありますので条件によっては無視できなくなります。
そこでこのゴム部分を硬質素材かつ内壁も滑らかなパイプ等に換えてサクション抵抗
の低減を図ることがよくおこなわれますので、今回はそこに手を加えてみました。

↑参考までに作業前のサクション部。 ゴムパイプの部分が今回変更する箇所です。
いちおう潰れにくいようにリブ状に成形されてはいますが、手で潰すと比較的柔らかい
ことがわかります。
ただ注意しなければならないのはこのサクションパイプはエンジン本体とエアクリーナー
ボックスを繋ぐフレキシブルジョイントの役目もしていますので、当然ながら加速時や
減速時に生じるエンジンの傾きによる揺動をここで吸収してやらないとなりませんので、
いたずらにガッチリ固定するわけにはいきません。
ですので中継に使うホースにある程度のクッション性を持たせることが必要になります。
(あるいは、エアクリーナー本体をスプリングなどでフローティングマウントする等)
●サクションパイプの製作

↑サクションパイプ本体。 あえてメーカー名は書きませんが、JA11用の既製品です。
と言うのも私の車の場合はエアクリーナーボックス側は純正ですが、ターボコンプレッサー
側のサクションパイプはカプチーノ用の大径のものに換えている関係で、本来のジムニー
のサクションパイプの口径よりかなり大きくなっているので、どっちにしてもそのままでは
使えないのです。そのため、このJA11用のものをベースに改造して流用します。
なお、素材はステンレスですのでそれなりに重量はあります。
●加工

↑テーパー部の途中、45φ程度の部分で切断、その後ホースの抜け留めのため熔接肉盛り
にてビードを設けてあります。
内径は基本的にそのままでも大きな問題ないのですが、パイプの継ぎ目に段差があります
ので適当にリューターで修正して、内径全体も軽く磨きました。

↑ターボ側のジョイントですが、ここは純正のジャバラホースの部分をカットして使用
します。 ここにジャバラを残すことでエンジンの揺れを吸収させるわけで、要するに
クッションホースです。
本当なら市販のSAMCO等のクッションホースを使用したいところですが、45φ-50φの
異径でかつクッションなんて都合の良いものはさすがに探してもありませんでした。
ですので、このジャバラホースをサクションパイプに被せてからホースバンドで締めます。
このときにちょうどジャバラの凸の部分がサクションパイプのビードにはまるようになる
ことでちょうど抜け留めになってくれるわけです。
●取り付け

↑装着完了した様子。
エアクリーナーボックス側はサクションパイプのキットについてきたジョイントホース
をそのまま使用します。
この部分の径はJA11もJA22も変わりませんのでそのままつきます。
●走行してみての変化
まず音が変わったことがわかるのですが、これは吸気抵抗が云々よりも、素材がゴムから
ステンに変わったことによる放射音の変化によるものでしょう。
実際の体感では決して大きな変化とまでは言えませんが、普段の街乗り程度の走行の場合
ブーストが立ち上がるかどうかという2000rpm〜3000rpmあたりを中心に、同じトルク
を出すのに以前よりもアクセルを踏む量が少なくて済む感じになります。
また、全体に軽く回るようになった感じで、体感的には若干のトルクアップを感じます。
少々大袈裟ですが、今まで2速に落とすかどうか迷ってたケースなどでも3速のまま頑張って
いけてしまうような感じでしょうか。 よく言う「クルマが軽くなったような感じ」です。
しかしより変化が感じられるのはブースト1kを超えてからの加速感で、とくにアクセルを
踏み直した際などのトルクの立ち上がりレスポンスが違ってきます。 急激にサクション負圧
が高まるような条件ではやはり純正ゴムパイプより明らかに抵抗は少なくなっているようです。
まあ、劇的と言えるほどの変化はありませんが、手間をかけたぶんの効果はあったと思います。
●テスト走行後

↑変化の確認のため何度か連続全開→全閉みたいな走行をくり返していましたが、走行後に
パワーメーターIDを見ると気温が比較的高いにもかかわらずスピードのピークホールドは
180km/hの大台に乗っていました。 ちなみにパワーのほうは今回は128PSでした。
このK6Aというエンジンもけっこうタフだなと感心します。 アイドリング時のバキューム
も-400mmHg前後と充分あり、オイル消費もほとんど無いのでエンジン自体はまだまだ
元気のようです。