ハイパワースロットル(ビッグスロットル)
口径を拡大したスロットルボディです。

●岡山の「BIG RUN岡山」で販売されているハイパワースロットルというもの。
ノーマルのスロットルボディを加工、径を大きくしたバタフライを取り付けた、いわゆる
ビッグスロットルです。 JA22Wジムニー用。MT/ATともに設定があります。
これにより、同じアクセル開度でも吸気面積が大きくなる、いわゆる「ハイスロットル」
と似たような効果が出ると同時に、フルスロットルでの抵抗低減がなされています。

↑左がハイパワースロットル、右がノーマルです。 明らかに径が大きくなっています。
●気になる口径ですが、ノーマルのバタフライ径は38φで面積は1134mm2、ハイパワースロットルは
バタフライ径41φで面積は1320mm2となっており、比率としては16%ほど大きくなっています。
●スロットル径の基準について(2009/9/28加筆)
スロットルバルブ口径(バタフライ径)は大きければ大きいほど良いと考えられる方も多いかと
思いますが、もちろん最低基準というのはあります。
まず、4サイクルエンジンの場合、4気筒までであれば同時に2つ以上のシリンダーが吸気行程に
なることはないわけですから、1気筒ぶんの吸気部分の最狭部の面積、すなわちバルブスロート部
の口径を考えればいいわけです。(ただし、4気筒の場合ではバルブオーバーラップ時は2気筒の
吸気が若干重なりますので、純粋に1気筒ぶんだけを考えれば良いというわけにはいきませんが)
K6Aエンジンのバルブスロート部の径が何mmなのかは私もデータをもってませんので解りません
が、たとえば仮に25φとした場合、吸気2バルブですのでその総面積は約982mm^2となります。
これに相当するスロットルバタフライ径は約35.4φとなります。
エンジンは異なりますが、K6Aと同じバルブ径を持つF6A(ツインカム)エンジンのノーマルの
スロットル口径が35φとのことですので、ほぼこれに相当します。(ただし、重要なことはバタ
フライ式スロットルバルブは全開時にもシャフト部が断面積に残るため、有効面積がそのぶん減
ってしまうことを考慮しなければなりません)
これに対してK6Aはスロットル径が38φと大きくなっていますが、これはおそらくバルブリフト
の違いからだと思われます。 K6AはF6Aよりも約1mmバルブリフトが大きいので、実質的な
吸気量が多くなっているのです。 そのぶん、スロットル径も大きくされているのだと思います。
これを基準にしてビッグスロットルはバタフライ口径を大きくするわけですが、そのエンジンが
要求しているスロットル口径面積を純正の状態で満たしていればビッグスロットルにしたところで
効果があるとは言えない場合もあります。 この場合むしろハイスロットル化することでかえって
操作性が悪化することさえあります。 ですが、何らかのチューニングをおこなってスロットル部
が抵抗になっていればビッグスロットルにする効果は得られるでしょう。
このビッグスロットル、NAでは効果があるがターボでは「どうせブーストかけて押込むのだから」
効果が少ないと言う方もいますが、そんなことはありません。
というか、ターボで空気を押込むという見方がある意味違っています。 ターボチャージャーは
あくまで過給機(圧縮機)であって、送風機(ブロアー)ではありません。 風を送り込んでいる
のではなく、高気圧の空気を作っているだけです。 たとえで言えば、通常の1気圧の状態で吸気
しているのがNAエンジンなら、ターボエンジンはその気圧を2気圧とか2.5気圧の状態で吸気して
いるだけの違いということです。 ですので「吸いこんでいる」という意味ではターボもNAも同
じであって、その気圧差が異なるだけということです。
逆にターボではコンプレッサーで過給され密度が上がり粘性が増した空気が流れますので、むしろ
ターボのほうがこうした流路抵抗の低減の効果は大きくなることもあります。

●取付けは簡単ですが、スロットルボディには冷却水ホースがついていますので、エンジンが冷えきった
ときに作業しないと危ないです。 あとはバキュームホース1本、スロットルセンサーのコネクタと
アクセルワイヤーだけを外せば、ボルト4本を外すだけで外れます。
取付けも逆にの手順でおこなえばわけないです。 ガスケットを忘れずに。
取り付け後にはきちんとアクセル全閉、全開になっているかどうかを確認し、ズレている場合はスロットル
ワイヤー(スロットルケーブル)を調整します。 →スロットルワイヤーの調整についての参考ページ
また、エアコンを入れてアイドルアップが正常に行なわれるかも確認します。
●走行フィーリング
これはたしかに体感できます。
具体的には低速でのトルクが大きくなったような感じになり(実際にはトルクは上がらないのですが、
同じアクセル開度であれば吸気面積が大きくなるので、運転した感覚では結果としてそういうふうに
感じるというわけです)アクセルのレスポンスが向上しました。
また、フルスロットルでの加速でも、回転が伸び切るまでの加速は明らかに向上してます。 加速時の
ブーストが上がり、よりパワフル&レスポンシブになりました。
驚いたのは、EVCのボリュームをいじってないにも関わらず、高速に乗ってフル加速してシフトアップ
していくとブーストが1.5k弱まで跳ね上がります(今までは1.4k)。
5速全開で踏み続けても今までは1.3kあたりまで若干タレてきたブーストがタレずに1.4k弱をキープし
続け、全体に0.05k〜0.1k弱ほどブーストが上がっている感じです。
そう考えると、ブーストアップ程度でもノーマルのスロットル口径ではやや面積不足と言えるのかも知れ
ません。 ただ、コストパフォーマンスという見方からするとブーストアップ程度ではあまり高くない
と言えるかもしれません。 今後、タービン交換などを見込んでいる場合は先に交換しておいてもいいで
しょう。 結果的には、道路がそれなりに交通量もあったので伸びきるまではいきませんでしたが、5速で
6700rpmは以前よりも楽にクリアーしていきました。