自作フロントショックピロボールアッパーマウント10年経過後の様子とグリスアップ

私の考案した対策によりJA22/JA12/JB32型ジムニーの「泣きどころ」は見事に克服されました!


●JA22をはじめとする「初代コイルジムニー」の弱点として有名な「フロントショックアッパーマウント部の

穴の磨耗および割れ」の対策として私はオリジナル設計でピロボールを使用したアッパーマウント製作を今から

10年前の2005年におこないました。

 

<その当時の記事> →フロントショックピロアッパーマウントの製作

 

●この初代コイルジムニーのアッパーマウント部の損傷はリコール対象になってもおかしくないくらい多数の

被害事例があり、現在も乗っている人は気が気じゃないと思います。 この現象は最初は「なんかフロントから

キュッキュッと音がするなぁ」程度の軽い症状から始まり、そのまま放置して走っていると気がついた頃には

「時すでに遅し」状態になっているのがこの現象の恐いところなのです

↑このように、放っておくと穴が広がったり、穴の周囲が割れたりするのです。こうなってしまったらショック

の頭が突き抜けてしまい、どうしようもなくなります。 これは初代コイルジムニーの「持病」とも言えるまさ

「メーカーの欠陥設計」ですね。 ある意味リコール対象になってもおかしくないレベルだと思いますが、

「走行不能に陥ることはない」ということからメーカーはリコールしないのだろうと思われます。


そこで私は現象発生前に対策を考え、自分で対策パーツとしてピロアッパーマウントを設計製作したのです

↑ピロアッパー各部品の写真。詳しい原理や説明は前述したリンク先を参照してください。


それから10年経ち、問題が出ていないか分解して確認してみました

↑ピロアッパーユニットを外したアッパーマウント部。 どうですか!まったく穴は広がっておらず、磨耗や

クラックなど一切なく正常なままです。 ショックアブソーバーのロッドにもまったく摩耗は見られません。

このパーツはまさに「効果バツグン!」でしたね。 私の考察、および製作した対策パーツは絶大な効果を発揮

したことがこれで証明されました!

↑もちろん左フェンダーのアッパーマウント部もまったく正常なままです。 腐食や錆びの発生もないことから

材質の選定もベストであったと言えます。自分で言うのもおかしいですが、すべての面でこの対策パーツは完璧

で素晴らしい効果をもたらしてくれました! 充分な理論的考察と純正の構造を完全に理解した上で設計したパーツ

に盲点はありませんでした。使用したNMBピロボール(SBT-10)にもまったくガタ、クリアランスは出ていません。


ただ、さすがに10年も使うと純正ゴムブッシュはもう限界に近いですね

↑ピロ上部に使用していたリテーナーやゴムブッシュ。 リテーナーは問題ありませんが、さすがにゴムブッシュ

は潰れて弾力を失っているためそろそろ交換時期ですので、新品の純正部品を取り寄せて交換します。

↑左側のブッシュが新品の純正部品です。右側の潰れた10年選手のブッシュと同じものとは思えないですね。

ちなみに、社外品でこのブッシュの強化品も売られていますが、この部分はショックアブソーバーのロッドに

負担をかける部分ですので、ヘタに強化品にはせず、純正部品を使うほうが賢明だと私は考えます。

 

グリスアップして再度組み込みました

↑左右ともピロボール部にグリスアップ後、ふたたび組み込みました。10年乗って何の異常も出なかったのですから、

間違いなくこの車の一生これで大丈夫です。 自分で考えた対策がこうやって長期テストの結果、良好であったこと

が証明されると非常に嬉しいものです。

 

ちなみに、すでに損傷してしまったアッパーマウント部の補修キットも市販されています

↑RV4ワイルドグースより販売されている「アッパーマウント補修キット」。すでに損傷してしまったマウントの修理

はもちろん、まだ正常な状態であってもこのキットを組むことで補強および対策ができるというものです。 ただし、

このキットを正しく効果的に取り付けるには溶接加工が必要となりますし、これをつけても次第にまたショックのロッド

が接触、摩耗してくれば穴が広がってきますので一時的な時間稼ぎにはなっても「根本的な問題の解消にはなりません」

↑ワイルドグースの製品ページに載っているこの「補修キット」の装着方法。 上下から溶接によって装着しますが

たしかに「ノーマルよりはずっと頑丈にはなりますが、構造はノーマルと同じなのでいずれは同じ問題は再発します」


ついでなのでスタビライザーのマウントゴムにもグリスアップしておきました

↑スタビライザーマウントゴム部。私の使っているスタビライザーはIMPS製の強化品なのですが、グリスが切れてくる

とブッシュとの摩擦でキュッキュッと音を出すようになるので、ついでにバラしてグリスアップしておきます。

↑このようにグリスが切れるとマウントゴムが直接擦れるため、音も出ますし、摩耗もしてしまいます。ですので、

定期的なグリスアップは必要になります。

↑このようにマウントゴムの内径にグリスを塗ります。本当ならラバーグリスが最適なのでしょうけど、今回は手持ち

がないため、ブレーキ鳴き止めグリスを塗りました。

 

↑両側ともグリスアップして再度スタビライザーを組み込みました。

 

さすがに車齢20年にもなると各ゴムブッシュ類はヘタったり割れたりしてくるのは仕方ないですね。今回はこれだけ

ですが、そのうち各サスアームのブッシュ類も新品に交換しなければならないかと思います。 ちなみにJA22など

の初代コイルジムニーのサスアームのブッシュはメーカーでは単品では出なく、サスアームAssyとなってしまうよう

で、そのため単品部品が出るJB23用のブッシュを使うのが定番のようです。 その際、フレーム側ブッシュには社外

のピロボールブッシュを使用するのもいいかもしれません。

 

このJA12/JA22/JB32型の「初代コイルジムニー」は製造期間が1995年から1998年までとジムニー史上もっとも

短命な型で、構造上「それまでのリーフスプリングシャーシをベースにコイルスプリング化した」かなり無理がある

設計なので、いろんな部分でウィークポイントを持っています。 ですが、私は逆にそんなマイノリティな部分が

気に入ってますので、弱点を克服し、「現行JB23ジムニーより100kgも軽い車体、アルトワークスと同じエンジン、

軽ジムニーの中ではもっともハイギアードなギアレシオ」というメリットを活かしつつオンロードでの性能を重視した

チューニングを今後もすすめていきたいと思っています。


えんいー! ヽ(´ー`)ノ~~~