<その2.アンテナ解析ソフト(MMANA)でアンテナを視る>

記 2003年04月10日〜  ja3npl

  アンテナの特性をもっと知りたい/雑音を克服する仕組みを知りたい..という想いから、MMANAにめぐり合えました。このソフトを作られたJE3HHTさんに感謝の気持ちです。

  W4RNL局のアンテナ解析の記事(web)を見ていました。この中にNECというソフトがUSAの政府機関で開発され、ソースが公開されているとの記載があり、ぜひともW4RNL局のように自在にアンテナが視えるようになりたい/ソフトを入手したい..と思った次第です。"NEC"と言う単語で検索をしたところ、MMANAが見付かりました。しかも日本語で、使いやすくアレンジされて。願っても無いことでした。


<1.MMANAの使い始め>

  2003年正月はほぼ1ヶ月の間、このソフトの使い方に慣れる為、毎日のように色々なアンテナをインプットして特性を眺めました。直ちに成果があったのは、パケットクラスター用の1200MHz帯自作5エレ八木の寸法を微調修正出来てSWRが下がったことです。
  前回の記事で疑問のあった、6m長キャパシタハットバーティカルの疑問も解けました。地上に据えた場合は次図のような波の乗り方になっています。

  前回の記述の想定どおりになっていて納得です。

  直径520mmの適当に作ったキャパシタハットは1m余ほどのエレメント短縮効果があることが分かりました。

  純抵抗を示す共振点はありません。



<2.接地系も含めたシミュレーション>

  集合住宅の8階の接地系は宙に浮いています。手すりをアースに使った場合に一体どうなっているのか大いに興味があります。
  手始めに、簡単に建物の鉄筋構造や導電体構造物をMMANAにインプットしました。以下、私の新発見と驚きの順に画面のコピー図を列挙します。


(a) 初めは下左図の程度ですが、最後は右図のようにエレメントが増えました。200本余りになりました。
    アンテナは、現用のキャパシタハット付き6m長バーティカルです。


(b) 左図は14MHzの場合の高周波電流の分布ですが、建物中に波が乗っています。

  21,24,28MHzと、より周波数が高くなると建物の誘導は小さくなってきます。

  建物にはコンクリート(高周波を減衰させる特性があるはず)が使われており、実際には鉄筋構造の誘導振幅はより少ないとは想像しますが、電波/高周波とはこのような現象を伴う事であると思い知らされました。



(c) 上に同じく、14MHzの例・パターン図です。

  アンテナは垂直なのに、水平偏波成分のほうが強くなっています。

  この図の場合反転して、赤が垂直成分です。垂直成分も建物の影響を受けて360度均一にはなっていません。



(d) 建物の無い時のグランドプレーンのパターン図です。

  このようなきれいなパターンが目標になります。



(e) このキャパシタハット付き6m長バーティカルを、手すりから5m程離れた所に移設した場合

  パターンが垂直アンテナのものとは思えないほど変形しています。

  移設先の場所は、接地線が3本集まった所でアースが弱い所です。この図の場合も反転して、赤が垂直成分です。移設するのは止めました。

  このように、接地側の条件は、輻射ゲイン、輻射角に大きく影響します。


(f) 以上の6m長バーティカルアンテナ解析から得たその他の知見

(g) ご参考

  モービル用のアンテナも視れます。

  左は、モービルの下に地面と容量結合する電極を置いて、車体をアンテナに見立てたモデルです。

  一般に、アンテナ給電用同軸ケーブルにも波が乗ってしまいますが、この給電ケーブルの引き回し方や、スナップオンコアを入れる位置も探ることが出来ます。



・・ヒント・・
  MMANAは、本来は、ビームアンテナの設計に使うのが意図だと思われますが、アパマンハムにとっても非常に有用です。

  この、建物をモデル化する方法は実際とは相違があると思います。(コンクリートの減衰やエレメントの数量が足りないと推測します。)しかし、目に見えない高周波の動きを傾向として・目安として捉える便利な方法であろうと思います。

  なお、MMANA(Ver1.77c)のパターン図(水平面)は反転しています。この画面の上をX軸(北)としますと、右が西、下が南、左が東、となります。別な言い方では、下から天井に描いた物を見ることになります。データの軸変換の機能を使えばこれを期待どうりに直せますが、今度はワイヤー編集の画面、アンテナ形状の画面が反転します。


次回に続きます。

以上

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