<その2.プリセレクター>

記 2011年03月05日〜  ja3npl

  プリセレクターの参考例を求めて、ウェブ検索で調べた所、ほぼ全ての記事が、BCL、SWL用の広帯域のプリセレクターでした。
  7.2MHzと7.25MHzを分離するような鋭敏な特性のものは、特殊であるため、製作例は無いのだろうと思いました。
(このように鋭敏な特性を期待するのは、LCでは無理です。後で判りました。)

  1. プリセレクターの構成案
    プリセレクター

      コイルは、直径20mm程度の空心、L成分を大きくして、回路のQを上げる、3段構成にする・・との考えです。


  2. 期待する周波数特性

      実際に作る前に、回路シミュレーター(CircuitMaker 6 Student、以下同じ)で確認しました。
      下図は、入力した回路定数です。
      コイルのQは、少し大き目かもしれませんが、150程度は得られるだろうとの皮算用です。

    回路


      下図は。シミュレーション結果の周波数特性です。
      3段もQの高い同調回路を入れたにもかかわらず、-3db BW は、114.5KHz 、通過ロス -6.8db です。 7.15MHzに同調した場合、100KHz上の7.25MHzの信号は、-11dbの減衰です。

      -11db/100KHzでは、少し物足りません。

    別ウインドウ拡大表示します。

      -3db BW = 114.5KHz の値から、Qを計算すると、Q = 7000KHz / 114.5KHz = 61 となります。
      Q = 150 のコイルなのに、結果 Q = 61 とは何という事 . . 。

      条件を変えて、シミュレーションを繰返し、状況が判って来ました。
      入力、出力の51ΩがQを下げています。結局、負荷を取ると、Qが低くなってしまいます。
      入力、出力の結合を、より疎にすれば、Qは大きくなり、帯域は半分程度に出来ますが、全体のロスが-10dbを超えるようになり、実用し難くなります。
      RFアンプの追加や、Qマルチも考えましたが、ノイズの増分、不安定さが増すなどのマイナス面が生じます。

      残念ながら、仕方なく . . 実際に作るのは止める事としました。


    別ウインドウ拡大表示します。

      参考のために、頂部が平坦なB.P.F.の定数にした場合の周波数特性です。
      共振回路間の結合は強くして、入出力の結合は弱くしてQを上げる..ようにしました。

      -3db BW は、240KHz、通過ロスは、-4.3db。
      7.2MHzを受信の際に、7.25MHzの信号は、-4db、7.3MHzの信号は、-12db程度となります。
      いくらかの効果はあるわけですが、不満足な値です。


次回に続きます。

以上

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