<その2.電源ケーブル接続回路の見直し>

記 2010年02月08日〜  ja3npl

  1. 電源ケーブル部の改造

      電源ケーブルを短くし、半分の1m長としました。
      さらに、DC電源GSV3000の金属ケースと、IC-756PROの金属ケースを、切り余った1m長の並行ケーブルでつなぎました。

      回路図上では、次図の様に、電源ケーブル+、−の2本に、緑のアース線が加わります。
      この結果、FILTER UNITのGND側フィルターが短絡されることになります。(私の所では、設備が多点接地の構成なので大丈夫でしたが、コモン・モード・フィルターを多用した、フローティング仕様の無線局や、移動運用では困難かも知れません。)
      DC電源GSV3000の内部で、金属ケースと回路のGNDの接続を強固にしました。

    回路
  2. 電圧低下の実測

    測定点

      左図のA、D点の電圧を測定しました。
      CWのモードで、キーの上がっている時と、下げた時の電圧をテスターで読み取ったものです。
      電流値は、キーの上がっている時に3A、下げた時に20A、出力は, 14.15MHz/123Wでした。


    <電圧低下測定結果表>
     A点D点
    CW Off時13.82V13.75V
    CW On時13.82V13.36V
    電圧低下0V0.39V

      D点の電圧低下は、ケース1(前回その1)では1.33Vでしたが、このケース2では、0.39Vに改善しました。22.9mΩ相当。

  3. 2信号特性

    IM3特性

      左は、ファイナル出力の特性です。
      出力レベルは、103WPEP(14.15MHz)で、ALCが流れ始めた状態です。
      前回のケース1に比べて、このケース2は、7db余の改善となっています。

      この改善傾向が判り、次の案を考えるのが楽しみとなりました。


  4. 電圧変動の周波数特性

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      SSBで音声を送信中の、動的な電圧変動を知りたい..ということで、PA UNITの電源端子部にスペアナを接続し、測定しました。
      DC13Vの直流を切り離すために2.2uFのコンデンサーを介して50Ωのスペアナ入力につなぎました。2.2uFと50Ωの回路でハイ・パス・フィルター(1.5KHzで-3db、-6db/oct)を構成するので補正が必要です。
      測定画面中に水色で補正カーブを貼り付けました。これによると、100Hz以下では、0dbm(±0.2V)、2KHzあたりでは、-25dbm(±13mV)とかなり低いレベルでした。   この測定は、BW100Hzの狭帯域で、分散した周波数成分を検出しています。つまり、実際にはこれらの振幅が合成されて、10db程度は大きいレベルになっているだろうと思われます。

      注目点は、300Hz以下の成分が検出されていることです。送信の電力の音声成分は2.4KHz巾のフィルターを通ってきているので、300〜2700Hzに限られます。しかし、300Hz以下の成分が検出されると言うことは、300〜2700Hzの信号から合成されていることになります。例えば、300Hzと310Hzの2つの信号があれば、その差の10Hzの信号が出来ています。
      電源電圧の変動の対策では、DC〜3KHz程度の帯域に応じなければならないのでしょう。


  5. RF信号の漏れ

      前項と同じ検出回路で、スペアナの中心周波数を14.15MHzに合わせました。つまり、RF UNITの電源端子から漏れるRF電力量を測りました。
      14.15MHz、CW、出力123W時に、-17.7dbmでした。このレベルは、アンテナを通して輻射している時の、誘導受けと似た様なレベルです。パスコンとRFCが機能しています。

次回に続きます。

以上

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