<その3.同軸ケーブルの絶縁装置>

記 2004年010月09日〜  ja3npl

  同軸ケーブルを 絶縁して(切り離して)運用できるようにしました。

  左図のように、これで、制御ケーブルと同軸ケーブルを、共に絶縁出来て、アンテナ系が浮いた状態が作れました。

  この装置で、シャックに流れ込むRF電流をカットしようと言うわけです。




a.出来上がりの状況


  50Ωの同軸系の切り離し要領は、リンク・コイルを2つ合わせ、共振させた絶縁トランスとなりました。
  共振させる為のキャパシターが、430pFx2のバリコンです。
  その他は、送信周波数に合わせて、バリコンを目的位置まで回転させるマイコン制御部です。

b.共振絶縁トランス部

コア;TDK ZCAT3035-1330 2個
巻線;2回、2回 (1.5D-2Vを束ねる)
インダクタンス;28uH、28uH
短絡インピーダンス;0.3uH
巻線間浮遊容量;6.5pF
ファラデー・シールドを加えた場合の巻線間容量;11pF
ファラデー・シールドの構造;茶色のベーク基板
              
放電保護ギャップ;1mm、2つの同軸コネクターの間に写っている部分です。

  最初は、空心コイルを使ったアンテナチューナーを考えましたが、3.5~50MHzをカバーするのにコイルの切替が4接点も要るので面倒、
  そして、トロイダルコアにバイファイラー巻きしたバランの様なものを作りましたが、巻線間容量が35pFと大きいので、没となりました。

  昔に作った28MHzモービル機のファイナル・タンク・コイルをまねて、写真のものを作ったところ、大変に良い性能が得られました。


  

  回路は左図の通りです。



  この、絶縁トランス + バリコン の特性を測定した結果は下表の通りです。

1.9MHz3.5MHz7MHz10MHz14MHz18MHz21MHz24MHz28MHz50MHz
バリコンの容量(短絡)(短絡)(>880pF)880pF500pF320pF270pF175pF135pF65pF
SWR1.01.21.01.01.01.01.01.01.01.2
TX出力122W122W122W122W122W122W122W122W122W110W
絶縁TR出力118W118W118W118W118W118W118W117W117W90W
ロス4W4W4W4W4W4W4W5W5W20W
50Ωダミ−ロード、DIAMOND社SWR&POWER METER SX-200、自作Cメーター

  特徴をまとめると、次の通りです。
  試作したトランス類です。これ等の他に、異種のコアを重ねたり、コアを1~4個、巻回数を最少1回まで減らしたり、してみました。

c.動作状況

  1.   誘導電流の低減効果が有りましたが、ほどほどの効果です。
      屋外ATU、制御ケーブル、同軸ケーブル、そして、絶縁装置、シャックへの引込み..という使い方では、いつも、「制御ケーブル絶縁装置」と「同軸ケーブル絶縁装置」が並列につながり、33pFの「制御ケーブル絶縁装置」の方の誘導が支配的になってしまうようです。
  2.   絶縁装置の効果は、次図のように、絶縁装置の外部条件でどのようにも変わります。
  3.   屋外ATUの至近に取り付けたところ、効果がありませんでした。33pFと11pFを合わせて44pFとなり、この容量は14MHzで250Ω程度で低減効果が出ません。
  4.   同軸ケーブルは接地するのが基本であると思います。ここでは、浮かしていますので、波が乗り、RF高圧が生じることが有り得ます。5W以下で、RF電流計を使って現象把握が要です。

d.マイコン制御部の構成

  回路、基板の詳細などは、次の回路図、写真、PICマイコンソフト を参照下さい。(クリックで、別ウインドゥ拡大です。)
  1. 制御部
  2. モニター部
  数年前に購入していた、秋月電子のステッピング・モーターのドライブ・キットを組み立ててみる所から始まりました。
  追って、MS DOS 3.3 時代のプリンターを解体して、モーター、歯車、フォトインタラプタを入手し、バリコンと組み合わせる工夫が面白い所でした。特筆すべきは、旧いプリンターには、特に、小型のポータブル・タイプの物には、バリコンやロータリーSWのリモコン用に最適な機構が使われています。

・・ヒント・・


次回に続きます。

以上

*戻る*