HF帯スペクトラム・アナライザー用制御ソフト

記 2006年07月12日〜  ja3npl

  パソコン・ソフト;FRMSをお手本にして、VB.NETで類似のソフトを作りました。

  目的は、
  1. ソフト;FRMSを便利良く使っている内に、
    自分専用の機能(ピーク・ホールドや、スプリアス識別など)を試したくなった。
  2. パソコン側のソフトを自在に作れるようになりたい。
    特に、ハード側(PIC等のマイコン)との通信が、未だ不可解である。
でした。

  結果、db_Hz_Chart.exe(Ver2、サイズ;68kB)が出来上がりました。
ピーク・ホールド機能を加えたものです。(Frex制御や、SWR表示などは反映せず)
  なお、ソフトFRMSは、大変に優れものです。簡単なインストール、軽快な表示(ちらつきが少ない)、Cal操作、ハード側周波数の補正..など、 db_Hz_Chart.exeは、とても及ばない事を、知った次第です。

  ここで内容を紹介するのは、唯一、自在にソフトが作れて、自作機器を多様化できて、楽しめるように..という目的の為です。
  ソース・コードを公開して、参照利用できるようにしました。
  環境は、VB.NET2002、XpPro、900MHz 384MBのノートパソコンです。

<追加>  バージョン・アップしました。 次項目をクリックすると別ウインドウが開きます。
Ver2.1  ・・  スプリアスを表示しない機能を追加。(2006/10/01)
Ver2.2  ・・  キャリア探索時の走査幅を、0〜60MHzに拡張。(2006/12/01)
Ver2.3  ・・  イメージを表示しない機能を追加。 (2006/12/02)

1.db_Hz_Chartの画面、コード

画面

  表示要素は、FRMSに合わせました。

  波形表示部は300x300ドットです。
  マイコンPICから返送されるデータは、8bitx8bit、つまり256個x256個です。従って、256を300に拡大表示する為、何箇所かは2ドットになります。

独自に加えた表示要素は、「Peak」と「Comment Line 編集可」です。


2.失敗例

  1.   MSCommコンポーネントについて。
      VB.NET2002を購入した頃には、MSCommを取り込むことはできませんでしたが、 最近になって、可能になっていました。
      [PRB] Visual Basic 6.0 のコントロールを Visual Studio .NET で使用するとエラーが発生する--> http://support.microsoft.com/kb/318597/ に解決方法が導かれており、私は、レジストリーを書き換える方法で、うまく行きました。
  2.   波形のちらつきについて。
      Ver1では、グラフ表示MSChartを使って、波形表示をしました。簡単に表示できるし、ドラッグで任意の大きさにできるので、 優れものなのですが、繰り返し表示の度に、画面消去、再描画をする為、フラッシング/ちらつきが激しく、注視できません。
      仕方なく、Formに直線を描く方法を採りました。ちらつきについて、最悪は、全画面消去、再描画です。 最良は、変化の有ったドットのみを消去し、新しいドットを表す事となります。
  3.   FRMSの良い所。
      Cal-->Normの操作を行えば、当初の周波数範囲は、補正計算が効きます。さらに、周波数範囲を変更しても、FRMSは補正計算が効いています。 おそらく、周波数基準で補正係数を適用となっているのでしょう。db_Hz_Chartは周波数を変えると、補正は、やり直しです。
      FRMSのdbレベル表示は、0.1dbの分解表示です。全スケール100dbを256分割すると、0.4dbの分解能となりますが、 FRMSでは0.4dbを感じさせない表示方法が採られています。
      信号ゼロのレベルが、FRMSでは、-79db位、db_Hz_Chartでは、-82db位となり、数dbの違いがあります。 おそらく、FRMSでは、パワーレベルの較正がしてあるのでしょう。db_Hz_Chartでは、ログアンプAD8307のデータシートの理論通りとしました。

3.測定例

a.測定対象回路 --> 10MHz2段LCフィルター
    測定対象回路

画面

  先に作った「USB仕様のFRMS」を使っての測定です。

  5MHzにて、2倍高調波が-35dbのレベルで検出されている様子です。

  ウエルパインのDDSでは、H.P.F.を測定する場合、-35dbのレベルが下限になります。


画面

  HF帯スペアナをFRMS接続(ネットアナ接続)で使っての測定です。

  AD9851・DDSでは、5MHzにて、2倍高調波は-55dbの辺りと見られます。

  ウエルパインのDDSよりは、良い特性です。


画面

  HF帯スペアナを、スペアナ+トラジェネ接続、で使っての測定です。

  高調波の影響が除外されます。


b.「Peak Env」機能を使っての測定

画面

  [Peak Env]は、スィープ毎に、レベル最大値を更新し、表示します。

  左は、IC-756PROの100Wキャリアの特性、HF帯スペアナを使っての測定です。

  自作のVFOとは比較にならない程、きれいな信号です。-65db辺りから、位相ノイズの広がりが見られます。

  TS-50Sの100Wキャリアの特性は、こちら--> 画面
 です。-50db辺りから、位相ノイズの広がりが見られます。

  参考に、HF帯スペアナの特性は、こちら--> 画面
 です。10MHzセラミック発振子の信号で、同時に、スペアナの800Hz/-6dbフィルターの特性を表しています。


画面

  IC-756PROのキャリア断続、つまり、CWの信号です。サイドバンド・ノイズの広がりが見られます。

  TS-50Sの100W、CWの特性は、こちら--> 画面
 です。
  TS-50Sの方が、少しきれいです。


画面

  IC-756PROのSSBの信号です。マイクに向かって数分間しゃべり続けました。

  -40db辺りからの広がりは、良くありませんが、通例の特性です。ALCメータが時々振れはじめる状態での特性です。

  一方、音声スペクトラムも読み取れます。200Hz辺りに私の基本声域が有り、大事な1~2KHzの子音声域は-20dbの低レベルになっています。200Hz辺りがS9とすれば、子音部分はS4位、ノイズに埋もれてしまう..。

  TS-50SのSSBの特性は、こちら--> 画面
 です。
  TS-50Sの方が、少しきれい。


画面

  IC-756PRO、さらに、コンプレッサーをOnにした場合です。200Hz辺りが、クリッピングされて、子音域のレベルが上がっています。

  サイドバンドノイズが、10db程度増加です。

  マイクのイコライザーを調整して、子音域レベルを上げ、Comp-Onと同じ特性を作ろうとしましたが、サイドバンドの広がりを伴い、出来ませんでした。


以上

*戻る*