WSMLアンテナ と 直下アンプの相互変調歪

記 2017年04月04日〜  ja3npl

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  WSMLアンテナは、受信専用の、直径60cm程度の、ワン・ターンのループ・アンテナと直下アンプ(アクティブ・ループ・アンテナ)です。
  非同調で、10KHz〜30MHzの帯域で使っています。
  詳しくは、沢山の方々の記事がありますので、”WSML”で検索下さい。

  左写真は、実験用に作ったWSMLの様子です。

  ここでは、この直下アンプの性能、混変調・相互変調歪の改善について、述べる事とします。




<その1.WSMLアンテナと標準のアンプ>

  1. ワン・ターン・ループ

      同軸ケーブル・5D-FB 約2m長さを、輪にしたので、直径は約60cmです。
    (5D-FBの外径は7.6mm、外皮導体は5mm径です。)

  2. 構成
    ブロック図

      Local Amp から約10mの1.5d-2vケーブルで室内に引き込んでいます。
      さらに、+17dbのアンプを通し、ダイポール・アンテナとほぼ同じ信号レベルとなっています。

      Local Amp は、Trを2SC3325とした他、LZ1AQ局の提示回路の通りです。
    (この回路を "wsml_tr" と称します。)


      直下アンプ(Local Amp)
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      制御ユニットと追加アンプなど
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      全体回路
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  3. 性能・特性のデータ

    <受信レベル>
      60KHzの標準電波は、-70dbm(50Ωにて、ノイズレベルは-80dbm/BW2KHz)。40KHzは、-80dbm(-80dbm)。
      BC帯、ラジオ関西 558KHz;-14dbm、NHK1 666KHz;-15dbm、NHK2 828KHz;-13dbm。
      ビーコンJA2IGY 28.200MHz;-92dbm(-95dbm/BW2KHz)。
    (大阪府吹田市千里ニュータウン、地上高25mにて)

    <指向特性>
      明確なヌルがあります。近傍(100m以内)のノイズ源に合わせると、-40db程度の減衰が得られます。
      したがって、ノイズ源の探索や、1カ所のノイズ源に対しては、大変効果があります。

    <内部雑音>
      アンプの入力を短絡(つまり、ループ・アンテナをつながない場合);-105dbm(BW2KHz)
      ループ・アンテナをつないで、信号の無い状態での雑音レベル;-100dbm
      正規の受信状態、7MHz帯にて。

    <歪特性>
      2信号による歪特性。素晴らしく良い特性です。

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      -20dbmx2の出力レベルで、IM3が-79.8dbc(IMDは、6dbを加えて、86dbc)です。
      スペアナの測定限界です。


  4. 評価・まとめ

      この状態で、1年半ほど、使用しています。
    併設の、10mバーティカル・アンテナ等と切替えて試聴しました。

    1.   ノイズが無い時は、バーティカル・アンテナの方が3db程S/N比が良い。
    2.   ノイズがある時は、WSMLアンテナに切り替えるとノイズが消えて、快適な受信が出来る。
        (WSMLアンテナがあると、雑音に邪魔されない..という安心感がある。)
    3.   バーティカル・アンテナと比べて、WSMLアンテナは、真上反射の信号が強く受かる。 QSB・位相も、逆となっている。
        WSMLアンテナは、水平ダイポールと同じ様。
    4.   混変調・相互変調歪がある。
        9MHz帯、11MHz帯、13MHz帯などで、強い信号(-10〜0dbm)が発生している時は、-80dbm(S8)程度の信号、A3の音声が混じった信号が、あちこちに発生している。
    5.   ワン・ターンのループがどのような働きなのか、疑問がある。
        あまりにも低いインピーダンスと思われ、はたして、この直下アンプとの接続が適切なのか良く判らない。
    6.   WSMLアンテナで消えるノイズの種類は、電界性のノイズの様。(AC-DCインバーターと短い誘導線、6.6kV配電線のコロナ・ノイズなど)
        消えないノイズは、磁界性のノイズの様。(AC-DCインバーターと長い誘導線、ループの大きい溶接作業など)

次回に続きます。

以上

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